■『戦旗』1690号(2026年5月5日号)

イラン侵略戦争を止める反戦闘争を
高市政権と対決して全国で街頭行動へ

米帝・イスラエルによるイラン侵略戦争に反対し、戦争関連政策をはじめ日帝―高市政権の反動攻勢との闘いに立ち上がることは日本の労働者階級人民の急務だ。国会前をはじめ全国で拡大する反戦闘争をさらに拡大しよう。同時に、この五月、三里塚、沖縄、狭山をはじめ、あらゆる領域で闘いを進め、高市政権の打倒に向けて前進しよう。

第一章 トランプとネタニヤフの戦争犯罪許すな

米帝―トランプ政権と侵略国家イスラエルのネタニヤフ政権は二月二八日、イランに一方的に戦争をしかけ、最高指導者のハネメイや革命防衛隊の幹部を次々に暗殺し、その目的を「体制転換」だとあからさまに宣言した。トランプは、「イランの原油の収奪」という自らの野望をむき出しにし、戦争の目的が己の利益のためだと宣言したのである。

しかしこのあからさまな発言は、この戦争への反発を強め、NATO諸国からも支持されず、ホルムズ海峡への艦隊派遣要請には、どの国も応じないという惨状を呈した。唯一、日帝-高市だけがトランプを持ち上げ、トランプこそ平和の実現者だとほめたたえ、世界に恥をさらしている。

米帝の言う体制転換とは何か。

かつてのパフラヴィー王朝こそ米帝とって理想の国家であり、中東の一大リゾート地であったイランの復活こそ米帝の長年の願望である。

米帝は一九七九年のイラン・イスラム革命以降、失敗した「イラン大使館人質奪還作戦」や「イラン・イラク戦争」をはじめ、革命を挫折させるために介入を繰り返してきた。また、「湾岸戦争」、「イラク戦争」など中東への軍事介入を続けてきた。しかし、イラン人民は多くの犠牲を払いつつも、米帝の目論見を粉砕し続けてきた。

小学校を爆撃し、幼い子どもたちを多数虐殺する戦争犯罪を公然と行う米帝・イスラエルに対して、イランは反撃として米帝の中東支配の要である米軍基地を破壊し、その機能に打撃を与え、一部は封鎖撤退にまで追い込んでいる。

イスラエルもまた、テルアビブをはじめとした都市へのミサイル、ドローンによる反撃を受けている。ネタニヤフ自身の戦争責任を追及する声が上がり、イスラエル国内においても、ネタニヤフの孤立は深まっている。

ガザやヨルダン川西岸において、すでに数万人の虐殺と破壊を続けているネタニヤフは、さらなる野望を実現するために、レバノンへの大規模侵攻に踏み切り、シリアやイエメンまで戦域を拡大している。「大イスラエル」建設の野望で、中東への全面侵略に乗り出してきているシオニスト・ネタニヤフを絶対に許してはならない。

そもそもシオニズムは、ヨーロッパにおいて、ユダヤ人排斥を正当化するために、ユダヤ人に中東への入植を迫ったことに始まる。シオニズムは、中東に入植したユダヤ人が「選ばれた民」として、パレスチナ人民、アラブ人民を追い出し、土地を奪い、自分たちの「理想の国」を建設しようという露骨な差別思想、排外主義思想である。イスラエルの建国そのものが、間違いの元なのだ。当時の米英仏帝、そしてイスラエルの「建国」(一九四八年)を承認した国連にも、その責任はある。

シオニスト―ネタニヤフの願望で始まったイラン侵略戦争だが、イランの反撃で、米帝とイスラエルは窮地に追い込まれつつある。四月一二日には「停戦」が発効した。しかし、それは言葉だけのことであり、イスラエルは「停戦」後もレバノン侵攻を続けてきた。トランプとネタニヤフの戦争願望は、とどまることを知らない。
しかし、この戦争の結果、資本主義そのものが世界規模で危機を深め、帝国主義支配の破たんが現実のものとなりつつある。資源エネルギー価格の高騰が、その供給不安とともに、人民の生活を直撃しており、それがトランプの無法な侵略戦争に対する批判を拡大している。米帝足下では、「ノー・キングス」デモが全米各地で起こり、差別排外主義を煽って戦争への動員を目論む米帝トランプは大きな危機を迎えている。プロレタリア国際主義の旗を高く掲げ、イラン人民、パレスチナ人民をはじめ、中東・全世界の闘う人民と固く連帯し、帝国主義支配の打倒とイスラエル解体に向けて闘い抜こう。

