■『戦旗』1693号(2026年8月5日号)

高市政権の入国拒否弾圧を粉砕し
反帝国際連帯闘争の前進かちとれ


全国で闘う同志・友人の皆さん! 
米帝―トランプ政権とイランの停戦は、一か月ももたずに崩壊した。米軍による空爆が再開され、イランも再びホルムズ海峡を封鎖して湾岸地域の米軍基地へのミサイル攻撃を行っている。米軍の空爆は基地や軍事施設だけではなく、インフラ施設や橋梁などに拡大している。

もとより米帝―トランプ政権に停戦合意を順守するつもりなど毛頭なく、次の攻撃に備えた猶予期間に過ぎなかった。停戦が続き、了解覚書に基づく合意事項を履行すれば、米帝の湾岸地域における覇権は失われていく。サウジアラビアなどの湾岸諸国との安全保障とペトロダラー取引の枠組みは、米帝の世界支配の重要な柱である。米帝にとって、イラン・イスラム体制を叩き潰す以外の選択肢はない。これに対してイランも徹底抗戦し、米帝の中東支配、イスラエルによるレバノン侵攻、パレスチナ人民虐殺と闘い続けるだろう。

米帝-トランプ政権のイラン侵略弾劾と即時停戦、米軍の中東からの全面撤退を掲げ、反帝国主義に貫かれた反戦闘争を闘おう! 高市政権による自衛隊中東派兵を絶対に許してはならない。

高市極右反動政権の侵略反革命戦争体制に向けた攻勢が強まっている。通常国会で高市政権が重要法案として位置付けた国旗損壊罪、皇室典範改定は国会で成立した。維新との連立合意政策である副首都法案、改憲に向けた国民投票法改定案も強行可決された。

高市政権は、原油高騰・円安による物価高騰に苦しむ労働者人民の生活苦は放置し搾取を強め、戦争に向けた国内支配体制の強化に突き進んでいる。反戦反基地闘争、反帝国際主義闘争を推進し高市政権と対決しよう。沖縄人民に連帯し、九月沖縄知事選勝利のために闘おう。

入国拒否弾圧を徹底弾劾する

アジア共同行動日本連絡会議(以下AWC日本連)は、六月から七月にかけて、韓国とフィリピンから活動家を招き、全国各地で国際連帯集会を計画していた。日帝―高市政権が推進する中国との戦争に身構えた戦争体制構築に抗する反帝国際連帯行動として、全国で交流と論議を行い、階級情勢を共有し、日本とフィリピン・韓国の民衆運動の団結を強め、共闘を進める位置づけであった。戦争準備と軍事同盟を強める高市政権と米帝―トランプ政権の目論見を打ち砕くアジア人民の国際連帯が発展する機会であった。

しかし、フィリピンの活動家に対しては在フィリピン日本大使館がビザの発給を拒否し、韓国の活動家に対しては羽田空港での入国審査で入国を拒否したのだ。この弾圧は、AWC日本連の全国展開が、民族排外主義煽動によって労働者人民を敵視と侮蔑の下に取り込み、戦争翼賛に誘導する高市政権の攻撃と真っ向から対決する闘いであるがゆえのものだ。国際連帯運動に敵対する弾圧として徹底的に弾劾する。

入国拒否弾圧に対してAWC日本連と各地の実行委員会は直ちに反撃を開始し、高市政権が妨害しようとした交流と論議の実現のために、オンラインやビデオメッセージの形で代替する準備を進め、これを実現した。AWC日本連はまた、入国拒否弾圧に対して即座に弾劾声明を発して、フィリピンや韓国の仲間とともに抗議を行った。

入国拒否によって直接の交流や論議はできなかったが、各地での集会は成功裡に勝ち取られた。AWC日本連の六月全国展開は、高市政権の入国拒否弾圧を打ち砕いたのだ。今後も、AWC日本連を全面的に支持・支援し、反帝国際連帯行動の拡大のためにともに奮闘していこう。

エスカレートする入国拒否弾圧は、戦争体制構築にのめり込む高市政権によるAWC運動への監視と弾圧体制の強化であることを確認しなければならない。あらゆる弾圧・妨害を跳ね返して、反帝国際連帯行動をいっそう前進させてしていこう。

反動政治進める高市政権打倒へ

高市政権は、米帝―トランプ政権にへつらい、忠実な同盟国としてトランプ政権のイラン侵略戦争を支持し、中国との戦争体制構築にのめり込んでいる。

米帝とイスラエルによる侵略―空爆を受けたイランは四月、反撃の一環としてホルムズ海峡を封鎖した。ホルムズ海峡は、世界の原油供給の20%が通過する海峡で、封鎖によって中東の原油の供給が不安定化し、甚大な影響を世界経済に与えている。原油価格の高騰と円安の進行が相まって、日本の国内物価も上昇を続けており、社会保障改悪と相まって、労働者人民の生活苦と貧困は拡大している。

