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   全国総決起で「岩国行動2012」の成功を

   
オスプレイ配備弾劾! 領土拡張主義・排外主義粉砕!

      沖縄―岩国―神奈川結び米軍再編と闘おう!



 
 オスプレイ配備粉砕! 領土・領海問題で激化する排外主義煽動を粉砕しよう! 米軍再編粉砕、沖縄、岩国、神奈川、韓国を貫く反基地闘争を一層前進させよう! 「岩国行動2012」へ全国から総決起を!


  ●1章 「岩国行動2012」に全国から総結集しよう

 独島、釣魚諸島に対して、日本帝国主義による領土併合をめぐる野望が再燃している。独島をめぐる韓国政府の行動や、中国などでの激しい反日闘争を前に、かつてない排外主義煽動が強まっている。野田民主党政権は、国連で、領土・領海を防衛すると宣言し、同時期に繰り広げられた自民党総裁選では、こぞって、「国土」防衛のための断固たる態度と戦争準備の必要性さえもが、集団的自衛権の確立や憲法改悪として訴えられた。石破元防衛大臣や安倍元首相などの好戦主義者が前面に躍り出て、自民党は安倍を総裁に選んだ。石原東京都知事は、こうした領土併合と戦争準備の突撃先兵の役割を果たしている。こうした排外主義煽動と好戦的気分の煽動を背景に、日米両政府は、オスプレイの岩国搬入、試験飛行の強行、さらに、普天間配備、全国での訓練飛行へと突き進もうとしている。
 こうした情勢のなかで、アジア共同行動日本連絡会議(AWC日本連)と12岩国・労働者反戦交流集会実行委員会(岩国・労働者実)は、「岩国行動2012」の呼びかけを開始し、十一月二十三日、二十四日、全国から岩国現地への総結集を呼びかけている。具体的な内容は、二十三日に、住民との交流会、被爆・被曝問題を考える独自企画、岩国・労働者実が主催する労働者集会、海外からの参加者と沖縄、岩国市民との懇談会、若者企画などの諸企画(現在段階の予定)などが開催され、二十四日には、基地や愛宕山へのフィールドワークに続いて、午前十時からは、「岩国基地強化に反対し、アジアから米軍の総撤収を求める国際集会」がAWC日本連の主催で開催される。集会後、岩国米軍基地へのデモが呼びかけられている。
 われわれは、アジア共同行動日本連と岩国・労働者実が呼びかける、この「岩国行動2012」を全面的に支持し、全国から労働者・学生が総決起することを訴える。