第二章 戦争国家の道を進む高市政権打倒

日帝―高市政権は、衆議院選挙圧勝の勢いで、今通常国会において数々の反動法案を提出し、大軍拡予算を強行し、戦争国家への道を突き進んでいる。

なかでも軍事大国化、戦争動員は顕著であり、防衛予算は対GDP比2%を超え、トランプの要求するGDP比5%にも一挙に踏み込もうとしている。すでに決まっている米国製巡航ミサイル・トマホークの大量購入に加えて、イスラエル製の迎撃ミサイルや攻撃型ドローンの導入を検討するなど、その勢いはとどまることを知らない。

また、今年度予算において、軍拡のための法人税の増税がなされ、所得税の増税も既定路線になっている。さらなる軍事増税へとひたすら突き進む高市政権との対決が問われている。

イラン戦争において、米帝とイスラエルを支持し、イラン批判を繰り返した高市は、トランプの言葉を借りながら、ホルムズ海峡への艦隊派遣を実現しようとし、中東への自衛隊派遣を現実のものとしようとしている。これを絶対に阻止しなければならない。

同時に、「台湾有事」煽動の下で、琉球弧の軍事要塞化はとどまることを知らない。与那国島、石垣島、宮古島、沖縄島へのミサイル部隊配備、ミサイル搬入へと突き進み、琉球弧の最前線基地としての機能がますます強められている。辺野古新基地建設、馬毛島基地建設もこの中では重要な柱だ。

さらに、自衛隊の「南西シフト」展開の中で、地元の強固な反対を押し切り、熊本の陸自健軍駐屯地への25式地対艦ミサイル配備、静岡の富士駐屯地への高速滑空弾配備が強行された。これらは、中国と朝鮮民主主義人民共和国を射程に捉えた、アジアに向けた日帝の戦争宣言そのものに他ならない。他にも、全国各地でミサイル配備や弾薬庫の増設が相次ぎ、帝軍自衛隊のアジア侵略の野望がますます明らかとなっている。

日帝―高市政権は、今国会から秋の臨時国会にかけて、いくつもの反動法案を準備し、国家統制を強め、差別排外主義を煽り、戦争への動員と強制収奪へと突き進んでいる。入管法改悪、裁量労働の拡大、国家情報局創設とスパイ防止法、そして極めつけは憲法改悪へと突き進んでいる。高市は、四月一二日の自民党の党大会で、「改正の発議にめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と発言し、改憲の早期実現に向けた野望をむき出しにした。

すでにいくつかの法案は提出され、攻防は開始されている。多くの人民が、生活苦の中、さらなる増税を強制され、国家統制のもと戦争動員を強制されることに対して、「高市NO!」の声が全国に溢れ出してきている。

国会包囲闘争においても数万人の規模の結集があり、全国で「高市NO!」、「戦争NO!」の声が巻き起こっている。全国各地の反戦・反基地闘争の拡大と、この「高市NO!」の声を結びつけて、日帝の反動攻勢と対決し、高市政権打倒まで突き進む。

第三章 三里塚、沖縄、狭山を闘い抜こう

この五月、高市政権の強権政治と対決する闘いに全国で立ち上がろう。

反戦・反基地闘争さらに推進しよう

第一に、高市政権の戦争政策と対決し、反戦・反基地・反安保闘争を全国でおし広げていくことだ。

米帝・イスラエルのイラン侵略戦争と日本の戦争荷担、高市政権の一連の戦争政策と改憲策動に反対する闘いが拡大している。数万人を結集した国会包囲闘争は全国各地に波及し、初めてデモに参加する人々を含めて、街頭行動への参加が拡大している。この動きをさらに促進し、あらゆる場所で反戦行動への決起をつくりだし、拡大するために闘おう。

