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     3月25日 山口

    上関原発を建てさせない

   
  県民大集会に2500の結集
     

  

 三月二十五日(土)、維新百年記念公園で「上関原発を立てさせない山口県民大集会」が開かれ二千五百人(主催者発表)が参加した。
 集会は被爆者で児童文学作家の那須正幹さんの挨拶で始まった。基調提起は原事務局長が行った。
 続いて河合弘之さん(弁護士・映画監督)、赤城修司さん(福島在住・高等学校美術教員)、古川好子さん(原発はいらない福島の女たち)の三人のトークライブが行われた。古川さんは「原発が事故を起こしたときの避難と言っても屋内避難だと思っていた。家から外に出され普通の暮らしが出来なくなるとは想像していなかった。後悔ばかりの六年。それが突然『もう大丈夫』と言われても。線量が事故前に戻ったわけではない。私はビビリなので恐ろしい」と話された。
 上関・祝島からの訴えでは、上関原発を建てさせない祝島島民の会の清水敏保代表が「一九八二年に上関原発建設の話が浮上して三十五年。島内デモは千二百七十一回を迎えた。中国電力(以下中電)や国への申し入れ、裁判闘争も行ってきた。今日も多くの人が参加していて勇気付けられた。山口で原発が稼働することがないようこれからも訴え続けたい。建設計画が白紙撤回されるまで共にたたかいましょう!」と語った。
 リレートークでは、各地の代表が登壇した。岩国からは岡村寛さん(愛宕山を守る会世話人代表)が「愛宕山に米軍住宅はいらない」ののぼり旗を手に「山口には二つの問題がある。一つは上関原発で、もう一つは岩国基地だ。岩国の人は上関原発のことに関心が薄いと言われたので、今回はバスを準備し七十人で来た」と話され、二つの問題を解決するため共闘しようと呼びかけた。山口市からは、「被爆二世の会」「憲法を活かす市民の会・やまぐち」「AWC山口」「やまぐち障害者解放センター」が登壇し、被爆二世の会の寺中正樹代表が「祝島には原発被曝労働者や被爆者がおられ、上関原発建設に反対してきたと聞いている。被爆者・被爆二世は核の恐ろしさを身にしみて知っている。核の被害に終わりはない。私たち被爆二世は決してかわいそうな存在ではない。世界から原発と原爆を無くす主人公だ。共に被爆者・被爆二世が安心して暮らせる社会を作ろう」と檄を飛ばした。
 その後、パフォーマンスや集会宣言採択があった。最後にデモ行進をし集会は終わった。
 集会場周辺ではマルシェ(出店)が開かれていた。「辺野古に土砂を送らせない~山口のこえ」や「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」など一見原発とは関係のないグループもある。しかし国策に苦しめられている者同士が互いに関心を持ち協力し合うことは大事だ。「8・6広島青空集会から9・6山口のヒロシマデーへ連続行動実行委員会」は写真展やキッズコーナーを出展した。キッズコーナーでは他団体の協力を得て、遊びながら上関の自然を知ることができるよう工夫した。写真展では原爆被害の他、岩国基地の問題も展示した。
 昨年七月、祝島と田ノ浦(中電が上関原発建設を目論む場所)に山口地裁の三人の裁判官が降り立った。田ノ浦の公有水面埋立免許を巡る二つの裁判の現地進行協議のためだ。それから一週間も経たないうちに、村岡山口県知事は中電が申請していた田ノ浦の公有水面埋立免許の延長を認めた。山口県も中電も上関原発建設を諦めていないという証だ。本集会の参加者が昨年より多かったのは村岡知事への怒りと危機感からだろう。


 

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