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■翻訳資料 COP26に対する国際民衆闘争同盟の声明 以下に紹介するのは、さる一〇月三一日から一一月一三日にかけてイギリス・グラスゴーで開催されたCОP26に関する国際民衆闘争同盟(ILPS)の声明である。 この声明は、いまや地球規模の問題になっている気候変動について、その根源的な原因としての帝国主義の世界支配を指摘し、それを打ち破るための闘いを呼びかけている。この声明はまた、原発推進を含め、気候変動対策の美名の下で民衆を犠牲にしてあくなき利潤追求を続けようとする資本の欺まんを批判し、それに代わる経済・社会システムとしての社会主義の実現を呼びかけている。それらの観点はこの領域でのわれわれの実践にとってもひとつの参考になるだろう。 なお、この声明はCОP26開催期間中に呼びかけられた国際同時行動デーに発表された。(訳者) ●気候危機を終わらせるために帝国主義と闘おう 帝国主義は、グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組条約第二六回締約国会議(CОP26)での交渉において、「これまで通り」に振る舞うことで、地球および人類の大半にとっての墓穴を掘っている。 こうした振る舞いは、われわれが気候非常事態の中にいることを示した多くの科学者たちによる国連気候変動枠組条約への最近の報告書と矛盾する。簡潔に言えば、大気中の二酸化炭素濃度の上昇が止まらず、地球の気候温度が暴走しているため、世界は危険な状況にあるということだ。地球温暖化は、二℃以上の気温上昇の道を歩んでいる。二〇年以内にこの状況を変えなければ、世界は地球のかなりの部分で人が住めなくなるような差し迫った荒廃に直面することになるだろう。 このシナリオでは、何億人もの人々の命と生活が失われることになる。洪水や浸水に見舞われる国や地域が増え、パンデミックが頻発し、干ばつや熱波、森林火災が世界各地で日常的に発生するようになるだろう。これに伴って、生物多様性や生命の消滅、生態系の劣化、天然資源の枯渇などが発生する。人々の立ち退きや移住も深刻化するだろう。 しかし、米国、中国、カナダ、日本、英国、EU諸国などの帝国主義諸国は、われわれが経験している気候危機の緊急性に目を閉ざしている。彼らは、化石燃料を原動力とする軍産複合体や代理戦争によるものも含め、世界の二酸化炭素排出量に対する自らの膨大かつ不均衡な貢献については沈黙している。彼らは、差し迫った気候の破局的事態から人類を守るために、即時かつ大幅な排出削減を行うことを拒否している。 帝国主義諸国は、彼らの過剰な二酸化炭素排出の影響を受けているより貧しい国々の損失や損害に対して賠償あるいは無条件の財政的、技術的支援を行うという歴史的、道徳的、そして公正な責任から目を背けている。さらに悪いことには、彼らはこれまでと同様に、CОP26を利用して、気候変動や地球温暖化に対処するためとして、ネット・ゼロ、排出取引、炭素隔離など、人を惑わす偽りの気候変動対策を通して、新たな新自由主義的政策を打ち出そうとしている。それは、これまで通り自然と人間を搾取して、さらに利益を得ようとするものだ。 こうしたことは、世界の二酸化炭素排出量を削減し、地球の気温上昇を二℃以下に抑えることを主な目的とした一九九七年の京都議定書や二〇一五年のパリ協定の実施状況からも分かる。しかし、国連気候変動枠組条約が締結されてから約三〇年が経過したものの、現実はそうなってはいない。記録によれば、帝国主義諸国とその独占企業は、二酸化炭素排出量を二倍に増やしている。 すでに、ネット・ゼロに向けて世界のトップ金融機関が大規模なロビー活動を行い、何兆ドルもの資金を投じているという報告がなされている。彼らは二〇一五年以降、化石燃料に何兆ドルもの融資を行うことですでに一七〇億ドルもの利益を得ているが、さらに今では、森林植林、巨大水力発電ダム、レアアースの採掘、原子力発電などのプロジェクトによって多くの農民、先住民、地域コミュニティの権利、健康、生活がどれほど深刻な影響を受けるのかを顧みないまま、再生可能エネルギーやカーボンオフセットによって自分たちのポートフォリオを拡大できるのではないかという見通しに興奮している。各国政府も同様に、途上国に融資や政府開発援助の形で気候変動対策の資金を提供することで、自分たちに有利な条件でその経済の重要な側面に口出しできるようになることを期待している。 遅々として進まない気候変動交渉の数十年は、世界の運命は、世界のリーダーたちの企業の無駄話や空虚なレトリックではなく、破局的事態を待つことない民衆の集団的かつ目的意識的な意思にこそかかっていることを示している。地球的な気候問題の根源である帝国主義という腐敗し、不平等で、不正義で、抑圧的なシステムを終わらせるために、われわれは共に努力すべきだ。 われわれは、とりわけ気候変動交渉のテーブルに着くために多大な困難に勇敢に立ち向かってたグローバル・サウスや最も影響を受けている地域や民衆による民衆運動を称賛する。われわれは、帝国主義とその核心を暴露し、過剰生産、パンデミック、気候変動による危機のために最も影響を受けている人々やその運動と連帯を強化する努力を支持する。同時にわれわれは、多国籍企業とその同盟者である諸政府による略奪と闘い、帝国主義を弱めることで、地球規模の気候災害の体系的な原因の終焉を早めている解放運動を祝福する。 帝国主義による利潤への絶え間ない渇望によって引き起こされ、深刻化している気候危機・経済危機は、われわれの経済・社会システムを根本的かつドラスティックに変化させることが進むべき唯一の道であることを明らかにしている。排出量の大幅削減、環境的に持続可能で適切な技術の開発の加速、天然資源の賢明な利用と保護、気候変動の衝撃から人々を保護し、すべての人に富の公平な分配を保証する社会システムなど、気候危機に対する包括的な解決策は、社会主義の下でのみ実現される。 民衆のニーズと資源の賢明な利用を生産の中心に据える、社会的に公正・公平で、環境に配慮したシステムを導入するために、共に帝国主義と闘い、すべての被抑圧・被搾取国において帝国主義の支配を打ち破ろう。 民衆と地球からの搾取を止めさせよう! 帝国主義の略奪を今すぐ終わらせよう! 帝国主義の汚染者に責任をとらせよう! 気候危機を終わらせるために帝国主義を終わらせよう! 二〇二一年一一月六日 国際民衆闘争同盟 (翻訳 佐々木涼) |
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