■『戦旗』1690号(2026年5月5日号)
3・28 山口
上関原発と中間貯蔵施設建設に反対
750人が「命が大事」と訴え
三月二八日、「上関原発を建てさせない山口大集会」が、山口市の維新百年記念公園・野外音楽堂で、約七五〇人の参加で開催された。主催は上関原発を建てさせない山口県民連絡会。
宇部太鼓のみなさん、上田達生さんのオープニング音楽の後、主催者あいさつとして、二人の共同代表が発言した。
上関原発を建てさせない祝島島民の会代表の木村力さんは、祝島からは子どもたちを含め四〇人あまりで参加していること、中間貯蔵施設建設が争点になった二月の上関町議選で大きな成果を収めたことを報告した。また、中国電力が島民の会を訴えた民事訴訟では三月五日に不当判決が出されたが、公正な判決を求めて夏に始まる控訴審を闘っていくと表明した。
弁護士の内山新吾さんは、原発再稼働、戦争の動きが強まる状況だが、あきらめることなく活動を強めていこうと発言。裁判官として原発運転差し止め判決を出した井戸謙一さんと樋口英明さんの対談集『司法が原発を止める』を紹介しつつ、私たちも歴史を創り出す活動をもってこの裁判官の歴史に耐える判決を後押ししようと訴えた。
その後、福島を忘れない取り組みとして、原発賠償関西訴訟団原告代表で事故直後に郡山から大阪に母子で避難した森松明希子さんから報告があった。森松さんは、国に福島原発事故の損害賠償を求めた集団訴訟での二〇二二年六月の最高裁不当判決以降、各地で不当判決が続いている厳しい状況を報告した。同時に、除染が終わったなどとして帰還を進める政府の在り方を批判した。そして、放射能に汚染されない権利は基本的人権であり、母子避難は原発の恐怖と被曝から逃げる権利だと訴えた。
次いで、特別報告として、「はんげんぱつ新聞」編集長の末田一秀さんが発言した。
末田さんは中国電力が関西電力と共同で上関に建設しようとしている中間貯蔵施設の問題について主に報告した。たとえすぐ反対がなくても、稼働に至るには少なくとも今後一〇年はかかると言われており、問題は山積みである。末田さんは、中間貯蔵施設の建設は止めることができる、と力強く訴えた。末田さんはまた、建設予定地の近海は生物多様性が豊かな海域であり、豊かな自然環境を未来に残すためにも原発と中間貯蔵施設の建設に反対しようと呼びかけた。
田布施町、柳井市、上関町の町議が登壇し、中間貯蔵施設建設計画反対の取り組みが地域で広がっていることを報告した。とりわけ田布施町議会では昨年三月に反対決議が採択されている。集会の主催者からは、保守の牙城であるこの地域での議会内外の取り組みを「布施方式」として学び、広げようという呼びかけがあった。
各地からのアピールのなかで、福島県三春町在住の武藤類子さんからのメッセージが紹介された。昨年の「復興の基本方針」の変更によって、被害者の生活再建、放射線防護がないがしろにされ、物言えない空気がつくられている。原発事故がもたらしたものを直視し、核・原発のない平和な世界をめざし、共にがんばろうと呼びかけられた。
その後、集会宣言を採択し、「命が大事」と書かれたプラカードを全員で掲げて、集会は終了した。