同時に、日米安保体制―日米軍事同盟との対決を鮮明にして、それを実体的に支える米軍基地、自衛隊基地の強化に反対する闘いに全国で立ち上がろう。
関西では5・24京丹後米軍Xバンドレーダー基地反対闘争と5・31舞鶴自衛隊基地強化反対闘争が準備されている。このふたつの現地闘争を成功させ、全国で反戦・反基地・反安保闘争の前進をかちとろう。

新たな「強制収用」を許すな

第二に、新たな「強制収用」を許さず、三里塚闘争の前進をかちとっていくことだ。

三里塚芝山連合空港反対同盟は三月二九日の芝山現地闘争で、政府・空港会社による成田空港拡張―第3滑走路建設に対決する立場を鮮明に打ち出した。

膨大な農地を奪う空港拡張に対して、かつて反対同盟員であった石井新二を先頭とする「空港と共存共栄を目指す会」は、「土地収用法を使ってでもNAAは(滑走路の新増設を)実現するという意思を示してほしい」と空港会社に要望し、最悪の空港建設推進派としての姿を再度さらけだした。空港周辺の経済団体で構成する成田空港対策協議会も「収用法の適用」を含むあらゆる手段を講じることを求める要望書を空港会社に提出した。それらを受けるかたちで、空港会社も土地収用法による強制収用を検討することを国に伝達した。

反対同盟は、五月一二日の千葉県庁デモ、五月一三日の菱田デモを呼びかけ、新たな「強制収用」攻撃と真っ向から対峙している。

三里塚闘争の原点でもある農地死守をかけた攻防が、いよいよ現実のものとなっている。空港会社と政府―国土交通省による空港拡張―第3滑走路建設の野望を打ち破らなくてはならない。市東さん・萩原さんの土地を守り抜き、新たな強制収用を阻止し、空港廃港を実現するために、この五月を闘い抜こう。

五月沖縄解放闘争に立ち上がろう

第三に、沖縄人民と連帯し、沖縄解放闘争をおし進め、五月沖縄現地闘争に立ち上がることだ。

イラン侵略戦争に沖縄の米軍基地から海兵隊部隊が派兵され、同時に、琉球弧の軍事要塞化が加速している。そのような状況の中で、侵略反革命前線基地としての沖縄の米軍基地の撤去をめざす闘いをおし進め、沖縄を再び戦場にしないための闘いが非常に重要なものとなっている。

三月の辺野古での抗議船転覆事故という厳しい事態を受けながらも、ヘリ基地反対協をはじめとした沖縄の人々は、事故の反省のもとに、新たな安全と平和のために、改めて、不戦の誓いと辺野古新基地建設阻止の闘いを進めている。

沖縄の民意と大義は鮮明だ。辺野古での闘いへの政府・メディアをあげたバッシングを許さず、現地で闘う人々と連帯し、沖縄―「本土」を貫いて、辺野古新基地建設阻止闘争を前進させよう。

狭山中央集会に結集を

第四に、狭山第四次再審闘争の勝利のために闘っていくことである。

無実の石川一雄さんが昨年三月に無念にも再審請求途中で亡くなってから一年以上が経とうとしている。再審の扉を開けず、石川さんの思いを実現できていないことを痛苦に捉え返し、狭山再審闘争の勝利に向け、部落差別を許さない闘いに決起しよう。

五月二二日には東京の日本教育会館で「狭山事件の再審を求める市民集会」が開催される。共にこの日の集会に結集しよう。署名や各地での街頭行動を通して第四次再審闘争の勝利に向けた闘いを進めよう。同時に、法務省や検察庁の抵抗を粉砕し、再審法の改正を早期に実現するために全国の人々と共に闘っていこう。

反動立法許さず闘おう

さらに、高市政権の反動諸政策と闘おう。

戦争態勢構築と結びついた国家情報局創設―スパイ防止法を阻止しよう。外国人排斥・差別排外主義を許さず、入管法改悪に反対して行動しよう。天皇制の象徴であり、侵略と虐殺のシンボルである「日の丸」への忠誠を強要する「国旗損壊罪」法案を粉砕し、天皇制ファシズム攻撃と対決しよう。セックスワーカー差別を助長し、分断を煽り、国家統制を強化する「買春処罰法」に反対しよう。

アジア・全世界の労働者階級人民と連帯し、全国各地での闘いをさらに強め、高市政権打倒、帝国主義打倒に向けて闘い抜こう。