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『戦旗』第1302号(2008年3月20日)



  沖縄―「本土」、アジア貫き米軍総撤収を

 4・6防衛省「人間の鎖」行動へ

 3・30三里塚へ結集しよう

 G8サミット粉砕を闘おう





 すべての同志・友人のみなさん。『戦旗』読者のみなさん。沖縄では、米海兵隊員、米陸軍兵士による性暴力事件をはじめ、米軍兵士による事件が続き、沖縄人民の米軍に対する怒りは、政府―「県」の制動を打ち破って、島ぐるみのたたかいに進んでいる。沖縄現地では、連続的に米軍基地に対する抗議行動がたたかわれている。「本土」においても沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックによる2・13米大使館抗議行動がたたかわれ、3・6と3・7にはアジア共同行動日本連がそれぞれ大阪・米領事館と東京・米大使館抗議に決起した。われわれは、立ち上がる沖縄人民に連帯し、沖縄―「本土」をつらぬく沖縄解放闘争―反基地闘争をたたかいぬこう。

 ドル安―円高、株価の下落、原油の高騰など世界恐慌の危機に直面する帝国主義は、自らの延命のために汲々となっている。非正規雇用の増大、格差の拡大、原油の高騰によって引き起こされた生活必需品の値上げという事態は、労働者階級人民を生きていくのがままならない極限の状況へと追いやっている。増税、戦争政策と労働者階級人民へさらなる犠牲を強いる日帝―福田政権は、打倒あるのみだ。

 3・30三里塚に決起しよう。3・23沖縄―「本土」を貫いて米軍犯罪を弾劾しよう。4・6防衛庁包囲行動へ決起しよう。



 ●第1章 米軍犯罪への怒りを3・23県民大会へ


 ▼@相次ぐ米軍犯罪弾劾!



 二月十日の米海兵隊員の性暴力事件に対して、米軍、駐日米大使、また、米国務長官が「謝罪」の言葉を並べ立てたが、直後にも沖縄の米軍兵士が犯罪を繰り返している。飲酒運転、住居侵入、さらには、米陸軍兵士が、フィリピン人女性に対して性暴力事件を起こしている。

 在沖米軍は、一時的な外出禁止措置をとったが、二月十日の性暴力事件を起こした海兵隊員のように、基地外に居住している米兵には、この措置は意味がない。長期にわたる、イラクやアフガニスタンへの侵略戦争のもと、米軍兵士は文字通り侵略と殺戮の「兵器」として仕立てあげられている。その兵士が、「良き隣人」などのわけがない。いくら「綱紀粛正」をくり返し掲げようが、そのようなことは不可能だ。

 「謝罪」も「外出禁止」も「綱紀粛正」もその場しのぎのパフォーマンスにすぎず、このようなことを断じて許してはならない。

 米軍基地がある限り、米兵の犯罪はなくならない。在日米軍再編阻止、米軍を総撤収させなければならない。


 ▼A3・23沖縄―「本土」貫く決起を


 米軍による犯罪が繰り返される事態に、沖縄人民はその憤怒を3・23県民大会として突き上げていこうとしている。

 事件の直後の二月十九日に開催された「危険な隣人はいらない!緊急女性集会」では、発言者が次つぎに基地撤去を訴えた。軍事基地がなくならない限り米軍犯罪はなくならない、基地撤去しかない、これこそが沖縄人民の率直な言葉だ。

 三月二十三日、沖縄・北谷公園で県民大会が開催されることが決まっている。三月八日に、「米兵による事件続発に抗議する県民大会の実行委員会結成総会」が、那覇市で開かれ、市民団体や労組、教育関係など約六十団体の代表ら百人が出席し、正式発足した。大会名称を「米兵によるあらゆる事件・事故に抗議する県民大会」とし、二十三日午後二時から北谷公園野球場前広場で開催することを決定した。すでに参加を呼び掛けている二百八十団体に加え、今後さらに各種団体へ呼びかける方針が出された。

 沖縄現地のたたかいに結合する「本土」でのたたかいとして、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックが呼びかけた実行委員会によって、三月二十三日当日に東京・銀座で情宣と抗議デモが取り組まれる。この沖縄の訴え、たたかいに断固結合して、3・23にともに決起しよう。



 ●第2章 イージス艦「あたご」の漁船激突弾劾!



 二月十九日、海上自衛隊の最新鋭イージス艦「あたご」が、千葉県南房総市沖で、漁船に激突し大破させるという事故を起こした。漁師の父子は行方不明になった。

 最新鋭のレーダーを搭載しているイージス艦は漁船を認識しながら、まったく回避行動をとらなかった。「あたご」側に回避義務がありながら、「漁船がよけるだろう」などという非常識な判断をもって、自動操縦のまま、漁船に激突し、二人の漁師を真冬の海に突き落としたのだ。この蛮行を徹底的に弾劾する!

