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                                                                   2012年9月2日

10・7三里塚全国集会招請状




  三里塚芝山連合空港反対同盟から、10・7三里塚現地闘争の招請状が届きました。
 編集局の責任で、全文を掲載します。





  

 全国の労働者、農民、闘う仲間のみなさん。時代は変革へと大きく動き出しました。「原発ゼロへ、今すぐに」の巨万の直接行動が堰(せき)を切り、消費大増税とTPP(環太平洋経済連携協定)、オスプレイに対する人々の怒りが、野田政権を倒壊寸前にまで追い込みました。民衆の行動にこそ時代を動かす力がある! この巨大なうねりとひとつになって、反対同盟は十月七日に「国策」=空港建設と対決し身体を張って農地を守る全国総決起集会を開催します。多くの皆さんの結集を強く呼びかけます。
 3・11大震災と原発事故による被曝の脅威は、この社会に対して根本的な問題を突き出しました。競争原理のもとで利益だけを追求し、「国策」の名の下に人の命と尊厳までも踏みにじるこの社会のあり方を転換することが問われています。
 野田内閣はこれに応えるどころか、政治主導の事故収束宣言やストレステストから原子力規制委人事に至るまやかしの政治で原発の再稼働を強行し、その存続に血道をあげています。民衆を裏切りあざむく政治の裏で、軍事利用を可能にする原子力基本法の改訂までも強行しました。
 さらに、生活苦を追い打ちする消費大増税。生計がたたず次代に引き継ぐこともできない農業、非正規化・低賃金の労働政策、十六分間に一人という自殺社会! TPPはまったく異常なこの現実をさらなる競争原理に叩き込み貧困と格差を促進する最悪の選択です。日米同盟の強化に向かう露骨な動きが、「尖閣」「竹島」北方領土の軍事的緊張と排外主義を激化させています。
 反原発・脱原発の一点で行動する巨万の決起と官邸前抗議の底流には、変革を求める民衆の怒りが渦巻いています。
 歴史が動くこのときに、三里塚は市東孝雄さんの農地をめぐる決戦を迎えました。
 みなさん! 成田空港は実力抵抗の闘いによって、アジアハブ(基幹空港)から陥落し、羽田国際化へと政策転換を余儀なくされた未完の欠陥空港です。市東さんの農地強奪の動きは、このぶざまな現実に追いつめられたあげくの暴挙です。それゆえ攻撃は凶悪であり、現闘本部北側の農地だけにとどまらず自宅前の出荷場や農機具置き場など営農手段のすべてを奪う収用攻撃そのものです。市東さんの闘いは農業壊滅と闘う日本の農家の縮図です。この秋から来春、三里塚は拙速審理─不当判決と第3誘導路供用開始(3・31)に対決して闘う文字通りの決戦に入ります。
 三里塚闘争は、「労農連帯」の旗の下、北富士─砂川の闘いを引き継ぎ「国策」=空港建設と46年間闘い続けてきました。反戦・反核・反基地闘争の砦です。脈々と受け継がれる民衆闘争の歴史、絶対反対の実力闘争、三里塚が堅持してきた真価が、巨大な変革へのうねりのただ中で、未来に向かって解き放たれるときがきました。10・7三里塚全国集会は、新たな歴史の扉をひらく決戦突入集会です。
 反対同盟とともに車の両輪として闘い続ける動労千葉、動労水戸の組合員が10・1外注化阻止の決戦に入りました。労働組合の真価をかけた国鉄一〇四七名解雇撤回、非正規職撤廃に向かうストライキに連帯して闘おう。
 いまこそ大胆に、違いをこえて連帯し、巨万の力を生み出そう! 反対同盟はなによりも被災地・福島の闘いと連帯します。反原発・反TPPの全国農民会議に闘う農民を糾合しよう。オスプレイの普天間配備を許すな! 沖縄を始めとする反戦・反基地闘争、関西を始めとする住民運動、市民運動と連帯しさらにすそ野を広げよう。あらゆる差別・抑圧を粉砕し、排外主義を打ち破り、韓国やアメリカ、全世界の労働者・農民と連帯して闘おう。10・7全国集会総結集へ、青年・学生の力強い決起を訴えます。

                                     二〇一二年九月二日