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   11・4米軍基地いらんちゃ
           フェスタ2018に結集しよう
  
                  

 
 

 全国の闘う仲間の皆さん! 一一月四日(日)に京丹後市峰山で開催される「米軍基地いらんちゃフェスタ2018」への結集を呼びかける。主催は、京丹後の地元の住民団体である「米軍基地建設を憂う宇川有志の会」と「米軍基地建設反対丹後連絡会」、協賛は「Xバンドレーダー基地反対・近畿連絡会」と「米軍基地いらない京都府民の会」である。この「いらんちゃフェスタ」は、年に一度、京丹後の米軍基地の撤去を要求する超党派での総決起集会として毎年秋に開催されてきた。

  ●1章 不停波問題が示す日米地位協定の現実

 今年の「いらんちゃフェスタ」は、第一に米軍による住民の安全・安心の侵害を弾劾し、日米地位協定に風穴をあけようとする闘いのただ中で開催される。四月から開始された米軍基地建設の二期工事は、米軍人の基地内での居住施設・厚生施設などを二年間の工期で建設するもので、基地の一層の固定化をもたらすものである。この二期工事が始まるとすぐに、基地の敷地の外の里道を建設業者が掘削したり、工事は平日の八時から一七時までという約束を破った土曜工事が強行されたり、住民の安全・安心が侵害されてきた。
 そのような中で、五月一五日には宮津与謝消防本部が負傷者のドクターヘリによる病院への搬送のために米軍にレーダーの停波を要請したにもかかわらず、米軍がそれに応じず、病院への搬送が一七分遅れるという事態が発生した。まさに住民の命に係わる重大な事態であった。米軍Xバンドレーダー基地は強烈な電磁波をだし、これらのドクターヘリ・海難救助のための緊急ヘリの運行に支障をもたらす危険性がある。米軍基地建設に伴う飛行制限区域(基地から半径六キロの半円柱の区域)が設定されるにあたって、二〇一四年一〇月二三日の防衛省や京都府・京丹後市などの関係機関の合意では、「停波の要請があれば米軍は速やかに停波に応じる」とされてきた。京都府や京丹後市は、この合意から「米軍は停波の要請を受ければ必ず停波する」ということを前提として対応してきたのである。
 しかし、五月一五の不停波問題が発生した。これを追及していく過程で、防衛省は七月二日の「検証会議」を非公開とし、詳細な事実関係や原因の公表を拒否してきた。そればかりではない。この不停波問題をめぐって七月一七日に参議院外交防衛委員会で井上参議院議員が「米軍は停波の要請を受けてもそれに応じない場合があるのか」と質問したのに対して、防衛省は「米軍の運用上のやむを得ない場合」には停波に応じない場合があるという趣旨の回答を行った。また、安倍政権は米軍が停波の要請に応じるかどうかは、米軍の「妥当な考慮」の問題だとする七月二七付の答弁書を閣議決定した。これらの答弁書・回答書は、二〇一四年の合意と明らかに矛盾するものであり、それを反故にするものに他ならない。この事態の本質は、住民の命や安全・安心よりも米軍の運用が優先されるという日米地位協定の下での現実の一端を鋭く示すものであった。京都連絡会は、「憂う会」と連携しつつ、このような日米地位協定のもとでの現実を広く住民に伝えるとともに、京都府・京丹後市に対して「無条件で必ず停波の要請に応じる」ことを米軍・防衛省に確約させるように要求していく闘いを組織している。それはまさに、日米地位協定に風穴をあける闘いである。