  ●2章 米軍再編に楔を打ち込んだ岩国の反基地闘争

 改めて振り返りたい。
 米軍再編問題が浮上し、沖縄での辺野古新基地建設策動とならび、「本土」では、岩国の位置が大きく浮上した。岩国は、侵略反革命基地の再編成・米軍再編のなかで中心的位置を占めるものとなった。岩国へ厚木からの艦載機移駐、普天間からの空中給油機移駐、ならびに、愛宕山米軍住宅建設策動などが浮上し、米軍再編によって、岩国米軍基地が、北東アジア最大の海兵隊基地へと変貌させられるという事態が明白となった。これに対して、岩国住民も立ち上がった。岩国の住民は、米軍基地建設以来、一貫して基地との「共存」を強制させられてきた。だが、飛躍的な基地強化への動きを前にして、岩国でも公然と基地強化に反対する住民の決起がかつてない規模で始まった。そのたたかいは、二〇〇六年の画期的な住民投票の勝利へと結実した。住民投票において、岩国市民は、明確に、日米両政府に対して艦載機移駐を拒否することを突きつけたのである。同時に、基地周辺において爆音訴訟さえ存在してこなかった岩国において、爆音訴訟をはじめとして全部で四つの裁判闘争が開始された。
 アジア共同行動日本連のたたかいも、米軍再編に反対するたたかいとして、こうした岩国住民の決起と軌を一に、この時期から全国的な意味で本格的に開始された。それまでも、山口におけるアジア共同行動は、一貫して岩国市民とともにたたかってきた。そして、アジア共同行動日本連は、こうした岩国市民とこれに連帯するアジア共同行動山口のたたかいを、米軍再編に対する重要なたたかいして、沖縄や神奈川と並ぶ新たな全国的なたたかいへと押し上げてきたのである。二〇〇六年にアジア共同行動日本連によって二百三十名の全国結集でたたかわれた岩国での国際集会は、そのスタートであった。それは、岩国米軍基地問題を、アジア太平洋地域の国際的な共通の闘争課題へと押し上げる努力であり、アジア共同闘争の一環として岩国連帯をたたかうことであった。また、それは、アジア共同行動日本連のみならず、軍隊の性暴力とたたかう女性解放戦線、青年学生運動、労働者の反戦反基地闘争など、さまざまなたたかいにとっても、大きな位置を有するものとして形成されてきた。岩国基地の米兵が女性を集団レイプした広島事件をめぐって、軍隊の性暴力とたたかう女性運動は大きな役割をはたした。また、労働運動のなかで反戦反基地闘争を大衆的に再生させるたたかいが前進するなど、こうしたたたかいが岩国を結集軸にたたかわれてきたのである。今秋の「岩国行動2012」で、このたたたかいは六年をむかえるものとなった。
 一方、こうした岩国を含む、特に沖縄を先頭とした米軍再編に反対するたたかいは、米軍再編をめぐる日米両帝国主義の当初のもくろみを完全に破綻させてきた。にもかかわらず、日米両帝国主義は、辺野古新基地建設をいまだ最終的に断念することもせず、米軍再編を長期戦に持ち込み、当該住民の抵抗闘争を包囲し解体させるために全体重をかけた策動を積み重ねてきている。特に、岩国において、二〇〇六年住民投票以降の政府と基地容認派による徹底した兵糧攻めを含めた巻き返しはすさまじく、岩国市民のたたかいを包囲し解体するために、ありとあらゆる反動攻勢が岩国に集中されてきたのである。岩国基地強化に反対する岩国市民は、陸、海、空、テーブルの四つの裁判闘争(陸の裁判:愛宕山開発事業認可処分取り消し請求訴訟、海の裁判:沖合移設事業埋立承認処分取り消し請求訴訟、空の裁判:岩国爆音訴訟、テーブルの裁判・愛宕山開発等に係わる市長協議報告書非開示決定取り消し訴訟)を開始しつつ、愛宕山では、毎月一日、十一日、二十一日の座り込みも開始されてきた。こうしたなかで、沖合移設滑走路埋立が不当であると訴えた海の裁判では、「工事がすでに終了しているから」問題はないなどという理由の不当判決が下され、また、市長選などを通して、政府と基地容認派の総力をあげた巻き返しと孤立化策動が強められてきた。
 こうした反動攻勢の上に、日米両政府は、この間、まず、岩国へのオスプレイ陸揚げと試験飛行を強行し、そのことを露払いとした普天間基地へのオスプレイ配備の強行と全国訓練飛行の常態化を狙うという攻撃に打って出てきた。これに対して、岩国市民も全力で立ち上がった。岩国では、オスプレイ陸揚げに反対するハンストを含む抗議闘争が繰り広げられ、岩国市でオスプレイ配備に反対する数次の市民集会などが果敢に開催されてきた。また、岩国爆音訴訟は、オスプレイの飛行とエンジンテストを国が差し止めるよう請求する追加請求を行った。沖縄でも、「オスプレイ配備に反対する県民大会」が十万一千人の空前の規模の結集で開催され、普天間基地前での座り込み闘争などが島ぐるみのたたかいとして開始されてきた。また、この「沖縄県民大会」に連帯して、首都圏では国会包囲行動に一万人が結集し、岩国でも、「沖縄県民大会」に連帯したたたかいが開催された。だが、日米両政府は、沖縄や岩国など、オスプレイ配備に反対する住民の意思を真っ向から踏みにじり、有無を言わせぬ強行策に打ってでることを宣言し、配備を強行してきた。日米両政府は、「沖縄県民大会」が示した空前の規模での反対の意思をも充分わかった上で、配備を強行することに踏み込んだ。日米両政府は、沖縄の総意で辺野古新基地建設が進まない現状などにいらだち、力で事を決するという姿勢をより明確にしてきたと言える。そもそも、世界一危険な基地とされる普天間基地に、最も危険なオスプレイを配備するという、この許し難い日米政府の蛮行を絶対に許してはならない。


