共産主義者同盟(統一委員会)






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   迫りくる改憲そして戦争策動

        
今こそ労働者は政治闘争の先頭に立とう



 ●1 政治闘争とは何か

 今、政治闘争が議会内野党によって捻じ曲げられようとしているのではないだろうかと日々の実践の中で感じることがある。「憲法九条を守れ」「脱原発、再稼働阻止、原発を廃炉へ」と同じようなスローガンを掲げ共にたたかっているはずなのに、議会内野党に連なる人々に違和感を持つ場面が多々ある。何なのだろうかといつも感じていた。同じ「政治闘争」という言葉を語りながら彼らは議会内の駆け引きをイメージし、私は労働者の解放をイメージする。同じ言葉を語りながら違うことを考えているのである。
 労働者にとって「政治闘争」とは何か? われわれは、労働者にとっての政治闘争とは自らを解放するために行うすべての行動のことをいう。議会内野党がいう「選挙で勝利するための政治活動」とは根本的に異なる。われわれは、労働者一人ひとりを解放の主体と捉える。議会内野党は労働者を票集めの運動員として位置付け、政治とは議会内で行われる政権党との駆け引きである。そこでは労働者は主役ではない。ここに彼らと私たちの根本的な違いがある。
 たたかいの主体としての労働者が議会でのたたかう手段を手に入れることや、議会内の野党と手を結び制度政策要求を実現することもれわれは否定しない。議会でのたたかいは一つの戦術であり、そこでのたたかいは手段であり目的ではない。

 ●2 なぜ労働者は政治闘争を闘うのか

 今、安倍政権が行っていることは労働者階級の解放と敵対する政策である。安倍政権は労働者が求める貧困から抜け出す出口は民族排外主義で塗り固められた他民族の排斥、そして憲法を変えて戦争に勝利し「日本を取り戻す」ことであると煽り立てる。この道が労働者の命を奪い、他民族の命を奪う道であることはアジア侵略戦争へとたどった過去の歴史を観ても明らかである。
 本当の貧困から抜け出す出口は、労働者を今苦しめている経営者と直接的にたたかうことはもとより、この経営者も含めたブルジョアジー総体とたたかう中に見出すことができる。
 マルクスは『共産党宣言』の中で「ときには労働者たちは勝つこともあるが、それはただ一時的でしかない。彼らの闘争の本来の成果は、直接的な成功ではなくて、労働者たちがますます広く自分のまわりに広げていく団結である」と、労働者のたたかいとその意義を描き出している。今労働者は貧困と分断と競争の中で個々人に分断されている。多くの人はそうした中で他者と手を結び権力者に立ち向かうのではなく、他者より目立たないように「寄らば大樹の陰」とばかりに立ち振る舞っている。このようになってしまったのはなぜか? その原因のひとつとして「お任せ民主主義」ともいえる、議会への一票のみが「自分の意志が政治に届く」手段であるというような議会主義が運動の中にはびこっている現実があるように思う。
 運動の成果が団結ではなく個々人の一票へと解体されているのではないだろうか? 「自分一人が投票しても現実は変わらない」「任せられる政治家がいない」という人たちに「主権者としての大切な一票を無駄にしてはいけない」「一票一票の積み重ねが大切」「全部でなくても消去法で選べば」「政権与党はあなたたちの生活を破壊している人たちだ。そんな人たちに寄与するべきではない」と呼びかけても人々の心には響かない。
 今自分がさらされている現実、苦しめられている現実に対して、自ら解決のために立ち上がることを、たとえ困難であっても組織していくことが大切ではないだろうか。労働組合に組織していくことや、政治的なテーマを持ったサークルに労働者を組織していくことによって、他者と手を結び、語り合い、共に怒り、共に喜ぶそしてともにたたかう中にこそ貧困と格差、差別と搾取から抜け出す道があることを示していこう。そして日帝を打倒に向けて闘っている革命党に組織していこう。

 ●3 闘う労働者と連帯し、戦争国家への道を断ち切ろう

 韓国でたたかわれた「ロウソク革命」は、多くの民衆の手でパククネを退陣に追い込んだ。そして文政権を誕生させた。政権誕生後も韓国民衆は文政権のTHAAD(高高度ミサイル防衛システム)配備反対闘争に立ち上がりたたかった。また「政権を支持し、維持させていくためにはやるべきではない」という制動を打ち破って、非正規労働者への差別撤廃、最低賃金の値上げを要求してゼネストに立ち上がった。
 ヨーロッパでも差別排外主義者の移民排斥と粘り強いたたかいを行う労働者市民がいる。アメリカでもトランプ政権の無茶苦茶なやり方に反対したたかう無数の労働者市民がいる。沖縄では、機動隊の暴力に日々しなやかにしたたかに対峙するたたかいが繰りひろげられている。岩国では孤立を恐れずたたかい抜く人々がいる。私たち労働者の周りにはこうした労働者市民が無数に存在している。まさに「労働者がますます広く自分の周りに広げていく団結」を更に強めよう。安倍政権が戦争策動を強めている今だからこそ、十一月韓国労働者大会へ結集しよう。そして十一月二十五日、二十六日の岩国行動へ結集しよう。憲法改悪を阻止し、戦争国家への道を断ち切ろう。



 

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