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   連帯労組関西生コン支部への大弾圧を弾劾する!
   


  
                  

 
 全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関生支部)に対し、かつてない権力の弾圧が行われている。憲法・労働組合法で認められている争議行為などを犯罪行為としてデッチあげ、二〇人を超える大量不当逮捕が行われている。現在も新たな弾圧が進行中だ。今回の関生支部への大弾圧を絶対に許してはならない。

 ●1章 正当な活動を犯罪視

 関生支部は、昨年一二月輸送ゼネストを闘った。これに対して、大手ゼネコン寄りの姿勢をあからさまにしている大阪広域生コン協同組合の執行部とそれと結びついている差別主義者集団による組合攻撃を受けていた。大阪広域協らは、関生支部が行ったストライキなどの闘いを「威力業務妨害・組織犯罪」だとするキャンペーンを行い、警察はこれを口実として大弾圧を行ってきているのだ。
 滋賀弾圧。八月九日、滋賀県警が、関生支部役員一名を逮捕。八月二八日には、武委員長ほか役員二名を逮捕。マスコミ報道などによれば、この弾圧は、昨年三月から七月、滋賀県内で建設中であった倉庫建設で、湖東生コン協同組合が工事に使用する生コンを協同組合から購入するよう働きかけたことを恐喝未遂容疑として、協同組合役員らと、協同組合活動に協力してきた関生支部役員を逮捕しているもののようだ。
 大阪弾圧。九月一八日、関生支部役員ら一六人を、昨年一二月に運送業者のセメント出荷を妨害したとして、威力業務妨害や強要未遂の疑いで逮捕した。これも労働組合の正当な活動であり、全くの不当な逮捕だ。

 ●2章 弾圧の狙いと手法

 安倍政権は、憲法改悪・米軍基地強化・軍事強化・戦争する国づくりを行おうとしている。関生支部は、それに真っ向から反対し、労働組合の共闘を拡大し、市民運動や野党議員などと共に、沖縄の辺野古新基地建設反対、岩国基地の強化反対、京丹後のXバンドレーダー反対などの米軍基地・日米安保反対の闘い、反戦平和の闘いを牽引してきている。今回の弾圧は、そうした反戦・反基地の闘いをつぶすこと、あわせて野党議員を叩き憲法改悪の動きを進めることに狙いがある。
 安倍政権は、「世界で一番企業が活躍しやすい国」を目指すと表明してきた。働き方改革関連法・高プロ法はその一環で、労働者階級が闘い取ってきた八時間労働制の解体を目指すものであった。そして今回の関生支部弾圧は、戦闘的に闘う労働組合の根絶に向けた資本の攻撃の始まりである。
 関生支部は、大手ゼネコン・企業の動きを規制するためにストライキを含めて闘ってきた。そうした戦闘的に闘う産業政策運動・産業別労働運動をつぶそうとするものである。
 現在の労働組合法では、労働組合のストライキを含む正当な活動は、刑法上の罪に問われることはない(労働組合法一条二項)。関生支部への弾圧は、この労働組合法の大原則を資本・権力は認めないという攻撃だ。闘う労働組合を見せしめ的に弾圧することによって、労働組合活動を萎縮させるとともに、労組法の刑事免責・民事免責を実質として無くしていき、闘う労働組合はとことん弾圧し、労働組合運動そのものを困難にし、労使協調の体制翼賛的な労働組合のみにしていこうとする攻撃の始まりだ。
 また来年五月一日の天皇即位とメーデー、六月の大阪でのG20サミット、二〇二〇年の東京オリンピックなどに対する闘いを封じ込めるための弾圧である。二〇〇八年の洞爺湖サミット、二〇一六年の伊勢志摩サミットに対する闘いに関生支部は立ち上がっている。来年の大阪開催のG20に対する大阪での闘いをさせない予防弾圧としてもある。
 安倍政権は、戦争法・治安弾圧立法を強化してきた。特定秘密保護法(二〇一三年)、戦争法(二〇一五年)、そして「共謀罪」法(組織的犯罪処罰法改正)(二〇一七年)。共謀罪反対闘争の中で、労働組合の団体交渉やストライキなどの正当な活動が、「組織的な威力業務妨害」などの「共謀」および「準備行為」をしたものとしてデッチ上げられる可能性が指摘されてきた。今回は、まさに共謀罪弾圧に他ならない。現に、これまで暴力団対策として動いてきた警察の組織犯罪対策課が今回の弾圧に乗り出してきている。関生支部の労働組合としての正当な労働者の闘いを、マスコミを使って暴力団のように描き出し、弾圧してきているのだ。絶対に許すことはできない。

 ●3章 闘う労組つぶしを許さず支援の輪を拡大しよう!

 今回の弾圧に対しては、九月二二日、「労働組合つぶしの大弾圧に抗議する9・22緊急集会」が大阪市内で会場一杯の三五〇名を超える仲間が参加して行われた。この集会を組織した大阪の労働組合・市民団体を中心に「労働組合つぶしの大弾圧を許さない実行委員会」が組織されている。滋賀・京都・大阪の労働組合・市民団体を中心に、毎週、滋賀県警・大阪府警に対する抗議行動が行われている。また各地の闘う労働組合・市民団体は、今回の弾圧に対する抗議と関生支部に対する連帯の意を表している。そうした支援の輪・闘いの輪を拡大していこう。一二月八日には再度集会が計画されている。そうした闘いに結集し、弾圧を跳ね返していこう。


 

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