1/30国会前行動でのAさんへのハラスメント(恫喝)と部落差別発言、及び3/16首都圏党会議での障害者差別発言に対する弾劾声明
2025年1月30日の国会前行動という大衆運動現場において、当時政治局員だったNBとMNにより、党員ではない活動家Aさんに対するハラスメント行為(恫喝)が発生した。
【1/30に至るまでの経過】 2023年後半に首都圏で開かれた集会での部落解放運動に関わる党員の発言などに対して、部落民である活動家Aさんが疑問と批判を持ち、発言した党員と直接のやり取りをした後に、党の部落解放委員会(準)と首都圏地方委員会に対して文書で問題提起し、回答を求めた。しかし、MNを責任者とする部落解放委員会(準)は「回答しない」として文書の受け取りを拒否した。その後2024年末に首都圏地方委員会のNBとTGが一度だけ面談に応じたが、その時Aさんが期限を切った日付(今年1月末日)が近づいても回答がなかった。
【1月30日に起きたこと】 そのため、1/30国会前行動時に顔を合わせた際に回答の時期・議論の進捗状況を尋ねたAさんに対して、NBは「確約しません!」「お前はどこかの団体の代表か?!…代表でもない人間になんで組織の内部事情を説明しないといけないのか!!」と怒鳴りつける恫喝を行なった。部落問題についての疑問と批判を提起したAさんに、組織に所属していない一個人の批判には答えないと言うことは組織の権威主義であり、解放同盟でもない一部落民には答えないとする部落差別である。集会主催者側を配慮して場所を変えて話そうというAさんに対して「俺はここを動かない!話すならここで話せ!」と大声をあげ続け、その場にいたMNも、一部始終を見ていながらNBを何ら制止することなく、Aさんだけに「集会破壊をするな!」という恫喝発言を行った。
【その後、2月28日事実確認会まで】 Aさんからは即日党に抗議が伝えられ、2月初めには2名が職責を持つAWC日本連絡会議全国事務局にも事態が伝えられた。その後2/7石破トランプ会談反対
官邸前行動でNBが司会を務めることを知ったAさんから、二次加害になるのでやめてほしいとの要請が伝えられ、指摘を受けてNB本人が納得し自ら主催者に司会の降板を告げた。この時NB自身が、怒鳴ったのは事実だと認めているにもかかわらず、MNとNBは、2月28日に東京で開催された事実確認会への再三の出席要請を拒否し続けた。この事実確認会は、AWC日本連全国事務局長とAWC首都圏事務局長が相談して日程調整を行ない、AWC首都圏メーリングリストを通じて招集したものであり、Aさんが直接話して参加を決めた1名や、そのほかの東京首都圏で活動する党員などを含めて合計10名の参加があった。だが、首都圏地方委員会メンバーとしては、ハラスメントを明確に批判する3名以外には、呼びかけ人であるAWC首都圏事務局長一人だけしか参加せず、NB、MNとかれらを擁護する首都圏地方委メンバーは誰も出席しなかった。ここでは、少なくともAWC首都圏できちんとした事実確認をすべきだという確認をして終わったが、事実確認会は行われず、その後も2名の対応に変化はなかった。
【3月20日AWC日本連総会】 この問題は、3月20日AWC日本連総会で議題として取り上げられたが、NB、MNは参加しなかった。ハラスメント問題についての基本原則を作ろうとする重要な総会議案に対して、首都圏での問題へのAWC日本連全国事務局長の「介入」だと非難する「AWC首都圏」名義の文書がTGによって提出されたが、その場でのやり取りを通じて、事実確認会が2名の拒絶によって実現できなかったことはTGも認めざるを得なかった。他方で、オンライン参加した九州山口の参加者(党員)からは、「批判されるのがわかっている場所に出させるのは問題だ」など、Aさんに話を聞かないままハラスメントを否認し擁護に終始する発言も出され、時間切れで議論は継続することとなった。首都圏と九州山口の一部党員によるNB、MN擁護は、社会運動内で組織や運動の利害を理由にハラスメント被害者を黙らせてきたのと同じ構図と言わざるを得ない。(AWC日本連総会決定集において、経過と関連資料が整理されているので参照されたい。http://www.awcjapan.org/)
