共産主義者同盟(統一委員会)






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   ■14春闘 郵政労働者の闘い

   
非正規労働者の均等待遇掲げストで闘う

 
 
  ●1 全国13拠点28職場でストライキ決行

 一四春闘はいま全国の職場で果敢に闘い抜かれているが、郵政職場では三月十八日、郵政産業労働者ユニオンが全国十三拠点二十八職場でストライキを決行し、全国で約千名が行動に参加し春闘勝利にむけた闘いが貫徹された。
 北九州でも北九州支部の組合員が始業時からの一時間の時限ストライキに決起し、北九州中央郵便局前では早朝七時二十分から九時まで突入集会が開催され、北九州、福岡から四十名を超える労働者、市民が駆けつけた。
 集会の冒頭、司会者から「仲間が管理者、上司からのパワハラ、いじめで一年近く休職に追い込まれている。そうしたことを絶対に許さない決意で集会をやり抜く」との発言ののち、「均等待遇をかちとるぞ」「非正規労働者の正社員化をかちとるぞ」と力強いシュプレヒコールが周辺に響き渡った。
 最初に、主催者として九州地本委員長が「四月から導入される新人事給与制度と新一般職は安倍が進める労働法制大改悪の一環であり、より一層労働者を競争と分断に駆り立てるものだ」「そのような攻撃を許さず格差を解消するためにストライキに起ちあがった。ともにがんばろう」と挨拶し集会が始まった。続いて地本書記長より春闘交渉の経過説明がなされた。「郵政関連労働者への大幅賃上げ、期間雇用社員の正社員化と均等待遇の実現、正社員の増員などの要求に対し当初ゼロ回答だったが、ストライキを背景にした粘り強い交渉によって正社員に対して千円のベースアップの回答を引き出した」「しかしながら期間雇用社員については、一部時給十円アップの回答があったもののほぼゼロ回答に等しいもので、これではますます格差が広がるばかりで到底認めることはできない」「日本郵政はシステム投資や不動産開発投資など二〇一六年度までの三年間で総額一兆三千億円にのぼる投資を行う内容の中期経営計画を発表しているが、物よりもまず人へ投資すべきだと交渉を続けてきた」「結果妥結に至らず本日、全国十三拠点二十八職場で七十二名の仲間がストライキに突入した」と経過が述べられ、勝利を目指して地域共闘で最後まで闘いぬこうと発言を締めくくった。
 八時を過ぎたところで中央闘争委員会のスト突入宣言が読み上げられ、ストに決起した組合員より「自爆営業やサービス残業を許さず、格差を少しでもなくすためにがんばる」と力強い決意表明が局周辺に響き渡った。
 この決意に応えて北九州内外から駆けつけた多くの支援の仲間から次々と連帯の発言が行われた。全労協・ユニオン北九州の仲間は「中央局では、公社の時代に重大な交通事故にあった非正規労働者から相談をうけ旧郵政ユニオンとともに対応したが、局は非正規労働者には公務災害は適用されないとか休業補償はないと言い放った。こういった非正規労働者に対する法律無視の基本姿勢は現在も変わっておらず、絶対に許せない」「実現した統一戦線をさらに発展させていこう」と地域共闘で闘うことを訴えた。自治労・全国一般を代表して発言に立った原発関連会社で働く労働者は、「今春定年になり再雇用を申し出たが、時給八百円で会社の都合のいい時になら雇用するという実質拒否をされて毎日就労闘争をしている」「反原発の立場で行動しているものを排除しようする攻撃で、絶対に許すことはできない」と怒りを露わにした。また門司地区労の仲間からの発言は、自爆営業がまかり通っている会社、社会の在り様そのものを問うものだった。そのほか北九州地区労連や全港湾関門支部、独立労組の学校労働者、電通労働者、郵政退職者などからの発言が続いた。途中全国から多くの連帯メッセージが届いたことも紹介されたが、特筆すべきは韓国郵逓局労働組合から郵政職場ではたらく労働者のために国を越えて闘っていこうとの国際連帯のメッセージがおくられてきたことだ。
 突入集会はあっという間にスト終了の時を迎え、最後に勝利を目指して闘いぬく決意を込めてシュプレヒコールで締めくくられた。集会終了後、ストに決起した組合員は一時間の時限ストを終え、支援者から力強い激励を受け局舎内に入り業務についていった。
 なお、集会終了後ユニオン北九州は集中連帯行動を設定していて、病院やタクシーなどの争議現場三か所の現場行動をやり抜き夕方五時ごろ全ての行動を終えていった。

  ●2 春闘を地域共闘で闘い階級的労働運動の前進を

 全国で果敢に闘われた郵政ストの意義は第一に、日本の非正規労働者が38%にならんとする状況のなかで、非正規労働者の均等待遇をはじめとする諸課題をあくまで全面に掲げて闘っていることだ。郵政グループで働く労働者約四十万人のうち約半数の十九万五千人が非正規労働者で占められている実態は、日本社会の労働者を搾取する構造そのものである。これを絶対に許さない闘いとして今回のストライキはあった。
 第二に、民営化という形で手にしたストライキという労働者の武器を実際に行使して闘ったことだ。ストライキを背景にした交渉によって、正社員の千円ベースアップと一部の非正規労働者の時給十円アップの回答をひきだしている。そして何よりもストに決起した組合員が労働者としての確信を持ち、その後も積極的に組合活動を担っていることだ。労働者階級としての成長をひきだしている。
 そして第三には、北九州地域においては、全労協、全労連、連合、地区労そして全港湾など独立労組からも支援に駆けつけ、小規模ながらも統一戦線が形成されたことだ。これはこの間北九州地区で反原発運動や憲法改悪反対運動そしてNPO労働相談センターの結成と組織の枠を越えた運動が形成されてきたことが素地にある。郵政産業労働者ユニオンの郵政ストが地域の団体の接着剤となり、そこから地域共闘で闘いに勝利していく展望も見えてきている。
 我々は、雇用破壊、生活破壊を許さずこれから続く中小・零細の春闘を断固闘い抜き、労働法制大改悪に立ち向かっていこう。そして地域における階級闘争構造を各地で無数に作り上げ、全国的な階級闘争構造を大胆に組織し安倍右翼反動政権打倒の闘いに進撃していこう。



 

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