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   反帝闘争のさらなる前進に向けて
    ILPSが第六回国際総会を開催 国際部


 

 国際民衆闘争同盟(ILPS)は、さる六月二三日から二六日にかけて香港で、第六回国際総会を開催した。日本からはアジア共同行動(AWC)日本連絡会議などが参加している。四日間にわたる総会は「全世界の民衆の反帝国主義的・民主主義的闘争の前進にこれまで以上に参画していく」(全体宣言)ことを宣言して成功裡に終了した。以下、簡潔にその全体像を報告する。

 ●1章 世界最大の反帝統一戦線

 国際民衆闘争同盟(ILPS)は、フィリピンの民族民主主義勢力などのイニシアチブによって、二〇〇一年五月に結成された。以降、〇四年のインドでのムンバイ・レジスタンス、〇五年の香港WTO閣僚会議反対闘争、一五年のマニラAPEC反対闘争など、さまざまな国際共同行動が取り組まれてきた。
 ILPSは今日、反帝国主義を掲げる大衆運動団体による世界最大の統一戦線組織である。総会にはこれまでで最も多い四四ヶ国・地域の民衆団体を代表する約四〇〇人が参加した。ILPSの加盟団体が最も多いのはアジア太平洋地域だが、この間ラテンアメリカやアフリカの諸国でも組織を拡大しており、それを反映して文字通り全世界から帝国主義の支配と闘う民衆団体が結集する場となった。
 今回の総会のテーマは「人類のための輝く社会主義の未来を勝ち取ろう! 帝国主義の戦争、レイシズム、ファシズムと闘い、終わらせるために民衆は団結しよう!」であった。「社会主義」の未来を勝ち取ることを正面から掲げた点に今回の国際総会の特徴の一つがあった。これに関して、総会の最終日に採択された全体宣言は「二〇〇八年の恐慌をきっかけに、マルクス主義と社会主義への関心が増大している。現在、資本主義への幻滅が大きく広がっており、人々はそれに代わるものを探し求めている。オルタナティブは社会主義である」と力強く述べている。

 ●2章 反帝民族解放闘争の中から

 総会には、ISやトルコの攻撃と対峙してきたクルド人解放勢力や、米帝に支えられたイスラエルの占領に抵抗するパレスチナの加盟団体の参加もあった。クルディスタン国民会議の代表は、このかんの闘いの前進は軍事的勝利であるのみならず、多様な民族を「社会主義的・民主主義的未来」に向けて団結させてきたイデオロギーの勝利であると語った。彼女はまた、その闘いの中での女性解放の前進の意義を強調した。パレスチナからの参加者は、トランプ政権が打ち出しているいわゆる「世紀のディール」をきっぱりと拒絶し、武装闘争を含んでイスラエルの占領と闘うパレスチナ民衆の大義を訴えた。
 また、米帝の反革命的介入と闘うベネズエラからの参加舎は、「われわれは『人道援助』は望んでいない。われわれは施しを求めているわけではない。われわれが求めているのはプロレタリアートの国際連帯である」と訴え、その発言は大きな拍手に包まれた。
 この他にも、帝国主義のアフリカ分割支配を弾劾し、反帝国主義と社会主義の旗の下でのアフリカ大陸民衆の団結を訴えたセネガルからの参加者や、インドネシアの軍事的・差別的支配に抗して自己決定権の尊重を訴える西パプアの代表の発言は大きな注目を集めた。

 ●3章 米日のアジア支配との闘争

 ILPSは様々な課題や階層別の要求にもとづく一九の委員会を組織している。総会では基調報告や議長報告・事務局長報告などの活動報告が行われる全体会とともに、各委員会のテーマにもとづく分科会も開催された。
 そのなかの「反帝国主義および民族的・社会的解放のための闘い」を課題とする分科会において、AWC日本連の代表は、「アジア太平洋地域における軍事主義と戦争に対する闘い」をテーマとする発表を行った。それは、この六月に米国防総省が発表した「インド太平洋戦略報告」が示すように、米国がアジア太平洋地域における軍事プレゼンスをさらに増強しようとしていること、それを利用しつつ、日本の安倍政権が改憲―戦争国家化に突き進もうとしていることを批判するものであった。そして、沖縄や日本各地、韓国でのTHAAD闘争などを紹介し、米日・米韓・米比・米豪などアジア太平洋地域において強化される米国主導の軍事同盟に対する連携した闘争を呼びかけた。「辺野古新基地建設を阻止するための沖縄人民の闘いに連帯する」ことは分科会の特別決議の一部となった。
 AWC日本連の代表はまた、別のフォーラムにおいても沖縄人民の反基地闘争について、とりわけ現在の辺野古新基地建設阻止闘争への国際的な連帯を訴える報告を行った。二〇年以上にわたって新基地建設を阻止してきた沖縄人民の抵抗は、参加者の大きな注目を集めた。

 ●4章 現代世界の根底的な変革へ

 総会は新たな国際調整委員を選出し、全体宣言を採択して閉幕した。全体宣言は、「われわれは空前の帝国主義支配、帝国主義間矛盾、社会的・政治的混乱、国家テロリズム、侵略戦争の一時代から、帝国主義に抵抗する革命勢力の偉大な復活とプロレタリア世界革命の一時代への移行期の内にいる」と規定し、あらゆる分野における抵抗を前進させ、帝国主義の世界支配を打ち倒すために全世界の労働者・民衆の立ち上がりをさらにいっそう前進させていくために闘うことを確認した。
 全世界の労働者・被抑圧人民の闘いと連帯し、反帝国主義・プロレタリア国際主義にもとづく闘いをわれわれもさらにいっそう推進していこう。



 

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