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                                                                   2017年1月
2017年の年頭アピール

人士・闘う仲間から

   


  

 ■二〇一七年にあたっての連帯のあいさつ

   アジア共同行動日本連絡会議共同代表 鴨居 守さん

 リーマンショックを経た後も、アメリカ・日本・EUは新自由主義政策を推進しながら、危機を乗り切るために大幅な金融緩和、紙幣の大量印刷を行うことにより、景気を回復させ、アメリカをはじめ世界各地において一時的に雇用も増していますが、景気回復の内実をみると、雇用においては日米ともフルタイマー職が減少し、短時間労働者が増え、その結果、世界的に少数の富める者がますます富み、大多数の貧しいものはますます貧しさを増すという結果を引き起こしています。
 このような中で、世界各地で民衆が反乱を起こし始めています。英国におけるEUからの離脱を決めた国民投票、アメリカ大統領選におけるトランプの勝利など、新自由主義グローバリゼーション支配に対し世界各地で様々な抵抗の現象が噴出しています。
 一方、安倍政権は二〇一三年「特定秘密保護法」、昨年の「安全保障法制」の強行採決・施行に踏み切りました。この安倍自公政権は日本を戦争のできる国へと変貌させ、PKOに名を借りて、日本軍(=自衛隊)を侵略戦争の先兵として世界へ送り出しています。他方でこの安倍政権は経済政策として黒田日銀総裁の大幅な金融緩和(=博打経済化)を「アベノミクス」と称し、TPPや労働法の規制緩和等新自由主義政策を推し進め、消費税増税をテコに、防衛費増額・企業への減税を行う一方、社会保障費抑制にみられるよう、世界企業保護と侵略戦争に耐えうる体制づくりに照準を定め政策を押し進めています。
 このような政策を押し進めている安倍政権は沖縄民衆が衆議院選・知事選・名護市長選で示した「沖縄からの米軍基地撤去」の意思を真っ向からつぶすため、警視庁機動隊まで導入し、高江ヘリパッド建設問題を強行し、辺野古新基地建設を押し進めています。また、岩国・京丹後の米軍基地新設拡張、宮古への自衛隊配備を強行しています。
 これらの動きに対し、沖縄の民衆は高江ヘリパッド建設反対・辺野古新基地建設反対に実力闘争で決起しています。また、日本全国で安全保障法制廃案、京丹後Xバンドレーダー反対・岩国米軍基地拡張反対等の基地反対闘争、原発再稼働阻止・原発廃止の闘い、「アベノミクス」と称する反人民的な経済・社会政策反対の闘いがねばり強く闘われています。
 統一委員会の皆さん、読者のみなさん、今年こそ安倍政権の戦前回帰路線・新自由主義政策に対する闘いは正念場を迎えます。
 アジア・日本民衆とともに、憲法改悪阻止、安全保障法案廃案、侵略戦争体制反対、日米軍事一体化阻止、アジアから米軍基地撤去、特定秘密保護法廃案、新自由主義政策阻止・TPP批准反対、労働者・人民からの強搾取反対、脱原発・福島の被害者の命を守るため多くの人を組織し、闘い抜く決意です。私たちとともに闘いましょう。



 ■現場での粘り強い闘いを継続していこう

   アジア共同行動日本連絡会議全国幹事 遠藤良子さん


 あけましておめでとうございます。
 二〇一一年三月十一日の東日本大震災からもうすぐ六年がたとうとしています。
 国も福島県も原発事故を忘れさせようと避難者支援の打ち切りを始めています。「安全」と言い切るには気が遠くなるほどの年月を要することは明らかなこと。それを国が「安全」と強弁するのはなぜなのか私たちはしっかり考えるべきです。
 これはオスプレイが墜落しても配備をやめようとしない、殺人の現場である戦場に憲法解釈をすり替えても派兵することと同一線上にあります。
 一方で、女性活躍社会とか差別解消法とか、女性やしょうがい者の人権を尊重するかのようなポーズを見せています。これは国家のためにあらゆる人々を取り込み動員しようという政策に過ぎません。人は愚かではありません。国家の無茶苦茶を理解できるわけもありません。考えるまでもなくおかしいと感じることがどんどん広がっていくだけです。それでも政府与党を推す人たちがいることを悲観的に見ることもできますが、果たしてそれで良いのでしょうか。そうではなくそういう選択しかできないと思ってしまっている人々に、そんなことはないこういうときだからこそわずかのおこぼれにすがるのではなく、自らの人権を取り戻し怒りを表現し取り込もうとする国家に対して誇りを持って生きることこそが人として生き生きと生きていくことができることを示していく必要があります。
 現実的に厳しい状況下で生きていくために、最低これまでどおりの生活水準を保とうとするためにすがりつくような思いで保守を選択する人々の悩みや葛藤の中にこそ連帯し共感できる人としての尊厳が潜んでいるのではないか。そこに共感し自分たちの道を切り開き実践し続けることにしか未来はないのだということを提案すること。
 本年も、あらゆる現場での粘り強いたたかいを継続していきましょう。アジアと世界のたたかう人々と連帯し進んで行きましょう。