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■『戦旗』1625号(11月20日)8面

 
原発政策を推進する岸田政権を打倒せよ
 再稼働、新増設、運転期間延長を許すな
  
                    
                  
関西地方委員会



 さる八月のGX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議をひとつのメルクマールとして、岸田政策は原発の積極的推進に明確に舵を切った。原発の再稼働を止め、全原発の廃炉を実現するためにも岸田政権の打倒は必要不可欠である。岸田政権打倒―全原発の廃炉に向けて闘いのさらなる前進を勝ち取ろう。

●1 原発の再稼働、新増設、運転期間延長を許すな

 八月二四日のGX実行会議において、岸田首相は、「次世代革新炉」の開発・建設を含む原発の新増設やリプレース(建て替え)の検討を進めることを表明した。これまでの政府の方針からの明確な転換である。二週間前の八月一〇日には西村経済産業大臣が「原発の新増設・リプレースにつきましては現時点では想定していないというのが政府の方針」と記者会見で述べたばかりであった。岸田自身も同様の発言を繰り返してきた。しかし、これまでの発言との整合性などどうでもよいと言わんばかりに、国会での議論もないまま、原発の新増設とリプレースに踏み出していこうとしている。まずはこのような岸田政権のやり口を徹底弾劾しなくてはならない。
 さらに、原発の新増設やリプレースに踏み出することは、福島原発事故の教訓および福島の人々をはじめその事故の膨大な被害者の存在を無視することであり、原発の廃炉を求める広範な民意への敵対である。しかし、岸田政権は「脱炭素社会の実現」や「電力需給の逼迫」といったキャンペーンを行いつつ、電力独占資本をはじめ巨大独占資本の利害に沿って反人民的・犯罪的な政策を推進していこうとしている。
 八月のGX実行会議はまた、原発の運転期間の延長にも触れている。原子炉等規制法で原則四〇年、例外として原子力規制委が認めた場合にさらに二〇年とされている原発の運転期間について、そのさらなる延長が狙われている。直近では原子力規制庁が運転三〇年以降は一〇年毎の審査によって六〇年維持用の運転を可能とする案を提示している。老朽化すればするほど原発の事故リスクが高まることは当然だ。そもそも福島事故を受けて原発の運転期間を原則四〇年としたのは何のためだったのか。まったく許しがたいことである。
 岸田首相はまた、同じGX実行会議において、原発の再稼働のさらなる推進を表明した。これまでに再稼働させた一〇基の原発に加えて、新潟の柏崎刈羽原発六、七号機や若狭の高浜原発一、二号機など七基の原発を来年夏から再稼働させようとしている。これに関して岸田はいみじくも、「国が前面に立ってあらゆる対応をとる」と述べ、国策として原発再稼働を推進していく姿勢を鮮明にした。しかし、岸田政権に何か原発に関する科学的知見があるわけではない。万が一重大事故が起こっても岸田政権が責任を取れるわけでもないのだ。
 原発の新増設・リプレースと運転期間延長、再稼働を推進しようとする岸田政権は、これ一つをとっても、もはや労働者・民衆の力で打倒する以外にない。安倍国葬反対闘争を引き継いで、原発政策を推進する岸田政権を打倒しよう。