  ●3章 岩国連帯の全国闘争を、国際連帯運動の前進を

 こうしたなかで、全国の労働者学生に、何が求められているのか。
 第一にそれは、岩国米軍基地に反対するたたかい、岩国市民に連帯するたたかいを大衆的かつ恒常的に組織していくことを、全国各地でより本格的に進めていくということにある。それは、長期戦を強いられる岩国市民のたたかいにとっても、全国各地からの支援と連帯を一層強めていくことがとても重要だということである。
 そのために、アジア共同行動日本連も岩国・労働者実も、それぞれ、岩国への恒常的な連帯支援の必要性を訴えている。AWC日本連と岩国・労働者実は、共同で、岩国への艦載機移駐を断念すること、愛宕山米軍住宅建設をやめること、オスプレイ配備をやめること、などを要求して、総理大臣・防衛大臣あての署名運動を開始することを呼びかけている。この署名運動の目的のひとつは、岩国問題を広く人々に知らしめ、岩国米軍基地に反対する広範な世論を全国で形成していくことにある。また、岩国・労働者実は、バッジ販売など、さまざまな岩国支援連帯を開始し呼びかけている。裁判支援とあわせて、こうした岩国支援連帯運動を各地で進めていこう。首都圏では、アジア共同行動首都圏が、関西では、岩国・労働者実が、それぞれ十月に、岩国市民を招いて岩国連帯集会の開催を呼びかけている。各地で、岩国問題を訴える集会を開催し、「岩国行動2012」へと結集していこうとしている。各地で、岩国問題を訴える、こうした努力を強化していこう。各地で、すべての集会で岩国署名を訴えよう。職場、学園などに岩国署名を持ち込もう。各地で、職場学園、街頭で岩国問題を広めていこう。
 岩国の問題を大衆的に訴えていくということは、沖縄や神奈川の反基地闘争、そして、反安保闘争と決して切り離すことができない。一つのものとしてたたかうということである。沖縄、岩国、神奈川などのたたかいは、それぞれ個別の問題ではない。米軍再編とのたたかいとして、全国の反基地勢力全体の力でたたかわねばならない。それは、日米安保そのものとの闘争として推進されねばならない。沖縄や「本土」各地における米軍基地こそ、日米安保の最大の実体的存在である。そして、この日米安保の下で、あらゆる基地被害に生活を脅かされる住民たちの苦しみとたたかいが存在し続けている。また、このことは、たたかいの発展方向とも深く関係している。
 上述したように、かつて岩国住民は基地との「共存」を強制されていた。しかし、米軍再編の中で、艦載機移駐、空中給油機移駐、愛宕山米軍住宅とおしつけられてくる中で、岩国住民は憤然と立ち上がった。
 これ以上の基地被害は耐えられないがゆえに、岩国基地の拡大強化反対を掲げたたたかいが始まった。しかし、このたたかいは、決してここにとどまるものではない。韓国、沖縄、神奈川との結合、そして、今回のオスプレイ配備阻止の全国闘争としての前進の中で、米軍基地そのもの、日米安保そのものとの対決へと大きく前進しつつある。われわれは、労働者階級人民の闘争のこのような発展とともに進まなければならない。
