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                                                                   2018年1月
2018年の新年のあいさつ

三里塚芝山連合空港反対同盟

   


    


 ●北原事務局長の遺志を引き継ぎ空港廃港まで闘う

     事務局員 「用地内」天神峰 
市東孝雄さん
 


 みなさん、新年おめでとうございます。昨年は反対同盟事務局長である北原鉱治さんが逝去されました。五十一年間反対同盟を牽引し、成田空港建設を阻止し続けたその生き方には、改めてその偉大さを感じるところです。北原事務局長の遺志を引き継ぎ、空港廃港まで闘っていきたいと思います。
 今年は現在行われている請求異議裁判が正念場を迎えます。強制執行そのものが違法であることを堂々と主張していきます。これまでの千葉地裁多見谷判決、東京高裁小林判決、大谷剛彦裁判長の上告棄却と、証拠調べを一切しないまま、農地法を悪用した結論ありきの国策裁判を絶対に認めることはできません。憲法違反、法律無視を繰り返す空港会社には裁判をやる資格はありません。今すぐ全ての裁判を取り下げることを訴えたいと思います。
 現在空港会社、国などが進めている第三滑走路計画―二十四時間空港化に対しては、地元住民の反対の声が大きくなっています。東京オリンピックの離発着枠、アジアの空港間競争などは後付けの問題で、全く関係のない話。要は空港会社の金儲けのために住民が犠牲になれということです。こんなことは許すことができません。
 反対同盟として地元住民の人々とつながり、第三滑走路計画―二十四時間空港化を白紙撤回させるべく闘っていきたいと思います。
 新基地建設に身体を張って闘う沖縄の人々、原発の廃炉そして再稼動反対を闘う福島をはじめとした全国みなさんとともに今年も闘っていきます。戦争に突き進み、市民生活を破壊する安倍政権を倒していきましょう。
 昨年は強制執行攻撃を現地闘争、裁判闘争一体で押し留めてきました。みなさんには署名運動、裁判傍聴闘争と色んな形で支えて頂き、ありがとうございました。これまでの闘いそして一人一人の力が国策を打ち破る形となっています。ぜひ現地へ来て頂き、草の一本だけでも抜いてもらえたらと思います。まさに一年一年が闘いです。農地強奪の攻撃をはね返し、みなさん、今年も共に闘っていきましょう。



  ●空港機能強化策を粉砕し市東さんの農地死守を闘う

       事務局員 「用地内」東峰 萩原富夫さん


 新年おめでとうございます。旧年中は大変お世話になり、おかげさまで勝利的に闘いぬくことができました。ありがとうございます。
 今年は昨年以上の決戦の年になります。市東さんの農地を守るために強制執行を絶対に止めなければなりません。強制執行を許さない請求異議裁判が重大な局面に入ってきました。十一月の第三回弁論で高瀬裁判長は「次回の一月に市東さんと萩原さんに証言してもらう」と、年度内の結審を目論んだ進行をしてきました。これにたいし弁護団は即座に反論し、傍聴者の怒りの声を背景にねばり強い主張で押し返すとともに、次回期日を三月八日に引き延ばすことに成功しました。また別件の耕作権裁判も同様に早期結審に動いています。弁論における傍聴の力は絶大です。裁判闘争を実力闘争として闘うことで早期結審を止めることができます。平日の裁判で厳しいと思いますが、さらなる傍聴闘争への決起を呼び掛けます。
 現地では成田空港機能強化案との闘いも佳境に入っています。この一~二月にも開かれようとしている「四者協議会」こそ、この強化案の可否を決める会議です。結論は白紙撤回以外にありません。度重なる空港の利益優先と住民生活無視の姿勢に住民の怒りが沸騰しています。芝山町長選挙では相川勝重が再選はしたものの、批判票の拡大に住民の意思が示されました。この声を無視するようであれば再び「大地の乱」が巻き起こるでしょう。
 反対同盟は1・8新年デモ―旗開きから芝山現地闘争へと決起し、機能強化粉砕・市東さんの農地死守へ闘います。沖縄・辺野古の闘いに学び、福島の苦闘を共有し、連帯して闘います。皆さんの変わらぬご支援と共闘をお願いいたします。



