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                                                                2023年3月

AWC日本連声明

  「自由の盾」をはじめとする

全ての米韓・日米・日米韓合同軍事演習に反対する声明

 

 

                  
 


 駐韓米軍と韓国軍が三月三日に記者会見を開き、三月一三日から三月二三日まで「自由の盾」と銘打った米韓連合軍事演習を行うと共同発表した。また、朝鮮半島に展開した米空母が参加する連合空母打撃群演習、および、二〇二二年一〇月以来一〇回目になる日米韓ミサイル防衛演習も共に進めると述べた。
 私たちは、朝鮮民主主義人民共和国(以下「朝鮮」という)への侵略戦争と政権壊滅を目的とするこれらの軍事演習を直ちに中止することを日本・米国・韓国の各政府に強く求める。
 米韓軍事当局は同記者会見で、「米韓同盟の対応能力をより一層強化する」「双竜連合上陸訓練と連合特殊作戦訓練(チーク・ナイフ)など二〇余りの訓練を集中して進め、前政権時に縮小した野外機動訓練を過去に行った『クロハゲワシ』水準以上に拡大して実施する」「防御的性格の訓練だ」と説明した。だが、「北の脅威」に対する「防衛のための訓練」という解説は真っ赤な嘘だ。
 今回の演習は、先制核攻撃→朝鮮軍の撃滅→体制転覆→武力統一を目指す対北先制攻撃侵略演習である作戦計画五〇一五に基づいて強行される。きわめて攻撃的な演習なのだ。演習終了後は師団級の双竜連合上陸訓練が行われる。また、これまであった「撃退・防御」段階が省かれて、「反撃及び北の安定化作戦」から行われることが決まっている。
 米バイデン政権は、八年前に発効した「作戦計画五〇一五」について二〇二一年一二月、韓米安保協議会議で新たな戦略企画指針を承認した。先端兵器と新たな作戦概念を活用した計画を新たに作るとした。それを今回試そうというのだ。旧来の「五〇一五」は、「北の挑発の兆し」をとらえれば北の七〇〇カ所余りを先制打撃するというものだった。これに関し、新しい「五〇一五」ではF―35ステルス戦闘機ですでに投下試験を実施したB61―12戦術核爆弾すなわち「実際に使用できる低威力核兵器」の使用が指摘されている。
 危険なのは今回の演習だけではない。昨年五月に韓国で政権が交代して以降、米韓合同演習は三月と八月の大規模訓練に加えて様々な軍事演習が五月雨的に行われてきている。しかし、日本ではほとんど報道されていない。
 本年二月二二日に米国防総省で、「共和国政権の終わり」を目的とする核戦争を想定した「拡張抑制手段運用演習」が行われた。(拡張抑制とは、同盟が敵の核攻撃の威嚇を受けた場合、米国が核の傘やミサイル防衛体系などで米国本土と同じ水準の核抑止力を提供するという概念。)
 三月三日に米軍は戦略爆撃機B―1BとドローンMQ―9、韓国軍は戦闘機F―15K・KF―16を動員して今年四回目の連合空中訓練を行った。三月六日に米韓連合空中訓練が行われて米軍の戦略爆撃機B―52が三か月ぶりに飛来している。
 日本のマスコミ報道だけ見れば、「北のミサイル」が絶え間なく飛び、「中国戦闘機・艦船の侵犯」が相次いでいるように思えるが、これは中国と朝鮮の脅威を煽るイメージ操作だ。実際には、朝鮮・中国・ロシアとの戦争を想定した米韓・日米・日米韓の演習が絶え間なく行われているのだ。
 また、日米韓ミサイル防衛(=ミサイル発射、ミサイル先制攻撃)演習は、朝鮮だけではなく中国およびロシアとの戦争を想定したものだ。米国は、日米韓の軍事協力関係を強めて軍事同盟をつくり、それを前提として、さらには攻撃対象である敵基地の探索情報と先制攻撃の判断・実行を行うミサイル発射のための日米韓統一指令部の形成を狙っている。そうなると、対朝鮮だけではなく中国およびロシアとの(代理・局地)戦争を米国が決断したとたんに日本と韓国が自主的判断抜きに自動参戦する事態が起こる可能性が極めて高くなる。
 朝鮮、中国、ロシアへの敵視政策ではなく、東アジアの平和を実現することこそが急務である。
 私たちは、以下の通り要求する。
・朝鮮半島の戦争危機を高める米韓・日米・日米韓の全ての戦争演習を直ちに中断しろ。
・朝鮮半島の平和と非核化の進展に百害あって一利なしの軍事的な圧迫と制裁政策を直ちにやめろ。
・平和的に対話で解決するための南北および朝米間の外交の場を今すぐ設けろ。

 2023年3月12日
 アジア共同行動日本連絡会議