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                                                                2017年7月
決戦本部アピール

決戦本部長 太郎良陽一
  



 全国の闘う仲間の皆さん。私たち、反対同盟は、市東孝雄さんの「皆さんが市東孝雄になってください」の呼びかけを出発点として、全国全人民のスクラムで農地を守るための決戦本部を立ち上げ、市東さんの農地決戦―強制執行と闘う陣形を築いてきました。
 農地取り上げの最高裁判決から八ヶ月。成田空港会社(NAA)は市東さんの農地に一指も触れられないどころか、いまや民衆の怒りに包囲され追いつめられています。
 毎日決戦本部に集まる事からはじめたこの強制執行情勢のもとで、市東さんと弁護団は、「絶対に強制執行を許さない」という執念で請求異議裁判を切り開きました。耕作権裁判、新やぐら裁判などもあわせて、「国策裁判」をこちらから追いつめる闘いを続けています。
 千葉市内の集会―デモには、平日の闘争にもかかわらず、多くの仲間に参加していただき、「千葉地裁は強制執行をするな!」と声を上げ、勝利的に闘ってきました。
 請求異議裁判署名は、二ヶ月弱で六千三百九十五筆を集め、「強制執行許可するな」の声を高瀬順久裁判長に突きつけました。署名は現在七千六百六十一筆です。裁判と署名の前進は、「明日、決戦か!」と拳(こぶし)を握る私達にとって、本当に心強いものとなりました。
 月一回の天神峰カフェ開催や、毎日、現地見学などの行動を受けいれる体勢をとる中で、主だった団体が次々と、共に強制執行と闘おうと決戦本部を訪れてくれました。初めて来てくれた人、周辺地域からの訪問、さまざまな形で新たな団結と交流が広がっています。
 そして、第三滑走路建設―成田空港機能強化粉砕の闘いが広がっています。五年になろうとする「周辺情宣」の積み上げが空港周辺住民の怒りと結びつき、「もうこれ以上我慢できない」という声になってわき起こっています。横芝光町では十一カ所で「断固反対」の看板がたち、芝山町では「白紙撤回」を要求する住民組織が立ち上がりました。
 決戦本部を立ち上げて半年、こうした陣形の広がりと闘いの前進に、私たちはますます三里塚の正義を確信しています。
 共謀罪を強行採決し、憲法改悪策動から戦争に向かう安倍政権に抗して、現実に「国策」をうち破る闘いがここにあります。三里塚は、沖縄・辺野古―高江の闘いと福島・反原発の闘い、全国労働者・農民の闘いと連帯し、国際連帯を広げ、安倍政権を打倒する闘いです。
 市東さんの農地取り上げを阻止する決戦は、そのかなめ石です。二〇一七年後半、「強制執行」攻撃を押し返しもぎ取ったこの期間で、現地―天神峰への結集をさらに強化し、「強制執行来るなら来い」「身体をはって闘うぞ」という全人民の石垣を築いていこうではありませんか。私たちも署名用紙をたずさえ、全国の闘いの場に連帯を求めて出かけます。引き続き署名のご協力をお願いします。
 反対同盟の闘いを破壊し、地元住民の「訴え」を握りつぶす第三滑走路建設策動を三里塚闘争の力で粉砕しましょう。広大な農地・自然破壊、農業破壊を許すな! 天神峰―東峰への殺人的騒音を許すな! 強制執行阻止とひとつながりのものとして、空港機能強化との闘いを大きく発展させましょう。周辺行動へのご参加を呼びかけます。
 次回の請求異議裁判が市東さんの農地を守る闘いの勝利をこじ開ける大事なカギです。「7・9現地闘争―天神峰樫の木まつり」に結集した全ての仲間の力で、8・10請求異議裁判、そして10・8全国集会の大結集に向け闘うことを心から訴えます。

                     二〇一七年七月九日