  ●2章 全国知事会の提言の実現を

 今年の「いらんちゃフェスタ」は第二に、全国四七都道府県の知事が参加する全国知事会が七月二七日、全会一致で「米軍基地負担に関する提言」を採択したことを受け、安倍政権に対してこの提言を実現するように迫る闘いとして開催される。この提言は、二年前に翁長沖縄県知事の要望で全国知事会のもとに設置された「米軍基地負担に関する研究会」における調査と討議にもとづいてまとめられたもので、以下の四つの事項を提言している。
 ①米軍機による低空飛行訓練等については、国の責任で騒音測定器を増やすなど必要な実態調査を行うとともに、訓練ルートや訓練が行われる時期について速やかな事前情報提供を必ず行い、関係自治体や地域住民の不安を払拭した上で実施されるよう、十分な配慮を行うこと。
 ②日米地位協定を抜本的に見直し、航空法や環境法令などの国内法を原則として米軍にも適用させることや、事件・事故時の自治体職員の迅速かつ円滑な立ち入りの保障などを明記すること。
 ③米軍人等による事件・事故に対し、具体的かつ実効的な防止策提示し、継続的に取り組みを進めること。また、飛行場周辺における航空機騒音規制措置については、周辺住民の実質的な負担軽減が図られるための運用を行うとともに、同措置の実施に伴う効果について検証を行うこと。
 ④施設ごとに必要性や使用状況等を点検した上で、基地の整理・縮小・返還を積極的に促進すること。
 全国知事会が日米地位協定の抜本的改定をまとまった形で提言するのはこれが初めてのことであり、実に画期的なことである。また、米軍基地が存在する一五都道府県の知事が参加する渉外知事会は七月三〇日、一五項目の日米地位協定の改定関連を含む詳細な要望書を決定した。日米地位協定は、米軍と米軍基地を日本の国内法が適用されない治外法権とし、米軍と軍人・軍属にさまざまな特権を保障してきた。重要なことは、このような日米地位協定を締結し、日米合同委員会において米軍の好き放題の運用を承認してきたのは日本政府だということにある。歴代の日本政府は、米軍による事件・事故が起こるたびに提起されてきた日米地位協定の改定の要求を拒否してきた。安倍政権が、この全国知事会の提言を容易に受け入れるとは考えられない。全国知事会の提言を実現し、日米地位協定の抜本的改定を要求する全国的な闘いが組織されていかねばならない。

  ●3章 基地のない沖縄・日本を!安倍政権を打倒しよう!

 今年の「いらんちゃフェスタ」は第三に、東アジア情勢が大きく転換するなかで、辺野古新基地建設を強行し、自衛隊の海外派兵と憲法改悪に突き進む安倍政権と対決していく闘い、サード配備阻止闘争をはじめとした韓国の反基地運動との連帯を強化していく闘いとして開催される。
 九月一八日から二〇日にかけて、三度目の朝鮮半島南北首脳会談が平壌で開催され、東アジアの平和と朝鮮半島の自主的平和統一に向かう流れはさらに前進している。しかし、トランプ政権は朝鮮に一方的な核・ミサイルの廃棄を迫りつづけ、安倍政権はなお朝鮮への「制裁と圧力」を叫びつづけている。このような米日両国政府の態度を打ち破り、朝鮮戦争を終結させる終戦宣言・平和協定の締結と朝鮮半島の非核化、米軍の東アジアからの総撤収、自衛隊の海外派兵を阻止することで、東アジアの真の平和の実現へと結実させていかねばならない。「いらんちゃフェスタ」は、京丹後の反基地闘争の現場から東アジアの平和を発信する闘いとして組織される。
 九月三〇日の沖縄県知事選挙において、翁長知事の遺志を継承する玉城デニーさんが圧勝した。安倍政権と自民党・公明党などの権力と金にものを言わせたすさまじい攻撃をはね返し、沖縄人民がかちとった偉大な勝利であり、安倍政権に痛打をあびせるものであった。安倍政権は、この沖縄の民意を踏みにじり、辺野古土砂投入の強行へと向かおうとしている。今回の「いらんちゃフェスタ」は、沖縄県知事選挙の勝利を共に祝い、そして辺野古新基地建設を阻止する沖縄の闘いに連帯する取り組みでもある。沖縄にも京都にも日本のどこにも米軍基地はいらない!このスローガンのもとに、沖縄の闘いへの連帯を強化し、自衛隊の海外派兵と改憲に突き進む安倍政権を打倒するために、京丹後の地へと総結集しよう。


 

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