●2 若狭の四〇年超え老朽原発再稼働を阻止しよう

 こうしたなかで、いくつもの原発が集中する福井県の若狭にあっては、政府・関西電力が四〇年超え老朽原発をはじめとする原発の再稼働に前のめりになっている。
 関西電力はさる八月三〇日、昨年六月に四〇年超えの老朽原発として初めて再稼働され、その後「テロ対策施設」の建設期限との関係でいったん停止していた美浜原発三号機の再稼働を強行した。
 この美浜原発三号機について、関西電力はそもそもは今年秋の再稼働を予定していたが、「電力不足の予測」を理由にした政府からの早期稼働の要請を受け、予定を二カ月以上前倒しして八月一〇日を起動日とした。しかし、その直前に原子炉補助建屋内で放射性物質を含む水漏れ事故が発生し、機動予定日を二三日に延期した。事故の原因は容器のふたを締めるボルトが基準値の五分の一程度の力でしか締められていなかったためという。さらにその後、一次冷却水系統のタンク内の圧力が基準値を下回るトラブルが発生し、再び起動予定日を延長して八月三〇日の再稼働に至った。
 慎重にも慎重を要すべきはずの老朽原発の再稼働にあたってなぜこのようなトラブルが相次ぐのか。そこには、そもそも老朽原発を動かすことの危険性と同時に、関西電力の安全意識の欠如が如実に示されている。しかも、関西電力が再稼働させた原発のトラブルはこれだけではない。直近では、一〇月二一日に再稼働を予定していた高浜原発四号機で、原子炉の圧力を下げる装置に異常が見つかったとして原子炉起動が延期、一一月に入って再稼働された。二〇一三年以降に再稼働された大飯原発三、四号機、高浜原発三、四号機、美浜原発三号機、そのすべてが最初の再稼働以降に何らかのトラブルを起こしており、そこには蒸気発生器細管の減肉・損傷など、一つ間違えれば過酷事故につながりうるものも含まれている。
 しかし、政府・関西電力は、あくまで原発再稼働に固執し、美浜原発三号機に続いて、来年夏には同じく四〇年超え老朽原発である高浜原発一、二号機の再稼働を狙っている。これを厳しく弾劾し、このような策動と断固として対決していかなくてはならない。

●3 12・4関電包囲全国集会に結集を!

 安全よりも利潤を優先する岸田政権と電力独占資本、日帝ブルジョアジーの手に原発とエネルギー政策を委ねたままでは人々の命は保障されない。福島原発事故の教訓が顧みられず、原発の再稼働と新増設・リプレース、運転期間延長がおし進められるようとする現在の状況の中では、いつ次の過酷事故が起こっても不思議ではない。そのような深刻な状況の中にわれわれはいる。
 同時に、今日の岸田政権の原発推進政策は、分断と対立が進む国際情勢あるいは帝国主義・大国間の国際的な対立と競合を背景にして、いわゆる「エネルギー安全保障」や「経済安全保障」と結びついたものとして語られている。さらに言えば、日本帝国主義の戦争政策の結びついたものとして、あるいは戦争体制づくりの一環としても、今日の原発推進政策は存在している。
 反原発闘争もまた、階級闘争である。労働者人民の命と安全は、原発政策を推進することで利益を得、自らの支配体制を延命させようとする資本家階級の利益と存在とは相容れない。ブルジョア支配を打倒し、それに代わる新たな社会を打ち立てていく展望をもった戦闘的な闘いのなかでこそ、支配階級に原発推進政策の放棄をせまり、全原発の廃炉に向けた道を切り拓いていくことができる。それが脱原発の広範な民意を現実のものにする最短の道だ。その下で、一つひとつの原発再稼働策動に対して断固として闘うこと、そのような闘いを基礎として、原発の新増設・リプレースを許さず、来年通常国会に上程が予測される原発の運転期間延長に向けた関連法案を粉砕する闘いの陣形をつくりあげていかなくてはならない。とりわけ四〇年超え老朽原発の再稼働阻止闘争はきわめて重要な闘いである。
 関西では一二月四日、「老朽原発うごかすな! 12・4関電包囲全国集会」が開催される。この闘いに全力で結集し、その成功を勝ち取ろう。主催団体である「老朽原発うごかすな! 実行委員会」は、このかん若狭現地と関西電力本社前(大阪)を結んで、全原発の廃炉への展望を切り拓くべく四〇年超え老朽原発の再稼働阻止と廃炉に向けた闘いを精力的に展開してきた。また、継続的に取り組まれてきた若狭現地での「アメーバ・デモ」とビラ配布活動は、原発立地自治体に住む人々の心を静かに揺り動かしている。その闘いに学びつつ、四〇年超え老朽原発の再稼働を阻止し、全原発の廃炉に向けて共に闘おう。12・4関電包囲全国集会の成功を勝ち取ろう。

 


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