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     7月11日 千葉

   市東さん耕作権裁判第29回口頭弁論
     
     千葉市内デモ・傍聴闘争に120


 

 七月十一日、千葉地裁民事第二部(内田博久裁判長)において、市東孝雄さんの耕作権裁判第二十九回公判が開かれた。
 裁判に先立ち、午前九時より千葉中央公園において集会が行われ、三里塚芝山連合空港反対同盟はじめ、支援の労働者人民およそ百二十名が結集した。
 反対同盟・太郎良陽一さんの司会で集会が開始された。はじめにあいさつに立った反対同盟・萩原富夫さんは「7・3三里塚五十周年集会は大成功した。昨日の参院選で自民・公明が圧勝し、三分の二勢力を作ってしまったという恐るべき事態に対して、これに対応するたたかいをやっていく。まず私たちは空港建設の不当性を訴えながら、世の中を変えるたたかいを進める」と語った。
 つづいて動労千葉、関西実行委員会、市東さんの農地取り上げに反対する会、顧問弁護団からの連帯発言が行なわれた。多くの発言が、前日の参院選の結果を意識したものであり、農地法決戦と、改憲阻止をいかにたたかうのかが、それぞれの立場から提起されていった。
 集会の最後に、太郎良さんの呼びかけで、「市東さんの農地を守り抜くぞ! 内田裁判長の強権的訴訟指揮を許さないぞ!」などのシュプレヒコールを挙げ、千葉地裁に向けたデモに出発した。
 朝から三十度を超える炎天下の中、デモ隊は反対同盟・宮本麻子さんの握るマイクのコールに呼応して、「営農破壊、生活破壊を許さないぞ! 市東さんの農地を守り抜くぞ」のシュプレヒコールを元気に響かせていった。
 千葉地裁裏の公園でデモは終了した。その後、反対同盟と顧問弁護団を先頭にして、参加者は十時三十分開廷の裁判闘争に臨んでいった。

 ●空港公団のデタラメ

 七月十一日、千葉地裁六〇一号法廷において市東さん耕作権裁判が行われた。
 裁判長が新やぐら裁判と同じ内田裁判長に変更になったため、反対同盟弁護団より更新意見陳述が行われた。
 弁護団は、今裁判は「同意なしの買収であり、その提訴であるから、裁判所は即刻本裁判を棄却すべきである」と述べ、空港会社側が不法耕作と主張している南台41―9の対象地が市東さんの耕作地ではないこと、空港会社が根拠としている同意書、確認書が偽造であることを続けて述べた。
 空港公団(当時)は、地籍測量をでっち上げるため、地主藤崎氏との土地の確認を数度に分けて行っている。一九七〇年に空港公団が撮影した航空写真では、石橋家に隣接する屋敷林が耕作権裁判の対象地とされている南台41―9に大きくかかっており、これによって南台41―9は石橋家の賃借地であることが明白にわかる。
 また、地主藤崎氏と市東さんの間では、七対三での土地交換の提案がされており、両者が合意した後、対象地周辺に木杭が六本打たれているのである。確認できるのはこの提案は一度のみ行われており、二度行われたとする空港会社の主張は誤りであるということだ。
 これまでの裁判でも明らかにされているが、藤崎氏は市東さんが耕作する対象地を明確に把握しておらず、一九八八年の空港公団との地籍測量作成時においては、市東さんとの土地確認をそれとなく行い、「あーだこーだ言って作ったもんだから」として手書きの測量図を作り、その上で空港公団は地籍測量図をデタラメに作成しているのである。さらに空港公団の測量図は現地測量はもとより、藤崎氏との立会いや署名、捺印も行わない杜撰なものだったのだ。これらすべてが、市東さんの対象地の位置特定、客観性を著しく欠くもので、それを元にした今裁判における空港会社の主張はまさにデタラメ、誤りであることは明らかである。
 続いて弁護団からは同意書、確認書の偽造における筆跡鑑定について言及した。反対同盟弁護団が提出した筆跡鑑定書では、筆跡鑑定人である筆跡鑑定協会会長根本寛氏はこれまでの耕作権裁判において、市東東市さんが裁判における本人尋問で、「宣誓」書に署名したものなどと比較し、「筆跡を同一人の筆跡と見る根拠は存在せず、偽造であり、別人の筆跡だ」と述べている。
 弁護団は空港会社が行った鑑定書の手法は警察が行う際に用いる類似点などを比較して鑑定するもので、信頼性、有効性に欠くものだと批判した。
 また空港会社が所有の根拠としている同意書、確認書を含めた文書類において千葉地裁、東京高裁の三度にわたる文書提出命令を無視した空港会社の居直りは許されるものではない、本裁判は即刻却下されるべきものだと主張した。
 裁判後の報告集会では、市東孝雄さんは「ダラダラ裁判長の指揮で裁判が行われているが、傍聴闘争含めてこれからどんどんたたかっていきたい。紹介できなかったが、7・3東京集会で沖縄伊江島の(ヌチドゥタカラの家館長の)謝花悦子さんから連帯メッセージが届いた。こういう形でつながっていきたい。福島、沖縄と一体でたたかっていきたい」と発言した。萩原富夫さんからは「やれることはなんでもやっていきたい。身体でぶつかっていくしかない。9・7最高裁署名提出行動ではデモを行う。たたかいをどんどん盛り上げ、その先頭でたたかう」と発言した。
 市東さん農地強奪攻撃に対して、市東さんをはじめ反対同盟は真正面からたたかいを繰り広げている。裁判においても同盟弁護団の圧倒的な攻勢で空港会社側を危機的な状況に追い込んでいる。
 現地闘争、裁判闘争に駆け付け、市東さん農地強奪攻撃を粉砕し、ともに闘おう。9・7最高裁署名提出行動、デモで最高裁を包囲し、たたかおう。



 

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