 オスプレイ配備、沖縄や「本土」各地での訓練飛行強行策動などは、日米安保そのものとの闘争の条件を不可避に拡大している。岩国米軍基地強化に反対するたたかいを、オスプレイ配備・全国での訓練飛行を絶対に許さないたたかいと固く結合して推し進めねばならない。岩国市民は、オスプレイ岩国陸揚げと試験飛行に反対してたたかってきた。また沖縄をはじめ、オスプレイ配備に反対する圧倒的な世論を前にしても、日米両政府は、有無を言わせぬ強引さで配備強行に突き進んだ。これまでの事故は、パイロットの操縦ミスであったなどという日米両政府の言い訳ほど、ペテン的なものはない。そもそも、パイロットの「操縦ミス」が頻繁に起こらざるをえないこと自身が、その機体の危険性を示して余りあるということに他ならないのである。オスプレイは、回転翼が短く、かつ、それが両翼についている故に、構造的に不安定な機体であることは多くの専門家が指摘している。また、ヘリに必ず備わっている安全機能であるオートローテーション機能も備わっていない。オートローテーション機能とは、エンジンが停止してもゆっくり降下して着陸できる機能のことであり、この機能が備わっていないヘリは、民間では日米ともに飛行が許されていないのである。すなわち、オスプレイは、完全な欠陥機なのであり、ただ、兵員輸送能力、航続距離、どこでも離発着できる機能などの戦闘能力のみの必要性から運用され、安全性はまったく無視されているのが実態なのである。しかも、普天間基地配備と共に、岩国は、オスプレイ訓練飛行の拠点にさせられようとしている。オスプレイ配備と全国各地での訓練飛行の強行を絶対に許すな。オスプレイ配備と連動した高江ヘリパッド建設工事強行を許すな。「岩国行動2012」を、艦載機移駐絶対反対・愛宕山米軍住宅建設絶対反対・オスプレイ配備絶対反対・日米安保反対を全面にかかげてたたかおう。韓国、フィリピン、米国、沖縄、岩国、神奈川を貫く反基地闘争の共同闘争を前進させていこう。
 加えて、反基地闘争をこのかんの反原発闘争の広範なたたかいと結合し、反原発闘争の広範なうねりを、核の軍事利用であれ「平和利用」であれ、一切の核に反対するたたかいへと前進させていくことである。日米安保(軍事同盟)は核で武装されている。反基地闘争と反原発闘争を結合するたたかいを、大きく前進させていかなければならない。野田政権は、原発を二〇三〇年代までにゼロにするなどと見え見えのペテン的態度をとっている。まったくのごまかしだ。三〇年代に原発をゼロにすると言いつつ、①再稼働は容認し四十年運転とする、②着工を許可した青森県の東通・大間、島根原発三号機は建設する、③使用済み核燃料再処理も続行、④しかも閣議決定さえ行わず不断に見直すなどと、とんでもないことを主張しているのである。そして、さっそく、大間原発の建設工事再開に踏み切った。絶対に許すな。すべての原発を即時廃炉に。反原発闘争、被爆者・被曝者解放闘争を進めよう。
 岩国に連帯する大衆的なたたかいを各地で一層強め、「岩国行動2012」に総決起していこう。
 第二に求められていることは、沖縄、岩国、神奈川などの反基地闘争の結合、また、韓国をはじめとしたアジア太平洋地域の反米軍基地闘争と結合したアジア共同闘争としてたたかうということである。
 アジア共同行動運動が持つ最大の実践的な独自性はここにある。二〇〇六年に岩国で開催されたアジアからの米軍総撤収を掲げた第一回の国際集会以来、アジア共同行動は、このアジアからの米軍総撤収というメインスローガンを一貫して掲げてきた。かつ、それを、単にスローガンの問題ではなく、アジア諸国地域人民との実際の結合と共同闘争という実体的闘争として作り上げてきた。これをAWCの国際ネットワーク組織を主体的根拠に作り上げてきたのである。今秋の「岩国行動2012」には、昨年と同様、韓国の反米軍基地団体や、かつて米軍基地を撤去させ、いままた、米軍の再駐留とたたかうフィリピンの団体の参加が予定されている。さらに、他のAWC諸国地域からは連帯ビデオメッセージなどでの参加が予定されているという。
