新年メッセージ                                                     ホームへ
                                                                   2018年1月
共闘団体からの新年のあいさつ

   


    
 
 

  ●共産主義者同盟首都圏委員会    幾瀬仁弘さん

     民衆の怒りに形を与える共産主義運動の前進を



 二〇一八年の年初に、『戦旗』読者のみなさんに連帯のあいさつを送ります。
 現代世界の混迷する状況は、その出口を見出せぬまま加速度的に進行しています。
 世界のブルジョアジーが自らの支配体制の延命を賭けた新自由主義は世界を壊滅的な状況へと陥れ、その「破綻」として皮肉にも生み出されたのが、「米国第一主義」を掲げたトランプ政権でした。よく言われるように、トランプは新自由主義が進行する中、見捨てられたラストベルトなどの労働者階級によって米国大統領の座へと押し上げられたのですが、しかし当然の帰結ですが、政権発足一年ほどたっても支持者たちの期待に応えることができていません。米国為政者たちの国内政治に行き詰ったときの常套手段は戦争であり、いままさに朝鮮民主主義人民共和国を標的としながら、一触即発の事態を演出することで米国民たちの不安を煽り立てています。こうした米帝の動きに一蓮托生の体で追随するのが日帝安倍政権であり、現状を「国難」と称しながら不安と恐怖による国民統治を企てています。「対テロ戦争」が声高に叫ばれて久しい現在、戦争は政治の延長ではなく、戦争が日常の政治を形成しているのです。まさに現在の世界は戦争状態にあり、民主的手続きは一切無視され、専制政治が横行する例外状態です。
 先の衆議院選挙では自民党が圧勝し、改憲勢力が三分の二以上を占めることになり、これから「北朝鮮問題」によって「危機」を演出しながら、改憲策動が開始されることでしょう。しかし自民党の得票数は野党全体のそれよりも少なかったのであり、国民の多くは安倍政権を承認していないのです。国民の声を反映できない議会制民主主義を前にして、いま日本でも米国でも民衆の不満は地中で蠢くマグマのように爆発寸前の状態にあります。こうした民衆の声に形を与える任務を負った者こそ、私たち共産主義者です。ともにがんばりましょう!



  ●統一共産同盟

     改憲・朝鮮戦争阻止、天皇制廃絶を闘おう


 新年にあたり、共産主義者同盟(統一委員会)のみなさんに私たちの決意を表明し、連帯のあいさつを送ります。
 第一は改憲阻止闘争です。安倍首相は1月開催の通常国会で自民党改憲案を提出、国会発議し一八年中にも国民投票を強行しようとしています。改憲の最大の目的は、憲法9条改悪―自衛隊の明記です。自民党改憲原案提出を阻止し、憲法審査会の審議を許さないストライキ・職場放棄など大衆的直接行動で闘いましょう。
 第二は、朝鮮戦争阻止闘争です。昨秋のトランプ米大統領アジア歴訪は、朝鮮戦争とアジア支配のために行われました。米日帝国主義は「自由で開かれたインド太平洋戦略」によってさらなるアジア支配を目論んでいます。私たちは反戦国際連帯の闘いで朝鮮戦争を阻止しなければなりません。とりわけ東アジアでの戦争の最前線基地として軍事植民地化に抗して闘い続ける沖縄民衆に連帯し、ヤマトにおける反戦・反基地闘争を闘いましょう。
 第三は天皇制廃絶を掲げた反天皇制闘争です。安倍政権は二〇一九年四月三十日退位、五月一日新天皇即位を決定しました。五月一日は世界の労働者階級が命をかけ、資本家階級と対決し、八時間労働制をかちとった日です。労働者人民は「五月一日新天皇即位・改元・休日化」を許さず、労働法制改悪阻止・天皇制廃絶を掲げ、メーデーの大集会・戦闘的デモをかちとりましょう。日本プロレタリア革命は天皇制廃絶抜きにかちとることはできません。
 第四は日ロ政府による北方諸島分割・再併合粉砕の闘いです。アイヌ民族・北方先住諸民族の先住権・自決権を否定した「領土交渉」を許してはなりません。アイヌ民族は、民族自決権をかけ強奪された遺骨返還闘争を闘いぬいています。二〇一八年「北海道百五十年」式典(八月五日)、「明治維新百五十年」式典(十月二十三日)は、アイヌモシリ、琉球、台湾、朝鮮、中国を侵略・植民地支配した天皇制国家を賛美する式典です。天皇制永続強化と一体の「明治・北海道一五〇年」式典粉砕に立ち上がることを訴えます。今年は、一九一八年ロシア反革命戦争である「シベリア出兵」から百年を迎えます。私たちは、日本労働者人民の闘いの歴史を総括し、安倍政権による改憲・戦争・天皇制攻撃に抗して、労働者階級の解放を目指したロシア・ソビエト(評議会)革命を引きつぎ、皆さんと共に闘うことを決意し、連帯アピールにします。ソビエトこそプロレタリア革命の主体です。万国の労働者・被抑圧民族、団結せよ!



  労働者共産党 松平直彦さん

    小グループ的現状からの脱却を



 明けましておめでとうございます。
 昨年の正月は、私の住む新座市に韓国サンケン労組の日本遠征団が来ていて、整理解雇撤回・サンケン電気本社前行動を展開していました。一年前は遠征団の支援をする中で、朝鮮半島情勢の緊迫、反朴キャンドル革命の鼓動を肌で感じながらの正月だったように思い出されます。その後、韓国サンケン労組が見事に勝利し、朴政権は民衆総決起によって倒壊し、トランプの先制攻撃も封じられ続け、日韓民衆連帯の絆を強めることができました。
 今年は、この日本の地において労働者民衆の自立した政治勢力を「第三極」として立ち上げる目途を立てたいと思っています。
 アメリカの一定の支配統制下でその先兵となり、投機マネーに奉仕して社会が崩壊しても良しとする自公「第一極」政権をいつまでものさばらせておく訳にはいきません。また立憲主義・平和主義・民主主義を標榜しながら、結局アメリカに付いていくしかなく、資本主義を擁護して社会の崩壊を押し止めることのできない「第二極」勢力に未来をあずけることはできません。国家と資本主義の廃絶をめざす民衆の旗を立てることが必要です。
 二〇一八年は、アメリカの朝鮮破壊戦争を押し止める課題、辺野古新基地建設阻止の政治決戦、9条改憲国会発議を許さない闘い、天皇制による国民統合阻止が中心的攻防環として浮上してきています。土台のところでは社会関係が崩壊して人が生きていけなくなる現実との格闘、新しい社会システムを創造する活動が一層問われます。こうした闘いと諸活動のただ中で、未来を開く労働者民衆の政治勢力の形成を模索していきたいと思います。
 二〇一八年を、日本の政治構造を、左の側から大転換させる年にしましょう。日本の左翼の身に染み付いてしまっている小グループ的現状への安住から脱却しましょう。人々に選択肢を公然と提示できる政治勢力を共に創りだそうではありませんか。