共産主義者同盟(統一委員会)






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■『戦旗』1631号(3月5日)6面

 
フィリピンとの軍事協力強める日米帝
 闘うフィリピン民衆との連帯を
 
                      国際部
  
                    


 昨年のマルコス政権の発足とともに、日米帝国主義によるフィリピンとの軍事同盟・軍事協力強化の動きが進んでいる。これと闘うフィリピン民衆との連帯を進めよう。


●1 米軍のフィリピン駐留体制の強化

 さる二月一日と二日、米国防長官オースティンがフィリピンを訪問した。直前の韓国訪問に続くものである。この訪問のなかで、米比両政府はフィリピン国内で米軍が使用できる「軍事拠点」を新たに四カ所設定することで合意した。
 一九九一年にフィリピンからの米軍基地の撤去を余儀なくされた米帝は、その後一九九八年の米比訪問軍協定(VFA)締結や米比合同軍事演習を通して、フィリピンにおける米軍展開体制の強化を図ってきた。二〇一四年の米比防衛協力強化協定では、フィリピン国軍の基地のうち五カ所に米軍が恒常的に駐留できる拠点を確保した。今回の米比合意を通して、この軍事拠点は計九カ所に拡大した。
 今回新たに設置されることになった拠点の具体的な場所は明らかにされていないが、メディアは米軍がフィリピンで台湾に最も近いルソン島北部やスプラトリー諸島(南沙諸島)に面するパラワン島のフィリピン国軍基地へのアクセスを求めていることを報じている。
今回の両国政府の合意が「インド太平洋戦略」の下で中国への軍事的包囲を強める米帝・バイデン政権の動向の一環であることは明らかだ。米国と中国の双方に対して一定の等距離外交を行ってきたドゥテルテ政権に代わって、親米派のマルコス政権が発足した機会を捉え、バイデン政権はフィリピンにおける米軍の駐留・展開体制を一挙に強めていこうとしている。
 オースティン米国防長官のフィリピン訪問に対して、新民族主義者同盟(BAYAN)とその傘下団体はマニラでの抗議行動を展開した。その声明は、「フィリピン人は、わが国がこの地域への米国の軍事介入の中継地として利用されることを許してはならない」、「西フィリピン海の問題でフィリピンを支持すると主張する米国の二枚舌に騙されてはならない」、「フィリピンの主権と権利を主張するのは、フィリピン人であり、いかなる外国勢力でもない」と述べている。


●2 日比軍事協力の強化を許すな

 日本の岸田政権もまた、フィリピンとの軍事協力の強化を図ろうとしている。
 二月九日に東京で行われた岸田とマルコスの日比首脳会談の共同声明は、日本とフィリピンの防衛・安保協力の強化を確認し、「相互の戦略的寄港・寄航、更なる防衛 装備品・技術の移転、移転済みの防衛装備品に関する継続的な協力、能力構築 支援による、安全保障協力全体を更に強化すること」を宣言している。
また、マルコスの日本訪問中に行われた日比防衛大臣会合では、「フィリピンにおける自衛隊の人道支援・災害救援活動に関する取り決め」が署名された。それは、自衛隊のフィリピン駐留に関する「円滑化協定」の締結に向けたステップとされており、「人道支援」や「災害救援」を口実にしつつも、日比の合同軍事演習や自衛隊のフィリピン展開の強化に向けたものに他ならない。
 実際、このかん日比の軍事協力は、様々な米比合同軍事演習への自衛隊の参加、自衛隊の防空レーダーや海上保安庁の巡視艇のフィリピンへの供与など、様々な形で強められてきた。昨二〇二二年には日比の防衛・外交大臣会合(2+2)が初めて開催された。昨年にはまた、陸自幕僚長、フィリピン陸軍・海兵隊司令官、米太平洋陸軍・太平洋海兵隊司令官による初会合が日本で開催されている。
 日帝はフィリピンを自衛隊のアジア軍事展開に向けた橋頭保として利用しようとしている。これを許さず闘うことは、日本の労働者階級人民の責務である。歴代の日本政府はまた、日本軍性奴隷制度被害者への謝罪と賠償を求めて闘う当事者を先頭にしたフィリピン人民の闘いに敵対し続けてきた。侵略の責任を居直り、フィリピン・アジアへの自衛隊の派兵体制をますます強化しようとする日帝・岸田政権の策動を許してはならない。


●3 フィリピン民衆の闘いに連帯を

 周知のように、昨年五月の大統領選挙で勝利したマルコスは、一九七二年から八六年までフィリピンに軍事独裁を敷いたフェルディナント・マルコスの息子である。その大統領選での勝利は、歴史を歪曲し、父の軍事独裁を賛美するSNSなどを通じた徹底的な歴史修正主義キャンペーンを基礎にしたものであった。それは当然にも一九八六年のエドサ革命の意義を否定するものである。同時に、活動家に対する暗殺攻撃をはじめとする弾圧が続いている。このようなマルコス政権への日米帝国主義の強力な支持は、帝国主義者が語る「人権」や「民主主義」といった「普遍的価値」なるものがいかにご都合主義的で欺まん的なものであるかを端的に示している。
 この状況のなかで、フィリピンの民族民主主義勢力は、広範な統一戦線を組織しつつ、マルコス政権と対峙し、闘いを継続している。フィリピン民衆の闘いへの国際連帯を組織しよう。日米帝国主義によるフィリピン軍事支配と闘おう。

 


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