 アジア共同行動日本連は、こうしたアジア太平洋地域全域に岩国基地問題を共通の国際的な闘争課題へとおしあげるために奮闘している。これまでに、韓国をはじめ、米国、フィリピン、インドネシア、台湾、タイなどの海外からの諸団体・個人が、岩国基地問題を各国地域共通の闘争課題とするために岩国現地を訪問している。こうしたことを推進するアジア共同行動日本連が果たす役割は大きい。沖縄とならび岩国基地問題を、アジア太平洋地域全体の共通の闘争課題へと押し上げ、アジア太平洋地域の人民の国際共同闘争で、米軍基地の一掃をたぐりよせていく、そういうたたかいを推進してきたのである。アジア共同行動日本連のこうした努力、アジアからの米軍基地の総撤収を求めるたたかいを全面的に支持し、その前進のためにともにたたかっていこう。とくに、韓国の反米軍基地闘争と岩国の固く結合したたたかいは極めて重要な位置を占める。
 歴史的にも、朝鮮戦争時、水面下では、韓国亡命政権を山口県に作ろうという動きがあった。それは、偶然の産物ではない。まさに、岩国米軍基地が、朝鮮半島での有事に対応した最前線基地として存在し続けてきたこと、また、実際、そのように機能してきたこと、さらに、今日、米軍再編によって、ふたたび、岩国米軍基地は、東アジア最大の海兵隊基地へと変貌させられようとしていること、こうしたことから、韓国の反米軍基地闘争と岩国の反米軍基地闘争は、歴史的にも今日的にも、その固い共闘関係を要求されていると言って良い。こうした歴史と現実を踏まえ、米軍のアジアからの総撤収を求め、韓国などの反米軍基地闘争と結合したアジア共同闘争としてたたかおうとする「岩国行動2012」を全面的に支持し、ともにたたかおう。
 第三に求められていることは、労働運動のなかに反戦反基地闘争を再生させていくたたかいとしてたたかうということにある。
 岩国・労働者実が推進するこのたたかいも、大きく前進している。岩国への結集とそこでの労働者反戦交流集会の開催を軸に毎年組織されてきた岩国・労働者実のとりくみは、非常に重要な地平を築いてきた。岩国・労働者実のたたかいは、反戦反基地闘争をたたかう労働運動を再生するたたかいの一環であり、また、労働者の階級形成を押し進めていくたたかいである。岩国・労働者実は、二十三日には独自に労働者集会の開催を呼びかけている。また、岩国問題を労働者大衆のなかに、広範に持ち込み、岩国連帯を恒常的に組織していくための一つとして、バッヂ販売運動なども呼びかけている。岩国・労働者実のこうしたたたかいを全力で支持し、ともにたたかっていこう。「岩国行動2012」へ、労働運動の総結集を実現し、反戦闘争を担う階級的な労働運動を一層前進させていくためにともに奮闘しよう。
 第四に求められていることは、軍隊の性暴力とたたかう女性解放闘争、反戦反基地闘争をたたかう青年学生運動、さらに、被爆者解放闘争など、さまざまなたたかいを、岩国反基地闘争と結合するものとして前進させていくことにある。
 軍隊の性暴力とたたかう女性解放戦線は、広島事件をめぐって、きわめて大きな役割を果たした。また、青年学生運動は、岩国結集を通して、反戦反基地闘争に立ち上がる若者を広範に形成してきた。岩国基地問題に注目し、岩国市民に連帯するさまざまなたたかいを意識的に拡大していくことは極めて重要なことである。軍隊の性暴力とたたかう女性解放戦線、反戦反基地をたたかう学生戦線、青年戦線、こうしたたたかいをより前進させるためにともに奮闘しよう。さまざまな戦線から「岩国行動2012」へ総結集するたたかいを作り上げていこう。
