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                                                                   2012年1月
入国妨害を弾劾する共同声明

   以下の文章は、韓国で開催された第15回AWC―CCB会議で採択された共同声明です




      
   国際共同闘争に対する各国政府・入管当局による

  
入国妨害を弾劾する共同声明

   



 このかん、われわれ日米のアジア支配・侵略とたたかうアジア・キャンペーン(AWC)のメンバーに対する入国禁止措置、強制送還、嫌がらせが相次いでいる。われわれアジア太平洋地域の民衆団体は共同で、このような各国政府・入管当局による人権侵害・政治弾圧を満腔の怒りをもって弾劾する。
 韓国政府はAWC日本連絡会議の二名のメンバーの入国禁止措置を現在も継続しており、そのためにこれらのメンバーはやむなく今回の第十五回AWC―CCB会議への参加を取りやめざるをえなかった。フィリピンの政府と入管当局も、複数の日本のメンバーをブラックリストに掲載し、かれらの入国を妨害し続けている。日本政府も同様に、AWC韓国委員会のメンバーらの強制送還や長時間にわたる入国審査などの嫌がらせをおこなってきた。さらに、これらの国々の治安当局は、入国した活動家に対する監視活動をもおこなってきている。
 これらはまったく許しがたい人権侵害であり、不当な政治弾圧だ。それは、各国・地域の労働者・民衆が相互の団結と連帯を発展させていこうとすることを妨害しようとするものである。
 反帝国主義に立脚したアジア太平洋地域の民衆団体のネットワークとして、AWCはその発足以来、G8サミット、APEC、WTOなどの国際機関・国際会議に対する現地闘争、アジアからの米軍の総撤収を求める共同闘争などを組織し、各国・地域の民衆の闘いに対する相互支援を発展させてきた。このようなわれわれの活動が各国政府・入管当局の弾圧の標的にされているのだ。われわれはこのような弾圧を弾劾し、それを打ち破って闘いをさらに前進させていく。
 このかん、とりわけ二〇〇一年の米国によるアフガニスタン侵略戦争の開始以降、帝国主義と各地の反民衆的政権は、「反テロリズム」を口実にして、互いに連携しつつ、国際的に拡大する反戦・反グローバリゼーション運動に対する違法で不当な監視と弾圧を強化してきた。各国・地域のAWCのメンバーに対する入国禁止措置や強制送還、さまざまな嫌がらせもまた、そのような強化される民衆監視体制と民衆運動弾圧の一環に他ならない。
 強化される弾圧体制は同時に、帝国主義と反人民的政権の恐れの現れである。彼らは搾取・収奪・抑圧と闘う各国・地域の労働者・民衆が、共に手を携え、共通の敵に対する共同の闘争を前進させていくこと、それによって自らの支配が打倒されることを恐れているのだ。
 弾圧によって民衆の闘いとその国際的な団結の発展をおしとどめることは決してできない。人民の運動は、弾圧を乗り越え、各国・地域での闘いと国際連帯を前進させ、そして勝利する。
 われわれは、各国政府・入管当局による人権侵害・政治弾圧を満腔の怒りをもって弾劾するとともに、相互に協力し、不当な入国禁止措置を撤回させるために共同で闘っていく。そしてまた、帝国主義と反民衆的政権に対して闘うアジア太平洋地域の民衆運動間の連帯をいっそう前進させ、各国・地域における労働者・民衆の闘いとそれを基礎にした反帝国際共同闘争をさらに強固に発展させていく決意をあらためてここに明らかにする。

                 二〇一二年一月二十九日

                        第十五回AWC―CCB会議