共産主義者同盟(統一委員会)

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  ■読者からの手紙

   米兵の性暴力被害者・ヘーゼルさんに正義を!






 もうすぐ、十月十四日。広島で米兵によるレイプ事件が起きて、不処罰のまま放置されてから一年がたとうとしています。各地で抗議の取り組みに向け、奮闘中のことと思います。

 七月末に沖縄へ行き、今年二月に起きた米兵による性暴力事件の被害者、フィリピン人の「へーゼルさん(仮名)」に会ってきました。遅くなりましたが、沖縄の報告をするとともに、この負の連鎖を断ち切るためにも、性暴力の元凶である米軍とのたたかいを訴えたいと思います。

 へーゼルさんは二十一歳の若い女性で、苦しい家計を助けるためにダンサーとして来日し、不法な労働を強いられたあげく、来日三日目に事件に遭遇しました。

 不当にも、加害米兵は那覇地検で不起訴処分とされ、現在米軍の軍法会議にかけるか否かの判断待ちの状況にあります。これまで米軍は、「日本よりもより真摯に対応している」とのイメージをばら撒きながら、その実、軍法会議はセカンドレイプの場と化し、加害米兵を放免してきました。

 米軍法会議の幻想を打ち砕きながら、へーゼルさんの正義を実現しなければなりません。

 へーゼルさん自身、自分の被害は特別なものではない。二度と同じ被害に遭う人がでないためにと、家族と離れた沖縄の地で、今も勇気を出して闘っています。そして現在、沖縄のフィリピン人コミュニティを中心に、支援の輪が広がり、抗議デモも取り組まれています。沖縄で反基地運動を担う人士とのつながりも作り出し、闘う中で少しずつ笑顔を取り戻していたようで安心しました。

 今回、滞日フィリピン人の移住労働者の団体「ミグランテ」の方に同行して行ったのですが、彼女たちとの交流を通して外国人労働者が直面している現実を突きつけられました。バーで働かなくても済むようにと店の客に買われ、好きでもない男性と結婚し、挙句にドメスティック・バイオレンス(DV)に遭っているフィリピン人女性がいかに多いかなど。

 そうであるからこそ、外国人労働者に対する差別・偏見を許すことはできません。「どういう仕事か承知の上で来日したんだろ」「わかって米兵について行ったんだろ」=「だから強かんではない」という物言いは、買春を容認し、加害米兵を擁護し、被害者を冒涜する言葉です。米兵が店主に金を払ったからといって、バーで働く女性たちが売り物にされていいはずがありません。(それを根拠に、米兵は合意の上だと主張。しかしへーゼルさんは、こういう眼に遭うなんて知りませんでした)日本政府から許認可されているバーで買春が斡旋され、合法的に来日した女性たちが売り買いされている現実。そもそも、この事実こそ許されません。

 しかしこうした現実があり、その上、米兵の基地外居住ががん細胞のように拡大しています。犯罪の火種が際限なく広がっているのです。

 地域住民を制圧するために、侵略軍隊は性暴力をも武器とする。これは、日本軍「慰安婦」の被害女性たちが鮮明にした事実です。侵略軍隊である米軍は、性暴力の元凶そのものです。

 負の連鎖を断ち切るために闘いに立ち上がったへーゼルさんを支援すると同時に、性暴力の元凶=米軍をアジアから追い出しましょう!
     
                                   (首都圏労働者)

 

 

 

 

 

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