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                                                                   2019年1月
共闘団体からの新年のあいさつ

   


    
 ●ブルジョア的世界秩序を転覆する共産主義の構想力と政治勢力の形成を

   共産主義者同盟首都圏委員会 幾瀬仁弘さん

 二〇一九年の年初に、『戦旗』読者のみなさんに連帯のあいさつを送ります。
 二年前、トランプが米大統領に就任して以来、その保護主義的な経済政策によってブルジョア的世界経済は翻弄され、異民族や外国勢力に対する敵視は国の内外で排外主義・差別主義をさらに助長させることになっています。世界のブルジョアジーがこれまで構築してきたグローバルな政治経済体制の行き着いた先が、皮肉にもブルジョアジー自身をも苦しめるような形で帰結したと言えるでしょう。
 一方、日帝安倍政権は、トランプ政権にすり寄るそぶりを見せながらも米国の対日貿易赤字の削減を迫られ、しかしむしろそれを利用しながら米国製の兵器を大量購入し、中国や朝鮮に対する恐怖や敵意を国民に植え付けながら、着実に軍事大国化の道に突き進み、その総仕上げとして九条改憲を目論んでいます。
 とはいえ、これまでの国際経済の「常識」を破壊しながら突き進むトランプと共に歩むことは一筋縄ではいかず、安倍政権はあれだけ朝鮮半島有事の可能性を声高に叫んでいたにも関わらず、米朝会談が実現することで、自己の目論見の根拠を失ってしまったのです。しかし東アジアの覇権を争う権力ゲームに夢中になる権力者たちの目論見を真に挫いたのは、ろうそく革命を通して腐敗した政権を打倒した韓国民衆です。あるいは、先の米国中間選挙では、トランプ政権の下、抑圧され、虐げられている女性や移民、性的マイノリティが国民の代表として名のりをあげ、国会議員へと昇り詰め、それを後押ししたのが、奨学金返済に苦しみ、先を見通せない不安の中にある若者たちでした。そして東アジアの覇権の獲得のために、なりふり構わず沖縄辺野古新基地建設を推し進める日帝安倍政権の野望を打ち砕くために、粘り強く運動を展開してきた沖縄民衆がいます。民衆が世界政治の舞台に次々に登場しています。
 いまこそ、ブルジョア的世界秩序を転覆する共産主義の構想力と、新たな政治勢力の形成が求められています。共に闘いましょう!


 ●大阪G20粉砕・天皇制廃絶を二〇一九年ともに闘おう

   統一共産同盟

 二〇一九年の初めに、共産主義者同盟(統一委員会)のみなさんに私たちの決意を表明し、連帯のあいさつを送ります。
 自国第一主義を掲げた米トランプ大統領の登場以降、G7帝国主義超大国は自らの延命をはかるために新自由主義経済政策をとり続け、全世界の労働者人民を貧困と戦争に叩きこんでいます。従って反帝国際連帯闘争にとって、六月のG20大阪サミット粉砕闘争は重要な闘いです。共に現地闘争を闘いましょう。
 安倍政権は、米帝トランプに追随しつつ戦争と改憲に突き進んでいます。今年はまさに日本階級闘争にとって歴史的な転換点を迎えています。
 安倍政権打倒にむけた闘いの第一は改憲阻止闘争です。自民党は一月通常国会で改憲発議し、七月参院選前にも国民投票を強行しようとしています。改憲の最大の目的は、自衛隊の明記の憲法9条改悪と緊急事態法の新設です。憲法審査会開催・審議を許さない大衆的直接行動で闘いましょう。
 第二は、反戦闘争です。米日帝国主義は、対中国包囲のための「自由で開かれたインド太平洋戦略」を掲げアジア支配のために軍事力を強化しています。とりわけ辺野古・土砂投入強行に見られるように、琉球弧を東アジア戦争の最前線基地として機能させようとしています。ヤマトにおいても米軍は横田基地にCV22オスプレイを配備し、相模総合補給廠に弾道ミサイル防衛部隊の新司令部を発足させています。沖縄民衆の闘いに連帯し、日米安保粉砕・地位協定破棄を鮮明に掲げて、ヤマトにおける反戦・反基地闘争をつくりだしましょう。
 第三は天皇制廃絶を掲げた反天皇制闘争です。四月三〇日退位、五月一日新天皇即位、一〇月二二日即位国家式典、一一月一四日大嘗祭が神道儀礼に則って強行されようとしています。一連の儀式は、改憲と一体の戦争天皇制・元首天皇制の確立に他なりません。差別と排外主義の元凶である天皇制廃絶の闘いをつくり出しましょう。5・1反天皇制メーデーをストライキで闘いましょう。
 第四は日ロ政府による北方諸島分割・再併合粉砕の闘いです。アイヌ民族・北方先住諸民族の先住権・自決権を否定した「領土交渉」を許してはなりません。アイヌ民族は、強奪された遺骨返還の闘いを継続しています。さらに琉球民族は一八年一二月四日、京都大学に遺骨返還と損害賠償を求め京都地裁に提訴しました。遺骨返還闘争は、アイヌ・琉球民族の民族自決権をかけた闘いです。反帝国際連帯にとって、民族排外主義の克服こそが問われています。
 私たちは労働者階級の解放を目指し、評議会(ソビエト)革命路線の深化と発展をかけて闘うことを決意表明し、連帯アピールにします。万国の労働者・被抑圧民族、団結せよ!


 ●ともに安倍政権を打倒しよう資本主義に代わる新しい社会を

   労働者共産党 松平直彦さん


 明けまして、おめでとうございます。
 二〇一九年は、アメリカの世界覇権の動揺と東アジア戦後秩序の崩壊過程が、一気に展開する年になりそうです。それはこの日本が、戦争する国家への転換を完成させ、米軍と一体化して、東アジアをはじめインド太平洋地域の最前線に登場するのか、それとも朝鮮・韓国、沖縄民衆と連帯して、民衆革命の道を歩むのか、選択が問われるということでもあります。
 まずは安倍政権を倒さねばなりません。
 沖縄は、前知事の死をも賭した闘いと玉城デニー知事の誕生で、辺野古新基地建設NO! のこれ以上もない民意を日本政府に突き付けました。だが日本政府は頑なに「辺野古が唯一」で、土砂投入を急いでいます。ヤマトの民衆による安倍政権の打倒が求められています。
 朝鮮半島では、平和・繁栄・統一の流れが、時代の赴くところとなっています。だが日本政府は「終戦宣言」に反対し、「制裁」を率先推進し、「蚊帳の外」で開き直っている始末です。侵略植民地支配の歴史に真摯に向き合い謝罪する態度が全くありません。安倍政権の打倒しか打開の道が考えられない状況です。
 その安倍政権は、法治を自ら放擲し、社会関係の崩壊を加速させた末、いまや「改憲発議」の強行を狙っています。
 二〇一九年は、共に安倍政権の打倒を実現しましょう。
 私たちは、安倍政権の打倒を七月参院選の結果に託す路線ではありえません。そもそも参院選の結果で勝ち取れるのは、最大で「衆参のねじれ」です。しかもそれは、総選挙と抱き合わせの改憲国民投票と天皇代替わりとをテコとした、右からの「時代を変える」大キャンペーンに無防備です。
 私たちは、韓国のキャンドル革命のような大衆闘争の大爆発を目指しており、それが可能な局面に入ります。その可能性の実現によってこそ、野党共闘(中道)政権がうまれ、私たちの進むべき道も開くことができるのだと思います。資本主義に代わる新しい社会を目指す公的な政治勢力を立ち上げるために、団結し前進しましょう。