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山城博治氏講演会
「抗う沖縄の声」に参加して
        
2016年5月

                                                                                 




                                                  東京在住T
 

 四月九日(土)、専修大学・神田キャンパスで、辺野古新基地建設阻止闘争の最先頭で戦い続ける山城博治氏(沖縄平和運動センター議長)を招いた講演会「抗う沖縄の声」が開催されました。百人以上が集まり、教室が満杯になりました。
 主催したのは、昨年、戦争法反対で国会前ハンストを戦った学生グループ「直接行動」。二月に一週間前後、辺野古の座り込み闘争に参加したかれらは、沖縄の非暴力直接行動に感銘を受け、その息吹を東京にも伝えようと講演会を企画したとのこと。
 私も辺野古を訪問したことがあり、山城さんのお話をぜひお聞きしたかったので参加させてもらいました。
 山城さんは冒頭、政府と「県」の「和解」後も、座り込み参加者やカヌーチームの不当逮捕が相次いだため、米軍司令部ゲートを封鎖してたたかったことを報告。「形だけの反対運動はやめたい。米軍、政府にとって本当に打撃になることをしよう」「政府が工事を強行するなら、弾薬庫前ゲートも完全に封鎖して、戦争をできなくする」と訴え、私は新鮮な衝撃を受けました。これが、新基地と戦争を阻止する非暴力・直接行動の神髄ではないでしょうか。
 質疑応答で印象に残ったのは、警察の弾圧について。「不当逮捕は『自己責任』じゃない。それでは恐ろしくて誰も座り込みなんてできない。どこの誰がどういう経緯で逮捕されようと、そこにいる全員で取り返しに行く。その団体や逮捕の経緯に問題があるとしても、それは取り返した後で話せばいい。そういう形で個人参加でも可能な抵抗をつくってきた」と語り、東京の反戦運動で一部見られる「逮捕された人が悪い」的な傾向に違和感を覚えてきた自分としては、スッと納得できる考え方でした。
 講演の後、学生とのディスカッションで、山城さんが高校生の時、米兵の性暴力事件に抗議して高校を封鎖し、退学になった経緯を語られました。被害女性のことを思い涙ぐむ山城さんを見て、今も変わらぬ「基地の島」沖縄の現実に怒りがこみ上げてきました。
 最後に印象に残ったのは、「安保反対の原理原則を唱えるだけでは何も変わらない。辺野古を阻止すれば、安保は変わる。安保を変えると日本そのものが変わる。まずここからです」とのメッセージ。沖縄のたたかいに応え、東京でも岩国基地や横田基地など反基地闘争を進めて行こう、との決意を新たにしました。


        

 

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