  ●正念場中の正念場の三里塚への全力決起を

        事務局員 伊藤信晴さん


 今、戦争と改憲攻撃が切迫しているなかで、私達は三里塚の地に立っています。
 労働者・農民はズタズタに分断され日々の生活に追われまくっています。そうした情勢のなかで、三里塚では市東さんを先頭に、農民の誇りや基本的人権など、すべてをかけて農地決戦を闘っています。
 多くの同志、多くの仲間がここ三里塚に駆けつけ、三里塚五十二年の地平を築いてくれました。それは市東さん、萩原さんの農地が証明しています。
 今私達は市東さんの農地を守り抜く固い団結をつくっています。北原健一さんは父親の北原絋治事務局長への追悼あいさつの中で、「奪われてはならないものは絶対に守らなきゃいけないんだ。と同時に、奪い取られたものを奪い返しましょう。自分たちの権利を、生きる権利を」と語りました。ここに希望があります。
 北原健一さんのあいさつに深い感銘を受けました。市東さんの闘いは農地を守る闘いであると同時に、奪われたものを取り戻す闘いです。そこには農地法の精神や農民の誇りが含まれています。だからこそ全国の農民、労働者、学生、市民の結集があると思います。
 また、三里塚では空港機能強化策が一昨年の九月二十七日に打ち出されました。それはもう一つの空港を造るような巨大なプロジェクトであり、成田空港建設計画の当初にあった二十四時間空港に近いものです。芝山町だけでも四百戸の住民が移転を迫られているのです。新自由主義攻撃の下でズタズタに分断され疲弊しきっている地域社会において死を強制するような攻撃です。
 地域社会が未来を描く余裕さえ失いかけているなかにあって、芝山南部に空港機能強化策に反対する住民自身の組織が発足しました。反対同盟が五十二年間不屈に闘い抜いてきたことがそれに勇気を与えただろうと思っています。
 こうして新年を迎えて、市東さんのたたかい、空港周辺住民の闘いは、それぞれが正念場を迎えています。
 市東さんの農地強奪を許さない請求異議審は、次回三月八日の公判で証人尋問をめぐって強制執行の是非を問う闘いとなります。
 空港機能強化策については、千葉県や国は三月ごろに予定される四者協議会で結論が出ないようであれば取り止めると言っているようです。逆に言えば、三月までに結論を出せと言っているのです。
 全国の皆さん、まさに正念場中の正念場の三里塚への全力決起をお願いします。



  ●三里塚は闘う全人民の集う大地、二〇一八年の激闘を共に

       事務局員 太郎良陽一さん



 全国の闘う仲間の皆さん。明けましておめでとうございます。
 私達反対同盟は、市東さんの農地を守る為に、昨年一月九日、反対同盟の旗開きに決戦本部を立ち上げて、強制執行と闘う陣形を呼びかけ闘ってきました。
 『戦旗』の読者の皆さん。現地決起は勿論署名や共闘の拡大など三里塚闘争への御支援ありがとうございました。
 空港会社の意を受けた三権一体の国家暴力に対して、私達は、「身体を張って闘う」大衆的な現地―全国貫いた団結・連帯を我が手にしてきました。その成果と市東さん、弁護団の不当判決を許さない裁判闘争の闘魂が、請求異議裁判をこじ開け、「強制執行」という振り上げた国家暴力をくい止め、いまだに一指も触れさせていないのです。この一年間を勝利的に闘い貫きました。三里塚三月全国集会で「三里塚の新たな闘い」を宣言したように、決戦の地―天神峰に全国至る所から、様々な大衆的闘いが集まり結合しました。そして更に、「成田空港(首都圏空港)の機能強化策」に対する周辺住民の反対運動が立ち上がり、三里塚闘争への共感―連帯が地元・北総一体に広がりました。
 毎日毎日、決戦本部につめる中で、三里塚に初めて来た人、かつて来た人が市東さん萩原さんが生き闘う天神峰―東峰の情景に感動し、共感・共闘の結びつきが生まれるのを、私は何度も目の当たりにしてきました。こうした各々の「闘い」「気持ち」の結合の中で、沖縄の宮城節子さんの東峰共同墓地のよねばあちゃんの墓への散骨もありました。三里塚は闘う全人民の集う大地です。
 全国の闘う皆さん。この天神峰―東峰を守る市東さん農地決戦に参加しませんか。是非、決戦本部へ連絡を。
 また三里塚闘争は、故北原事務局長のいう「反戦・反核の砦」であり、安倍政権の改憲―戦争政治・辺野古新基地建設・原発再稼動等と、私達三里塚も共闘を深め闘いに立ち上がります。集会等の連絡ください。
 最後に、市東さん裁判結審策動―「機能強化策・四者協議」決定策動が迫っています。闘いはこれからです。
 北原事務局長の闘魂を引き継ぎ、3・8請求異議裁判―4・1全国集会の大結集を実現する為に、反対同盟・決戦本部はたたかいます。『戦旗』の読者の皆さん。二〇一八年の激闘を共に闘いましょう。