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   台湾労働党・林書揚さん追悼行事に参加して

        


 昨年十月、中国・北京の病院で、台湾労働党の創始者、林書揚(リン・スーヤン)さんが八十六年の生涯を閉じた。林さんは台湾の元・長期投獄政治犯である。彼は、国民党独裁の戒厳令支配下で三十四年七カ月にわたる獄中生活を強いられたあと、一九八四年に出獄し、その後、台湾・左翼運動の再建をめざして活動をつづけてきた。一九八九年、林さんらの指導下で「民族と階級の二重解放」「両岸統一と社会主義」の綱領・路線を掲げる台湾労働党が結成された。結成以降、労働党は台湾における数少ない左翼政党としての社会的位置を築きあげ、現在に至っている。
 台湾労働党とわれわれのあいだには中国共産党の路線の評価など見解が大きく異なる部分もある。だが労働党は、日米帝国主義のアジア支配とたたかうという反帝国主義の立場に関しては、これを一貫して堅持してきた。台湾労働党とその指導下の大衆団体である労働人権協会は、一九九二年のAWC(アジア共同行動)の結成に賛同し、それ以降、AWCが組織する反帝国際共同行動に積極的に関与しつづけてきた。

 ●約三百人が追悼集会に参加

 林書揚さんの死を受けて昨年十一月十七日、追悼集会が台北の台湾大学でおこなわれた。林書揚著作集(全五巻)の出版記念会を兼ねて開かれたこの集会には、約三百人が集まった。労働党の支持基盤の一つは「五〇年代白色テロル」といわれる暗黒の政治弾圧の時代をたたかいぬいた活動家や、弾圧による犠牲者の家族・活動家であるが、この集会にもそうした人たちが多数出席していた。また、林さんの死を追悼するために、日本やフィリピンなどからも、さまざまな団体・個人が参加した。
 黙祷から始まる約四時間にわたる集会は、七つのパートからなるものであった。林書揚さんの生涯が、時代を追って台湾社会と民衆闘争の歴史を織り込みながら紹介され、そのあいだに映像・発言・歌などが挿入されるという多彩な内容の集会は、非常に見ごたえ・聞きごたえのあるものであった。老齢の活動家たちによる「青春戦闘曲」という歌の合唱は、歴史の重みを感じさせるひときわ感動的なものであった。集会は、呉栄元・労働党主席のまとめと、「国際歌」(インターナショナル)の合唱で幕を閉じた。集会においては、「国際友人」からの発言として、AWC日本連、フィリピンのBAYAN、共産主義者同盟(統一委員会)の代表を含む九人が壇上に立った。
 今回の追悼集会は、台湾労働党の再出発宣言の場となった。われわれは、労働党が今後も反帝国主義の旗を堅持するとともに、台湾労働者階級解放の指導組織として発展していくことを期待する。本年三月には台北でAWCの国際幹事会(CCB)が予定されている。CCBの開催を成功させ、アジア人民の反帝国際共同行動のさらなる発展のために奮闘しよう。



 

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