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     6・26 千葉

   三里塚・市東さんの耕作権裁判

      
千葉市内デモをたたかう
      
    

   

 六月二十六日朝九時より、第三十三回耕作権裁判に向けた市内デモが取り組まれた。
 デモに先立ち、千葉市中央公園で反対同盟太郎良陽一さんの司会で集会が開かれた。
 反対同盟事務局の萩原富夫さんは「内田博久裁判長の三里塚闘争に対する態度は官僚的で、早期に結審して空港建設しようという態度が明白だ。耕作権裁判は、このような国策裁判官をぶっとばして、農民や住民、労働者の権利を守るたたかいだ。自分の生活の場からたたかいを開始しよう。私たちは地元農民として、自らの農地を守り、国策に屈することなくこれからもたたかっていく」と語った。
 その後、集会に結集した動労千葉や関西実行員会、市東さんの農地取り上げに反対する会などからの連帯発言が次つぎに行なわれた。
 つづいて共闘団体からの発言が行なわれた。共産同(統一委)の代表は「この間、辺野古新基地建設阻止闘争をたたかう仲間たちとともに、市東さんの援農や現地見学に取り組んできた。機動隊の暴力的な排除による工事強行は、辺野古とまったく同じだ。われわれは、辺野古と三里塚を一体のものとして今後もたたかい抜いていく」と語った。
 最後に全体で「耕作権裁判闘争に勝利するぞ!」「市東さんの農地を守り抜くぞ!」「内田裁判長の強権的訴訟指揮を許さないぞ!」などのシュプレヒコールを全体で唱和した後、千葉地裁へ向けたデモを行ない、沿道の市民へと政府と成田空港会社による農地強奪の不当性を訴えていった。
 デモ終了後、参加者はすぐさま千葉地裁での裁判傍聴闘争へと移動していった。

 黒塗りだらけの提出文書に傍聴席から徹底弾劾の声

 六月二十六日、耕作権裁判が千葉地裁民事第二部内田博久裁判長により行われた。
この間、空港会社側は裁判所からの再三の文書提出命令に対して、拒否、居直りを続けた挙句、市東さんの耕作地、賃借地の経緯を示す文書提出してきたが、そのほとんどが黒塗りの状態であった。さらに空港会社側は偽造した同意書、確認書の文書としての有効性を主張するために、黒塗りをした文書類は当時の耕作状況から耕作地の位置を推測したものと勝手なことを言い出しているのである。
 裁判では弁護団より、黒塗りの文書またこれに関わる全ての文書類に対して、裁判長から全てを明らかにするよう求めたが、内田裁判長は「インカメラにより最高裁が決定しているので、これ以上の開示の必要性は無い」と答えたため、傍聴席からは裁判長に対する弾劾の声が上がり続けた。まさに裁判所、空港会社一体で証拠隠しを行っているわけである。
 また弁護団からは黒塗りにされた箇所は対象とされている耕作地の耕作状況の経緯が分かる内容で、まさに原告である空港会社側が明らかにすべき内容が、黒塗りにして提出されている状況であるとして、裁判の公平性からも全てを開示するよう裁判長に要請した。これに対してまたも内田裁判長は「繰り返しになるが、その必要性はない」と言ったため、「こんなのは裁判じゃない!」「証拠隠しをするな!」「裁判長はやめろ!」と傍聴席から怒りの声が叩きつけられた。弁護団からは「最高裁でのインカメラのみで、千葉地裁の裁判長である内田裁判長はこの文書の黒塗りの箇所は見ていないはず。それなのに何故、必要性がないと判断できるのか。これでは上が決定したからといって、裁判の公平性、中立性がないではないか」と弾劾した。
 それに対して内田裁判長は「もう決定していることなので」と逃げ口上を言い、また空港会社側代理人の和田は「黒塗りは裁判所から指示されて行ったもの」と責任転化をする始末だ。そもそもインカメラとは、文書の秘匿性、秘密性を判断するため、裁判所が文書を開示すべきかどうかの判断を、所持している側に任せる不合理を解消するための手法である。今裁判では原告である空港会社側が主張する同意書や境界確認書が作成された経緯を示す重要な文書類の開示請求を行い、実際に空港会社側が主張する位置特定の誤りや、市東東市さんに無断で作成された同意書、確認書の偽造を明らかにできる状況になっている。しかし、裁判所は黒塗り箇所を秘密性があると判断し、その経緯を明らかにしないまま、空港会社側の偽造を黙認、追認しているのである。まさに国策裁判として裁判所、空港会社が一体で証拠隠し、文書の偽造を作成、黙認しているのである。こんなのは裁判ではないのは1000%明らかである。
 裁判後の報告集会では、市東さんから「(拙速な審理を進めようとする)本当の内田が出てきた。しかし傍聴席からは大きな圧力があった。これからどんどん裁判所、空港会社を追いつめ、全ての文書を提出させるよう頑張っていきましょう」と述べられた。弁護団からも用地買収交渉、耕作地位置特定などに関わる全ての文書類提出の追求をさらに行っていくと決意が述べられた。
 次回は九月二十五日。証拠隠し、拙速審理を行う裁判所、空港会社を徹底的に追求、包囲し、現地闘争一体で裁判闘争に勝利しよう。



 

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