共産主義者同盟(統一委員会)






■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームへ

    三里塚・新やぐら裁判

        不当判決徹底弾劾



 八月二四日、千葉地裁において「新ヤグラ裁判」の判決が強行された。われわれはこの不当判決を徹底的に弾劾するとともに、「農地死守」を貫く三里塚芝山連合空港反対同盟とともに空港廃港まで闘っていく。
 内田裁判長が「工作物を収去し……土地部分を明け渡せ」という判決文が読み上げた瞬間、法廷内は怒号に包まれた。「なんだその判決は!」「まともに審理していないだろ!」、抗議の声が湧き上がる。内田は判決文を読み上げるや、逃げ去るように退廷した。反対同盟はすぐさま弾劾声明を発表。反対同盟顧問弁護団は控訴の手続きを行った。
 本判決はまったくもって不当判決である。
 第一に、本判決はまともに審理した結果の判決ではない。
 判決文は二〇一三年七月の千葉地裁多見谷判決を丸写しにしたしろものであり、空港会社の主張を無条件に受け入れただけである。内田ははじめから結論ありきで裁判を進めてきた。内田は反対同盟側の証人申請には一切応えなかった。この一事をみても内田がまともに訴訟指揮を執ろうとしなかったことは明白である。
 裁判はそれぞれの事案は別個に審理されなければならない。それが裁判の原則である。しかし内田は別の裁判の中身をもって判決文を作成してきたのだ。裁判の原則すら守れない裁判官の判決など到底認めるわけにはいかない。
 第二に、内田は空港会社の主張を無条件に認めつつも、強制執行を可能とする「仮執行宣言」をつけることはできなかった。判決文最後に「仮執行宣言は、相当でないからこれを付さないこととする」という一文をもって退けている。その理由は判決文では明らかにされていない。
 これは反対同盟と顧問弁護団そして支援一体となった闘いの成果である。空港会社側は仮執行宣言を期待していたが、この思惑を粉砕したのだ。しかしそれが、内田裁判長の裁判官としての「良心」によるものでないことも明らかだ。内田は仮執行宣言をつけないことの理由を一切説明できないでいる。要するに仮執行宣言をつけないという判断は、法律外の判断だから説明できないのだ。すなわち、内田は自らの保身を天秤にかけた政治的判断で仮執行宣言を退けたにすぎない。
 第三に、しかしながら空港会社は空港建設をあきらめていない、ということだ。
 判決を受けて空港会社社長田村明比古は、「航空機の効率的運用を図るため、誘導路の直線化などに向けた検討を進めていきたいと考えている」とコメントしている。コロナ状況で航空需要が大幅に低下し、赤字覚悟で無理やりLCCを飛ばしているにすぎない現状下で、こうした言辞をぬけぬけと吐いているのだ。つまり、空港会社はあくまでも市東さんの農地を強奪すること至上命題とし、今後も反対同盟の闘いに敵対してくるということだ。
 今後裁判は高裁に移り闘われる。ここにおいて空港会社は「仮執行宣言」を含めた不当判決を画策してくることは間違ない。われわれは反対同盟とともに「農地死守」の原則を貫いて裁判闘争を闘っていく。
 反対同盟と支援は不当判決の翌日、天神峰の市東さん宅前の看板前に結集し、あらためて闘いの決意を打ち固めた。反対同盟の闘いに連帯して裁判闘争を闘っていこう。「一切の話し合い拒否・農地死守実力闘争」の原則を掲げる反対同盟とともに、空港廃港を勝ち取っていこう!

 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006, Japan Communist League, All Rights Reserved.