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                                                                2018年12月
三里塚反対同盟が弾劾声明
  


 
反対同盟弾劾声明

 本日、千葉地方裁判所民事第五部高瀬順久裁判長は、反対同盟員・市東孝雄さんの農地取り上げ強制執行を認める不当判決を出した。強制収用のあまりの暴力的不正義性ゆえに解散した千葉県収用委員会に成り代わって、千葉地裁が農民殺しに手を染める暴挙を断じて許すことはできない。満身の怒りをもって徹底弾劾するとともに、成田市天神峰現地において農地強奪強制執行を実力で阻止することをここに宣言する。
 市東家が三代一〇〇年耕してきた農地は私たちの命そのものである。市東さんは安全な野菜を作り届けることを誇りとして、日々額に汗し精魂込めて土づくりに励んできた。その血と汗が浸み込む農地で作られた無農薬有機野菜は多くの消費者の命と健康を支えている。野菜を楽しみに待つ消費者と心から信頼できる仲間との人間関係を破壊し、誠実に耕しつづける農民の生きがいと生存権・営農権を奪うことは万死に値する悪逆非道の暴挙である。
 同時に、今回の農地強奪判決は安倍政権の進める改憲・戦争攻撃と一体のものである。侵略戦争の反省から生まれた憲法と農地法を裁判所が破壊し、戦争国家化を推し進めることは絶対に認めることはできない。
 しかし、危機に追い詰められているのは成田空港会社であり国の側だ。半世紀を経て未だに完成しない成田空港の破綻は明らかだ。空港機能強化と称する新たな空港建設の攻撃に対して空港周辺住民が陸続と決起を開始している。何より「命よりカネ」の社会を拒否し闘う市東さんの存在は全国・全世界の人々の心をとらえている。
 命を奪おうとする者に対して実力で闘うことこそが正義であることは反対同盟五二年の闘いの歴史が証明している。われわれは、「軍事空港絶対反対・農地死守」を貫き続けてきた地平から、ふたたび「日本農民の名において収用を拒む」実力闘争を叩きつけるのみである。
 辺野古新基地建設と闘う沖縄、原発再稼働・被ばくの強制と闘う福島と共に、「国策」の名において命を踏みにじる棄民政策、戦争政策を強行する安倍政権を打倒し、「この地で耕し続ける」と宣言する市東さんを守り抜き、勝利するまで闘う決意である。
              二〇一八年一二月二〇日


 ■決戦本部緊急アピール

 三里塚芝山連合空港反対同盟は、強制執行に道を開く千葉地裁の不当判決を徹底弾劾するとともに、市東さんの農地を守り抜くために、本日夜一〇時から天神峰での「座り込み」と監視行動を開始し、強制執行攻撃と断固としてたたかい抜くことを宣言します。
 私たち反対同盟は天神峰に座り込んで強制執行攻撃と対峙することで、いま辺野古で座り込んで新基地建設―土砂投入攻撃とたたかう沖縄の人々とつながり、「国策」と対峙する全国の人々とつながり、三里塚の地から戦争と改憲に突き進む安倍政権の打倒に向けたたたかいをおし進めていく決意です。私たちは国家権力のいかなる弾圧にもひるむことなく、先輩たちが守り抜いてきた「農地死守・実力闘争」の原則の下に敢然としてたたかい抜いていく決意です。
 私たちはまた、そのように自らの正義に誇りと確信をもってたたかうことが、いま新たな農地取り上げと騒音被害の拡大をもたらす空港機能強化策に対して怒りの声を上げ始めた空港周辺の住民の方々と結びついていく道だと確信しています。
 一二月二三日には天神峰カフェが予定されています。これを盛大に行い、強制執行攻撃と立ち向かう私たちの共同の決意を国と空港会社に見せつけようではありませんか。全国のたたかう仲間の皆さん! 市東さんの農地を守り抜くために、天神峰に結集し、共にスクラムを組んで国と成田空港会社に対したたかうことを心から訴えます!
             二〇一八年一二月二〇日

            三里塚芝山連合空港反対同盟
            強制収用阻止!決戦本部