【人権侵害行為の正当化はできない】 何も問題行動をしていない党外の活動家を、党員2名が公衆の面前で怒鳴りつける行為がハラスメント行為=人権侵害行為であることに疑問の余地はない。当日のAさんの発言と行動は、直後に文書で関係者に渡されており、少なくともNBの発言については本人を含めて誰からも反論や修正は一度も出ていない。NBの怒鳴りつけによって主催者側が状況に気づき介入する事態となり、NB自身も主催者側に対してその場で「すみませんでした」と言わざるを得なかったのに、後になって総会提出文書や組織内文書で「集会中に話しかけた方が悪い」とAさんに全責任を押し付けるとはいったいどういう了見なのか。MNは「集会破壊するな!」という自らの発言を「集会に集中しようという意味だった」と弁解しているが、一連のNBの怒声を聞きつつスルーしたことについては何の説明もできていない。
【さらに重ねられる障害者差別発言など】 それ以降も、MNとNBは、対話や事実確認を拒否し、指導部の立場を悪用して「差別でもハラスメントでもない」という党組織内での一方的な結論付けと議論の封殺を積み重ねた。特に、AWC日本連総会直前の3月16日の首都圏地方委員会(以下、「同会議」)で、参加者の一人NSが、Aさんが精神障害者であることを理由に「症状がある精神障害者とは、一切話をしない。」という障害者差別発言を行った。この事実は同会議の参加者からAWC日本連総会にも報告され、多くの参加者に深刻な衝撃を与えた。さらに同会議では、MNの「(Aさんは)他の運動体の前でも関係なくズカズカと言ってくる。迷惑だ」という発言があった。迷惑をかけたのは、党員の側ではないのか!? 1/30国会前で「Aさんは主催側に配慮するから怒鳴れば黙るだろう」式の対応をしたために逆に問題が可視化されたのだが、そのような事実を全て消し去り、ひたすら責任をAさんに押し付けようとする発言だ。またこれらの発言は、「まともに話ができる状態でない、躁状態で騒ぎを起こす問題人物」というAさんへの悪質な印象操作であり、障害者差別発言の居直りで到底看過できない。なお、女性解放運動に長年関わってきたはずのTGが、男性活動家2名が女性を黙らせるために怒鳴りつけたことについて「女性差別ではない。もしその場にいたら私でもそうした。」と発言したことも、同会議参加者の証言で判明している。
【ハラスメント問題、差別発言を「なかったこと」にしている『分党宣言』を弾劾する】 追って別声明で明らかにするが、このハラスメント問題がAWC日本連総会で議論された直後の4月はじめ、党の政治局会議の場でMN、NB、TG、MRら一部政治局員及び九州山口政治局員代行のAKは、「分党の提案」なるものを行った。それを批判する他の政治局員からは党大会の開催が要求されたが、これに答えることなく上記5名は6月政治局会議で「分党宣言」なる文書を読み上げた後、一方的に会議を退席してしまった。「分党宣言」では、奇妙なことに今回のハラスメント問題には一言も触れていない。彼らがこの問題をなかったことにしたいと考えようとも我々はそれを許さない。なお、NBらはハラスメント問題から逃亡するために「AWC首都圏」を私物化し一方的に『凍結』してAWC運動を破壊した。
【謝罪と我々の決意】
最後に、我々は今回のハラスメント問題とその正当化のための部落差別発言・障害者差別発言・女性差別発言についてAさんに深く謝罪する。ハラスメントや差別問題が発生すれば、隠蔽や歪曲の危険性を減らし、被害者の防衛・二次加害防止のために、早期の事実確認や聞き取り調査、そしてハラスメント問題の可視化(抱え込んで問題を小さく見せようとしないこと)とそれを容認しない立場表明が直ちに必要だった。しかし、我々のハラスメントに関する理解度、対応力が不足していたために、その作業が被害者自身に集中し、またその過程で著しい精神的物質的苦痛を強いてしまった。このような我々の対応の遅さもハラスメント被害者に対する加害のひとつであった。心から謝罪し、我々のハラスメントについての理解を改め、引き続き取り組みを行なっていく。
以上をもって、Aさんに対するハラスメント行為と一連の差別発言に対する最初の声明とする。以降、我々はこの問題をめぐり、対外的に必要な説明と対応に関する全責任を果たしていく。
2025年7月30日
共産主義者同盟(統一委員会)臨時指導部
(※本声明は、以上の経過の中でAさんにより文書で作成・更新されている事実経過と批判点などの各種資料、および我々自身による事実調査内容に立脚して作成した。)