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  上関原発建設計画を撤回させよう

    山口県の判断先送りを許さない

2013年3月

                                                                                 




                                                  山口在住労働者


 上関原発建設計画が打ち出されて三十年。中国電力が原発建設を目論む田ノ浦の対岸にある祝島の島民は、体を張って原発建設計画に反対・抗議を続けてきました。祝島島民や市民の必死の抵抗により、田ノ浦の埋立て工事は二〇一一年二月に中断。それに追い討ちをかけるようにして、二〇一一年三月に福島第一原発の事故が発生。埋立て工事進捗率ほぼ0%のまま、田ノ浦の公有水面埋め立て免許の失効期限、二〇一二年十月七日を迎えようとしていました。しかし期限が近づく中、中国電力は十月五日に三年の免許延長を申請しました。
 二〇一二年七月の選挙で当選した山本繁太郎知事は「脱原発依存はあたりまえの話」と県知事選挙公報で明文化し、さらに「公有水面埋立免許の延長許可はしない」と複数回公言しています。
 しかし山口県は、全く反対の態度をとっています。書類に不備がなければ受理・審査しなければならないとして、延長申請を受理しました。県は三十二日間かけて延長申請書を審査することになります。その間県は、昨年十月二十三日、十一月二十二日、本年一月四日、一月三十日と四度に渡り中国電力に対して補足説明を求めました。補足説明を求めている間は審査期間に含まれません。そのため、昨年十一月にも不許可の判断を下すものと思っていましたが、二月になっても、判断を下しません。
 そうしたなか山口では、二月十五日に憲法を活かす市民の会・やまぐちや被爆二世の会などが県交渉に取り組みました。「原発問題を先延ばしにするのではなく、公約通り埋立免許を不許可とし、県民の命と暮らしを守るために県の責任において上関原発建設計画を終息させてもらいたい」と、要請しました。県はのらりくらりとかわしますが、「3・11以前の世界」には戻れないということは伝わったものと思っていました。
 ところが、二月二十六日、県は「国のエネルギー政策」の行方を見守る必要があると言って判断を先送りする方針を固めたというのです。今回の判断先送りで免許は失効もしません。審査をストップさせる期間は長くて一年程度で最終調整が行われているようです。
 風見鶏のように、国の原発政策の方向性が出るのを待つために引き伸ばし、自民党政権の下で原発推進を打ち出すタイミングを図っているようにしか見えません。県民の安心・安全を優先することなく、政府の顔色ばかりうかがう山本県政は絶対に許せません。
 山口では、毎月十一日に「イチイチウォーク」に取り組んでいます。中国電力山口支社の向かい側から出発、商店街をデモして出発地点に戻り、集会を行っています。反戦・反原発を訴えた取り組みで、二〇〇一年以来毎月継続して取り組んでいます。
 これからも祝島島民とともに、上関原発建設を断念させるために頑張ります。
    

 

 

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