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                                                                   2012年1月
原発の全廃を求める国際決議

   以下の文章は、韓国で開催された第15回AWC―CCB会議で採択された決議です




      
   原発の全廃を求める国際決議 
  

   
     第15回AWC―CCB会議において決議   
                                   於 韓国・ソウル



 (1)
 二〇一一年三月十一日、東日本を襲った大地震、大津波、そして、それによる福島第一原発事故は、未曾有の被害をもたらした。しかも、福島第一原発事故によってもたらされている放射能被害は、いまでも日々拡大している。

 (2)
 日本政府と電力独占資本は、嘘とごまかしで責任のがれをしてきたし、いまでもそうしている。日本政府は、放射能による被害などたいしたことはないと宣伝し、多くのこどもたち、多くの人々に放射能被曝を強制し続けている。

 (3)
 日本の人民は、原発を全廃することを要求し立ち上がってきた。数次にわたって、十万規模の人々が日本の全国各地で立ち上がってきた。また、福島第一原発事故を受けて、ドイツやイタリアの政府は、人民のたたかいに押されて原発政策からの撤退を決定した。

 (4)
 にもかかわらず、米国、フランスに続く世界第三位の原発大国である日本政府は、原発推進政策をやめようとしない。しかも、事故が起こってからも、アジア諸国地域への原発輸出に拍車をかけている。

 (5)
 そもそも、原発は、ウランの採掘から、原発の運転、核廃棄物の処理に至るまで、そのすべての過程で、そこで働く労働者に不断に被曝労働を強制する。福島第一原発事故によって、多くの労働者が高い被曝を強制されている。また、多くのこどもたちや、多くの人々が被曝を強制され続けている。

 (6)
 われわれは、人々に被曝を強制し、なおかつ、原発を廃止しようとせず、原発輸出を続けようとする日本政府を強く非難する。日本政府は、すべての原発を廃炉にしなければならない。すべての原子力施設、原子力政策を放棄しなければならない。原発輸出をやめるべきである。被曝を強制され続ける日本に住むすべての人々の命と暮らしを守るためにあらゆる措置を講じるべきである。

 (7)
 同時に、われわれは、日本のみならず、アジア、そして世界から、すべての原発と核兵器をなくすことを求める。原子力の軍事利用であろうと平和利用であろうと、放射能は生命体の破壊をその本質的属性とする。特に、原子力開発と核兵器を世界支配の強力な武器としてきたアメリカ帝国主義をはじめとする勢力に徹底して反対する。

 (8)
 最後に、われわれは、核兵器と原発による、すべての核の犠牲者に連帯し、核のない社会にむけて共にたたかうことを宣言する。

 
                           二〇一二年一月二十九日
 
                                第15回AWC―CCB会議