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■『戦旗』1677号(4月20日)8面 バリカタン演習と自衛隊参加に抗議を 石破フィリピン訪問反対! 米日比の軍事連携強化を粉砕しよう ![]() ▲米国防長官ヘグゼスのフィリピン訪問に反対してBAYANが抗議行動 (3月28日) 昨年四月の初の日米比三国首脳会談を挟んで、日本、米国、フィリピンの軍事的連携の強化が進んでいる。三月末には米国防長官ヘグセスがフィリピンと日本を訪問し、四月末からの連休中にはマニラで日比首脳会談が計画されている。 強化される米比合同軍事演習バリカタンとそこへの自衛隊の参加、石破のフィリピン訪問とフィリピンを橋頭保にした日帝のアジア軍事展開の強化、日米比の軍事連携強化を許さず、フィリピン民衆と連帯して闘おう。 フィリピンでの米軍プレゼンスのさらなる拡大 第二次トランプ政権の国防長官に就任したピート・ヘグセスは、日本訪問-日米防衛相会談に先立ってフィリピンを訪問し、三月二八日にフィリピンのマルコス・ジュニア大統領およびテオドロ国防相と会談した。フィリピンはヘグセスの初めてのアジア訪問先となった。 米国はバイデン前政権の下で、フィリピン国内の米軍駐留拠点を拡大し、昨年四月には中国大陸を射程に入れることができる中距離ミサイル発射システム「タイフォン」を同国内に配備した。「タイフォン」は移動可能な地対空ミサイル発射システムで、トマホークやSM─6ミサイルを搭載することができる。 フィリピンにおける米国の軍事プレゼンスを拡大しようとする動きは、第二次トランプ政権にも引き継がれた。トランプ政権は、バイデン政権と同様に、比中間の領土・領海紛争を利用して、フィリピンを中国への軍事的な対抗と包囲のための最前線の一つにしようとしている。ヘグセスは「インド太平洋域は中国の攻勢にさらされている」と語り、米海兵沿岸連隊の主力ミサイルシステムである無人地対艦ミサイル搭載車両「ネメシス」や、米海軍の新型兵器である無人水上艦をフィリピンに配備することを表明した。米比の防衛相はまた、日本を含む三国の軍事協力をさらに進めていくことを表明した。米比防衛相会談と同日の三月二八日には、中国へのけん制を目的にした米日比の八回目の「海上協働活動」が展開された。 これに対して、新民族主義者同盟(BAYAN)は、「ヘグセスのマニラ訪問は、米軍のプレゼンスの拡大とトランプ政権による介入の強化につながる」、「合同演習、外国軍の到来、中国に対する戦争挑発は、私たちの主権を損ない、私たちの安全を危険にさらし、独立・自立した外交政策を追求するという要求を妨害するものだ」として、ヘグセスのフィリピン訪問に対する抗議行動を展開した。BAYANはまた、「米国の戦争態勢づくりを支援することではなく、貧困・飢餓との闘いが政府の最大の関心事であるべきだ」として、マルコス・ジュニア政権を厳しく批判している。 バリカタン軍事演習と自衛隊の参加に抗議を こうしたなかで、四月二一日からは米比など約一万六〇〇〇人が参加する大規模な米比合同軍事演習バリカタン2025が始まろうとしている。バリカタン演習は五月九日までの予定とされているが、その後も関連演習が五月下旬まで続く。五月一二日には統一国政・地方選挙(中間選挙)が実施されるが、それを挟んで大規模な軍事演習が続けられようとしている。 毎年のバリカタン演習はこのかん、台湾に近いルソン島北部や、比中間などで領有権紛争が存在するスプラトリー諸島(南沙諸島)に近いパラワン島周辺などで行われてきた。今回の合同軍事演習もそれらが主要な舞台となる。 同時に、演習内容も実戦的なものとして強化されている。今年の演習では、新たにフィリピンに配備される地対艦ミサイル搭載車両「ネメシス」や無人水上艦が投入される。また、台湾まで一四〇キロに位置するバタネス諸島では、米軍・フィリピン軍の特殊作戦部隊による上陸作戦訓練が実施される予定だ。それがこの地域の軍事緊張を煽り立てるものであることは明らかだ。 この軍事演習の主要な参加部隊は、米軍とフィリピン国軍であるが、オーストラリア、カナダ、英国、フランス、韓国などの部隊も参加する。われわれにとって重要なことは、そこに自衛隊が正式参加しようとしていることだ。 日本はこれまでも、バリカタン演習に自衛隊の幹部・隊員をオブザーバーとして参加・参観させてきた。そのうえに、昨年七月に日比政府間で調印された「日比円滑化協定」の国会批准をおし進め(フィリピン側ではすでに上院で批准)、それをもってこの演習に一定規模の自衛隊を正式参加させようとしている。これに対してわれわれは、立ち上がるフィリピン民衆と連帯して、米比合同軍事演習バリカタンとそこへの自衛隊の参加を許さない闘いを国際共同闘争として組織していかなくてはならない。 石破訪比と日帝のアジア派兵強化を許すな 石破首相はゴールデン・ウィーク中にフィリピンとベトナムへの訪問を調整している。つまり、自衛隊の正式参加がもくろまれているバリカタン演習の只中での訪問計画だ。 日本政府はこのかん、巡視艇やレーダー・システムの供与、自衛隊とフィリピン軍の「人道支援・災害救援共同訓練」などを通して、フィリピンとの軍事協力関係を深めてきた。三月末の海上協同活動には日本からは最新鋭の護衛艦「のしろ」が派兵された。フィリピンはまた、二二年一二月に安保三文書の最上位文書として閣議決定された「国家安全保障戦略」で言及され、二三年四月に創設された「政府安全保障能力強化支援」(ОSA)の最大の供与国となっている。 それらの動向は、日米帝国主義の「インド太平洋戦略」にもとづく中国への軍事的包囲の一環であるが、同時に、そのなかに日帝独自のアジア軍事展開の拡大に向けた野望が存在している。日比間の円滑化協定(日本政府はこのような和訳を採用しているが、相互アクセス協定と訳すほうがよりイメージしやすいかもしれない)は、主要にフィリピンへの自衛隊の駐留に関わるものだ。実際、自衛隊のフィリピンへのローテーション派兵さえ画策されている。日本政府はそれを否定しているが、フィリピンの駐米大使はそのような協議が行われてきたことを認めている。 フィリピンを足がかりにした日帝のアジア派兵の強化を許さず、闘うフィリピン民衆との連帯・協同闘争を発展させ、日帝の野望を打ち砕こう。 |
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