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「いのちの海を守れ!上関町に原発も中間貯蔵施設もいらない!11・9反原発デー県民集会」に参加して | 2024年11月 |
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被爆二世の会会員より 一一月九日、標記の集会が上関町総合文化センターで行われた。参加者は一六〇人超。地元上関や祝島からはもちろん、県内各地、広島からの参加者があった。主催は「原発に反対する上関町民の会」「上関原発を建てさせない祝島島民の会」「上関の自然を守る会」「原水爆禁止山口県民会議」、協賛団体は「上関原発を建てさせない山口県民連絡会」だ。 主催団体代表等のあいさつに続き、原子力資料情報室事務局長・松久保肇さんからの「六ヶ所再処理工場の現状と問題について」と題した特別報告が行われた。 核燃料サイクルについて多くの国が断念しているにもかかわらず、日本政府は膨大な予算をつぎ込みながら研究し続けている。六ヶ所村の再処理工場は一九九三年に建設を開始した。トラブルが続き、竣工延期を二七回も繰り返している。中国電力は「原子力発電所で使用した燃料(使用済燃料)を一時的に保管する、中間貯蔵施設」と言う。しかし現状のように核燃料サイクルが機能していない状況では一端受け入れると運び出すことができず、永久に保管しなくてはならなくなる。 中間貯蔵施設を造るには貯蔵建屋と港湾設備、その二カ所を繋ぐ専用道路が必要となる。長島の山の木々を削り、大地を掘り下げコンクリートで固め貯蔵建屋を造り、海を埋め立て巨大なクレーンが設置できる港湾設備も造る。その二カ所を繋ぐ専用道路は傾斜角度一五度内にしなくてはならない。うっそうと茂る森と透明度の高い海を破壊し、未来にボロボロのコンクリートの塊や危険な核のゴミを残そうとしている。 ほかにも、日本のプルトニウム保有量が四五・一トンもあり、それは核爆発装置約五六〇〇発分であること、バイデン政権が核兵器先制不使用宣言の採否を行おうとしたとき、日本政府が反対したことなどにも言及された。 まさに反戦・反核・反原発の全ての内容が詰まった講演だった。 その後、連帯あいさつがあり、「上関町の中間貯蔵施設建設計画と上関原発建設計画の白紙撤回を実現させよう」「『奇跡の海』と評される上関の美しい自然を、未来に残そう!」「原発のない安全で安心して暮らすことができる社会をつくろう!」とする集会宣言があり、最後はデモ行進を行った。 上関町室津地区を、「上関原発反対」「中間貯蔵施設反対」「エイエイオー」の声を上げながらデモをしていると、地区の方々が玄関や窓をあけ、手を振ったり、「頑張って」と声をかけたりしてくれた。中間貯蔵施設問題が浮上する前には体験したことのないことだ。上関の人々も故郷を守りたいと思っているのだ。 日本政府は「戦争被爆国」という言葉をつくりだし、被害者面をするが、原爆を落としたアメリカ政府に賠償や謝罪を求めることはない。核兵器禁止条約にも批准しようともしない。アメリカの核の傘を利用しながら、「核共有」などと言いだしている。原発はただのエネルギーではない。核兵器の材料にもなる。原発も核もいらない! |
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