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                                                                2022年7月

米韓合同軍事演習に反対する声明

                  
 

 日本・米国・韓国の 三か国が今年八月上旬にハワイ周辺の海上で朝鮮民主主義人民共和国(以下「朝鮮」)の弾道ミサイル探知・追尾を目的に掲げる合同軍事演習「パシフィック・ドラゴン」を行うことが分かった。
 韓国国防省ホームページ掲載の「国防日報」などによれば、その要旨は次のとおりである。
 六月一一日第一九回アジア安保会議を契機に開催された韓米日国防閣僚会談で、三か国の閣僚は連合ミサイル警報訓練と弾道ミサイル探知・追撃訓練を行うことを決めた。六月末から八月初めに実施されるリムパック演習と連携して、八月初旬もしくは八月一〜一四日にミサイル探知・追撃訓練が実施される。弾道ミサイル探知・追撃訓練は二〇一六年に訓練の内容を公開して以降、隔年で実施されるリムパック演習のたびに継続してきたが、一般に広報することはしなかった。さらに今年下半期には、韓米日ミサイル警報訓練を実施する見込みだ。机上演習または模擬弾を発射するが迎撃はしない方式のミサイル警報訓練は三か月ごとの実施が基本で 、条件によって不規則に実施されてきた。
 さらに、報道によれば、「敵の弾道ミサイル発射情報が伝達されると米韓両軍と日本の自衛隊がこれを探知・追跡したのち、その情報を共有し、迎撃する」とされ、オーストラリアも参加し、カナダも参加の可能性が高いという。
 これらを見ると、日本軍性奴隷制被害者や徴用工被害者問題などをめぐって日本政府が韓国政府との対話を拒否していた文在寅政権下にあっても、米国および日本の圧力の下で朝鮮のミサイル対策を目的とする日米韓合同軍事演習は非公開で継続していたことがわかる。韓国民衆の反発にもかかわらず破棄されなかった日韓秘密軍事情報保護協定(ジーソミア)もまた、このような文脈で破棄が留保されてきたと見るべきだ。日米政府は、朝鮮敵視政策、韓国敵視政策による民族排外主義の扇動の裏側で、このような日米韓の軍事同盟化を推進してきたのである。
 そもそも米軍の朝鮮半島有事シナリオである作戦計画五〇二七は朝鮮の軍事制圧と体制転覆を目的としてきた。さらに 尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権下では、朝鮮のミサイル発射の兆候を探知して先制攻撃するキルチェーンに基づいて、今年五月と六月には朝鮮のミサイル演習に対して米韓が即時にミサイル発射演習で応じるという危険きわまりない事態に至っている。サード正式配備ももくろまれている。このような中で行われる日米韓合同軍事演習は、朝鮮への軍事的圧力を強め、朝鮮半島と東アジアの軍事的な緊張をさらに高めるほかない。軍事演習を中止し対話を再開することが朝鮮半島平和のための唯一の道である。日本政府は、民族排外主義の扇動をやめ、朝鮮半島植民地支配への謝罪と補償に真摯に取り組むべきだ。
 さらに、今回の三か国合同軍事演習はアジア版NATO創設への第一歩だ。米国・日本・欧州諸国は、自らが最大の軍事的脅威であることを隠しつつ、口をそろえてロシア・中国・朝鮮などの脅威を煽り立て、それに対する防御的な対処という絵を描いている。米・英・豪の「オーカス」、日・米・豪・印の「クアッド」を作り、それらと米国との二国間軍事同盟を土台に、アジア全域を対象とするNATOのような軍事同盟を作り上げようと画策している。日・韓・豪・ニュージーランドもパートナーとして参加した六月末のNATO首脳会議では、@ロシア共和国は同盟の安全と欧州大西洋地域の平和及び安定にとって著しくかつ直接の脅威だ。A中国はわれわれ(NATO)の利益・安全・価値観に挑む野望と圧政をあらわにしている。Bイランと朝鮮は核・ミサイルの計画を推進し続け、シリア・朝鮮・ロシアは他の集団と共に化学兵器の使用に訴えている、という形で敵の概念が明確化された。そのうえで、「インド太平洋地域は、その発展が欧州・大西洋の安全保障にとって直接の影響を与えうることを考えると、NATOにとって重要だ。われわれ(NATO)はインド太平洋地域の新たな、もしくは既存の協力国との対話と協力を強めて、同地域および欧州・大西洋地域にまたがる課題と、安全保障の共通利害とに取り組む」と述べて、いわば帝国主義的侵略戦争宣言を行っている。
 こうした文脈の中で強行されようとしている日米韓合同軍事演習を私たちは絶対に許してはならない。日本の労働者民衆は、韓国・朝鮮・中国をはじめとするアジアの労働者民衆と協力し、国際連帯の闘いによって日・米・欧州の帝国主義的戦争策動を打ち砕こう。同時に、朝鮮半島の自主的平和統一を支持し、戦争も核兵器もないアジアと世界を作っていこう。

―私たちは要求する―
日本・米国・韓国の各政府は、日米韓合同軍事演習を中止せよ!
朝鮮・中国を標的とするすべての軍事演習を中止せよ!
日米両政府は、朝鮮脅威論・中国脅威論・台湾有事論の扇動と全ての民族排外主義宣伝・行動を中止せよ!

2022年7月22日

アジア共同行動(AWC)日本連絡会議