 また、今回の「岩国行動2012」では、反核反基地反原発を一貫してたたかってきた被爆者解放闘争を中心とした独自企画の開催が呼びかけられている。福島原発事故によって広範に新たな被曝者が生み出され続けている。こうした新たな情勢を受けて、「岩国行動2012」で被爆者解放闘争を中心とした、反原発・被曝問題を正面から掲げた独自企画の開催を支持し、ともに結集していこう。反基地と反原発を固く結合してたたかうという重要なたたかいの一環として、全力で支持しその成功のためにともに奮闘しよう。岩国連帯と結合する、さまざまな戦線のたたかいを支持しともに前進させていここう。
 第五に求められていることは、独島や釣魚諸島など領土領海問題をめぐる排外主義煽動と戦争準備に抗して、「岩国行動2012」を成功させることにある。独島や釣魚諸島は、歴史的には、日帝が略奪したものである。日帝は、こうした歴史を自ら清算せず、今日まで居直り続けてきた。その結果、あたかも、これらが日本固有の領土であり続けたかの如く振る舞っている。そればかりか、反日闘争の激化に直面し、排外主義煽動をあおり立て、これを機に、集団的自衛権の容認や憲法改悪へ突き進む気運を醸成することを狙っている。
 日本の労働者階級・人民がとらねばならない態度は明確である。それは、自国帝国主義による領土併合の野望と無条件かつ非妥協にたたかうことにある。また、日帝の歴史的な略奪に対する批判を曖昧にし、ただごまかすだけの「共同管理」論なども徹底的に批判しなければならない。橋下も独島については「共同管理」論者なのだ。橋下の「共同管理」論は、独島が韓国に「実効支配」されている現状のなかでは、まず、「共同管理」へともっていくことから始めなければならないという、いわば、独島を日帝のもとに「奪還」していくための戦術として立てられているのである。「共同管理」論は、独島がいささかも日帝の領土ではないという、ただ、この最も重要で根本的な一点を曖昧にすることにしか実践的意味を持たない。
 釣魚諸島をめぐっては、日帝は、激しい排外主義煽動を組織し、この問題を日帝の戦争準備の一環として利用している。そして、オスプレイ配備を正当化するためにも使われている。配備によって、これまでのヘリより大量の兵員輸送が可能となり、しかも、その航続距離において、沖縄から魚釣諸島を充分にカバーすることが強調されているのである。日帝の領土併合への野望、排外主義煽動の組織化、集団的自衛権の容認と憲法改悪を含む戦争準備、オスプレイ普天間配備、日米安保の実戦発動準備、まさにこれらはいま一体として進んでいる。絶対に許すな。
 最後に確認しておくべきことは、「岩国行動2012」を支持し、ともにたたかうことを通して、アジア共同行動日本連や、12岩国・労働者反戦交流集会実行委員会などの発展に貢献していくことにある。アジア共同行動日本連は、岩国米軍基地との闘争をアジア太平洋地域全域の国際的な共同闘争課題へと押し上げ、とくに、韓国、沖縄、岩国、神奈川をつなぐ共同闘争を発展させていくために奮闘し貢献してきた。また、岩国・労働者実は、反戦反基地闘争をたたかう労働運動の再生にむけた努力を続けてきた。こうしたたたかいを全面的に支持し、ともに、たたかいに結集し、推進していくことを訴える。流れをより拡大し、より確固たる潮流形成へと発展させていくことが重要である。全国の労働者・学生が、両団体が呼びかける「岩国行動2012」に全国から結集することを訴える。


 

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