高市政権は、この労働者人民の生活苦、貧困拡大に何らの対策も行わず、ひたすら戦争体制構築を推進している。

通常国会においては、国家情報会議設置法、国旗損壊罪、皇室典範の改定が成立している。高市政権は、維新との連立合意の一つ副首都法案と改憲に向けた国民投票法改定案を、会期を延長して成立させようとしている。高市政権の戦争と改憲に向けた反動諸法の成立強行を徹底的に弾劾しなければならない。
五月に成立した国家情報会議設置法は、内閣に首相を議長とする「国家情報会議」と事務局である「国家情報局」を新設するものだ。法律の目的は、「インテリジェンス(情報収集・分析)機能の強化」が掲げられている。政府の説明によれば「わが国のインテリジェンス機能が脆弱であり、インテリジェンスに関する国家機能の強化が急務である」とされるが、インテリジェンス機能の根拠となるスパイ活動の実態・必要性を裏付ける事実が皆目不明で、国旗損壊罪と同様に、そもそも立法事実があるのかすら疑われる。それは人々の不安心理を増長させ、諜報活動や機密を盾にした国家権力の恣意的な人権侵害を引き起こすものだ。高市政権は、今夏にも有識者会議を発足させ「スパイ防止法」の具体的な検討に入るとしている。まさに治安管理体制強化、人権抑圧の機能が強化される悪法だ。

国旗損壊罪も高市政権の重要法案として成立が強行された。「国旗を大切に思う国民感情を保護」するために、「人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法で、公然と国旗を損壊し、除去し、又は汚損した者は、二年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する」と定められている。国旗と規定される「日の丸」は、大日本帝国の国旗として侵略・虐殺・略奪を尽くした日本軍と一体の旗であった。高市政権は、この歴史を象徴する「日の丸」を神聖視し、表現の自由や人権を超越した不可侵の旗として規定したということだ。日本の戦争責任を一貫して否定し、憲法前文の平和主義を「おめでたい」などと揶揄する高市の歴史認識があらわになる法律だ。国旗損壊罪の廃止に向けて闘おう。

皇室典範改定をめぐっても、女系女性天皇を排除し男系男子のみ皇位が継承されることや旧宮家からの養子を認める規定への反対を、数の力で封じて強行可決した。われわれは、家父長制を強化し、差別と侵略の元凶である天皇制そのものを認めず廃止することを主張する。そのうえで、高市政権が皇室典範改定を強行した狙いは、政府が推進する排外主義煽動、戦争国家構築と一体に、労働者人民の戦争動員を推進するものへと天皇制をいっそう強化していくことにある。端的に言って高市政権は、戦争と戦争準備を推進する天皇への代替わりを欲しているのである。労働者人民の戦争動員の制度と思想的支柱として天皇制をいっそう再編・強化することに今回の皇室典範改定の狙いがある。

治安管理体制の強化として入管法も改悪された。今回の改悪の柱は在留手続きにかかる手数料の大幅な値上げだ。永住許可申請の手数料は最大二〇万円へ、在留期間更新・資格変更は現行の六〇〇〇円から一万円~七万円に引き上げられる。付与される在留期間が長いほど高くなる段階性が導入された。高市政権は一月に発表した外国人政策の基本方針で「受益者負担」の原則を打ち出し、外国人政策の経費を外国人に負担させようとしている。しかし外国人も納税しており、過大な負担を強いることになる。特に在留期間の更新頻度が高い難民申請者への負担が大きく、支払いが困難になるケースが増える恐れがある。戦争を見据えた治安管理体制としての入管体制と闘わなくてはならない。

高市政権の下、三月から売春防止法の見直しとして、買春処罰法の導入のための論議が法務省の有識者検討会で始められた。従来は性的サービスを売る側のあっせんや管理を処罰の対象としていたが、今回の見直しでは、性的サービスを買う側をも処罰の対象にしようという議論だ。すでに買春処罰を導入しているスウェーデンなどでは、セックスワーカーの人々がより人目のつきにくい場所に追い込まれ、収入は減少し、より危険で不衛生な環境に置かれていることが報告されている。なすべきことは、セックスワークの犯罪化を推進することではなく、セックスワーカーの労働者としての立場の向上を目指していく活動だ。買春処罰法の導入に反対しよう。

新たな強制収用攻撃を許すな

三里塚においては、第3滑走路建設に反対し、「用地」売り渡しを拒否し滑走路建設を阻んでいる地権者に対し、土地収用法による強制収用がかけられようとしている。

七月一〇日に開催された四者協議会(国土交通省、千葉県、成田空港周辺の九市町、成田国際空港株式会社(NAA)によって構成)において、「任意での用地取得の取組みを継続することと並行して、土地収用制度を活用することをやむを得ないものと受け止めること」と意思一致し、土地収用法による土地強奪に動き出している。空港会社は、強制収用に向けて国土交通相に対し土地収用法に基づく事業認定を申請し、国土交通相が認可する手続きがなされようとしている。
強制収用攻撃を弾劾するとともに、これを阻止するために反対同盟を先頭に現地行動を闘かわなければならない。市東さんの天神峰農地強制執行と闘い抜いた天神峰決戦の地平を引き継ぎ、実力闘争で強制収用を打ち砕こう。

成田空港は、国際空港としての生き残りのために空港機能強化(B滑走路の北延伸、深夜早朝時間帯の運用拡大、第3滑走路建設)を打ち出し、地域住民の反対を踏みにじって工事を強行してきた。深夜早朝の運用時間拡大は、地域住民の騒音被害のいっそうの拡大をもたらす。すでに、現行の航空機騒音でも、健康を害する住民が多く発生しているのだ。

農地を奪い農業を破壊し、住民の生活を破壊してきたことこそ、成田空港建設の歴史の実態だ

反対同盟とともに、地域住民の新たな闘いに結合し、強制収用攻撃を粉砕しよう。