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 ■北教組への弾圧を弾劾する!

 闘う教職員と連帯し改悪教育基本法路線と対決しよう




 
三月一日、日帝国家権力―札幌地検は北海道教職員組合(北教組)三名を含む四名を政治資金規正法違反の容疑で逮捕した。これは闘う教組・教職員に対する弾圧以外のなにものでもない。我々は日帝国家権力―札幌地検によるこの暴挙を徹底弾劾する。


 ●1 日帝国家権力による組織弾圧攻撃

 今回の事態は北教組が先の衆議院選挙において、民主党の小林千代美衆議院議員陣営に千六百万円からの政治資金を直接手渡したとされる行為で立件されたというもの。そして札幌地検は三月一日に政治資金規正法違反で北教組幹部を逮捕した。しかし、北教組幹部が政治資金規正法違反に関連して「逃亡・証拠隠滅」するとは考えにくい。明らかに札幌地検は、当初から北教組幹部の逮捕だけを目的としてきたのである。
 北教組は、「逮捕容疑にあるような政治資金規正法に違反する事実は一切ない。今回の逮捕は不当な組織弾圧と言わざるを得ない。嫌疑を晴らすべく組織一丸となって闘う」とするコメントを発表している。
 我々はこの北教組コメントにあるように、今回の弾圧は明らかに日帝国家権力―札幌地検による組織弾圧であるという立場から、闘う教組と教職員と連帯するものとして弾劾する。

 ●2 北教組弾圧の狙い

 
今次逮捕劇ではブルジョアマスコミを大量動員し、スキャンダルラスな「政治と金の問題」としたキャンペーンが展開されている。しかしこれら報道では、その政治的背景には一切と言っていいほど触れられていない。
 そもそも北教組は日教組傘下組合の中でも戦闘的組合として知られている。教育基本法改悪反対闘争においては国会前座り込みに常時数百の動員を行い、文字通りの大衆的牽引軸であった。しかもこの時、日教組中央はアリバイ的に数日の座り込みを行っただけであり、北教組が日教組中央の制動を越えた教職員の最大の部隊であったことは間違いない。
 そして北教組は〇八年に「査定昇給制度」と言われる教職員の分断攻撃に対して、時限ストをもって闘った。ストライキには一万人の教職員が合流し、大量不当処分を出しながらも闘いを貫徹している。新たな勤務評定とも言うべきこの攻撃に対して、一万人からの教職員のストライキをもって反対の意志を明らかにしたのだ。率直にいって、昨今の日教組傘下組合において、ストライキ戦術を大衆的に貫徹する教組は北教組以外にない。
 また今次弾圧の契機となった民主党候補の選挙区は、自民党文教族のボスである町村が対立候補であった。言うまでもなく町村は、教育基本法改悪をはじめとする「愛国心」と差別・選別教育を現場に強制しようとした輩である。
 そして北海道では、この間「日の丸・君が代」強制攻撃が激化しており、卒・入学式攻防を直前に控えて逮捕が行なわれたのである。
 これら政治的背景と検察当局による民主党封じ込め策動がリンクし、今次逮捕に至ったことは間違いない。すなわち、3・1北教組幹部逮捕は徹頭徹尾政治的計算に裏打ちされた弾圧であるということである。


 ●3 教職員の政治活動を抑える攻撃

 
そしてこの逮捕劇を受けて、自民党文教族をはじめとして教職員の政治活動を押さえこもうという攻撃がはじまっている。
 北教組幹部逮捕を受け自民党の馳浩は、「北教組が反日教育を行っている」「教員が禁止された政治活動をしても刑事罰を受けない事を定めた教育公務員特例法を削除せよ」「公立学校教員の政治活動を国家公務員と同様に刑事罰の対象としろ」と発言している。そして教育基本法改悪に反対できなかった民主党―鳩山首相は、「川端文科学相に(特例法削除を)検討させたい」と述べている。
 今次逮捕は、教職員総体に対する政治活動の規制として作用しようとしている。
 教職員の政治活動の禁止とは何か。それは言うまでもなく選挙活動、集会参加、デモ、ビラ撒きの禁止であり、そして「日の丸・君が代」強制に反対することも「政治活動」の範疇で語られることは間違いない。すなわち、改悪教育基本法路線の根幹たる「愛国心」教育に反対する一切の発言・行動が「政治活動」になってしまうことは明白である。であるからこそ自民党の馳浩は、「反日教育」と一体の問題として教職員の政治活動禁止を叫んでいるのである。


 ●4 改悪教育基本法路線を粉砕しよう

 
今回の北教組に対する弾圧は第一に、日教組傘下の戦闘的組合に対してその組織壊滅を狙った攻撃である。
 第二に、教職員総体に対する「政治活動の禁止」すなわち「愛国心」教育との闘争の封殺を狙った攻撃である。
 そして第三に、それは全国の闘う教職員組合と教職員の解体・教育現場からの排除を策した攻撃であるということだ。
 改悪教育基本法路線なるものが「愛国心」教育と差別・選別教育を二つの柱として、日教組運動―教職員組合の解体を策すものであるならば、今回の北教組弾圧はまさにこの路線に則った攻撃である。
 今春、改悪教育基本法下新たな教科書が検定される。その中身は改悪教育基本法路線に基づき、「日本の伝統」「道徳」を重視する中身にシフトされている。三月の北教組幹部逮捕、そして三・四月の卒・入学式攻防、続く四月の教科書検定・採択という流れの中で、今回の弾圧が発生していることにこそ着目していかなければならない。
 すなわち、我々は北教組幹部逮捕を改悪教育基本法路線における政治弾圧としてとらえ弾劾していく。闘う教職員との連帯を強化し、改悪教育基本法路線を粉砕してこう!

 

 

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