 さらには、防衛相石破をはじめとする防衛官僚どもは、この事件の捜査権が海上保安庁にあるにも関わらず、事件の被疑者である「あたご」の航海長を海上幕僚監部に呼びつけ、勝手な事情聴取を行った。まさに、真相をうやむやにするための「口裏合わせ」をおこなったのだ。

 新日米軍事同盟が具体的に進展する中で、防衛省―海上自衛隊が次つぎにイージス艦を導入してきたのである。インド洋(アラビア海)派兵、朝鮮民主主義人民共和国に対するミサイル防衛の具体化ゆえに、イージス艦は位置づけられてきた。そして、日米の軍事的一体化を狙う最新兵器としても位置づけられている。イージス艦は一隻が千三百億円から千四百億円といわれている。この費用は、税金からつぎこまれているのであり、これだけでも許せない。

 まさに、戦争国家の進展の中で、人民の生命を平然と踏みにじっていく、その帝国主義軍隊の本質を現してきたものにほかならない。防衛相石破などが言う「国防」というのがいったいなんなのか! 労働者階級人民から絞り取った税金を湯水のごとく最新鋭の軍事兵器につぎ込み、あげくのはては、その軍事兵器で労働者階級人民の生命を踏みにじっていく。「国を守る」とは、人民を犠牲にするということだ! このようなものはすぐさま破棄せよ!



 ●第3章 岩国基地への米空母艦載機受け入れ許すな


 ▼@岩国市長福田の米空母艦載機移転受け入れ許すな


 二月岩国市長選で当選した福田は、井原支持=艦載機受け入れ反対勢力が拮抗しており無視することができないがゆえに、「井原支持をした方々の意見も市政に反映させる」などと発言した。しかし、二月二十六日、山口県知事二井と会談した直後の記者会見では、「国の防衛政策に一定の理解を示す」などと発言。さらに、二月二十八日の岩国市議会における施政方針演説のなかで、米空母艦載機の岩国移転について「基本的には協力すべきものと認識している」と艦載機受け入れを明確にした。

 そして、三月十二日、岩国市長福田と山口県知事二井はそろって防衛省へいき、防衛相石破と会談。そこで福田は米空母艦載機移転を受け入れる方針を表明し、それに対し石破は、米軍再編への協力度に応じて自治体に配分する再編交付金の交付や、市庁舎建設費補助金(約三十五億円)の凍結解除に前向きな姿勢を示した。その会談には山口県知事二井も同席していた。これではっきりした。福田の言った「井原支持をした方々の意見も市政に反映させる」というのはまったくのペテンだ。住民無視の岩国米軍基地拡張強化を絶対に許してはならない。


 ▼A岩国市民を全国から支援しよう


 「住民投票の成果を活かす岩国市民の会」をはじめとする岩国市民は、昨年来の日帝―防衛省、山口県当局の重圧を打ち破って、そのたたかいを強化し、かつ、全国的な結合を広げてきた。この岩国市民のたたかいを支援していこう。

 日帝―防衛省、山口県当局、そして新市長福田が結託しているというきびしい状況だが、岩国市民は歩みを止めることなく着実にたたかいを推し進めている。

 三月二日、「住民投票の成果を生かす岩国市民の会」の主催で、米軍岩国基地周辺での爆音被害を巡り、国相手の損害賠償請求に向けての勉強会が開かれた。そこでは、厚木の訴訟団による連帯の呼びかけがおこなわれた。

 三月七日、岩国市民十八人が、山口地方裁判所に岩国基地沖合移設埋め立て承認の取り消しを求める行政訴訟を起こした。訴訟は、米海兵隊岩国基地の沖合移設事業をめぐり、山口県知事二井が一九九六年十一月二十八日付で国に対する「公有水面埋立承認目録」記載の埋め立てを承認した処分の取り消しと、仮に前記の埋め立て承認の取り消しが認められなかった場合は、知事は国が二〇〇八年一月八日付で出された埋め立て変更の申請を承認しないことを求めたものだ。そもそも、九六年に承認された岩国基地沖合移設事業計画の目的は、騒音被害などの軽減にあるとされてきた。それが在日米軍再編にともない、米海軍厚木基地から空母艦載機五十九機が岩国基地に移駐するということは、「岩国基地の沖合移設」ではなく、基地の拡張であり、それは騒音被害が増大するということだ。これはまったく別の事業計画なのだ。

 また、愛宕山米軍住宅建設阻止など、岩国市民は裁判闘争などで基地建設を阻止するたたかいに立ち上がっている。

 岩国市民のたたかいを支援し、沖縄―神奈川―岩国と反基地闘争を広範なたたかいへと結びつけていこう。それこそが、新日米軍事同盟―米軍再編を打ち破っていくたたかいだ。



 ●第4章 4・6防衛省「人間の鎖」行動に総結集を



 イラク反戦闘争、「日の丸・君が代」強制反対、3・30三里塚闘争、三月闘争をたたかいぬいてきている攻防の全内容をもって、四月六日、防衛省前への総力決起をかちとろう!


 ▼@3・30三里塚闘争への総決起しよう


 今三里塚現地は、暫定滑走路北延伸工事との対決の只中にある。成田空港会社の新社長森中は、羽田との一体的運用によって首都圏の国際空港としての位置を確保するという方針を打ち出し、暫定滑走路延伸を強引に進めてきた。羽田との競争が本格化する中で、森中は、年間飛行回数を現在の一・五倍の三十万回にすることを打ち出している。これは、危険極まりない農家の上空四十メートル飛行の暫定滑走路使用を一挙に増大させることにほかならない。この殺人的方針を絶対に許してはならない。暫定滑走路北延伸工事阻止の現地攻防に立ち上がろう。

 空港公団―空港会社は、東峰地区農民に対して、東峰の森を伐採しないことを約束してきた。昨年空港会社は、この約束を反故にして新誘導路建設に着手した。まさに、三里塚農民の生活とたたかいを踏みにじって、東峰の森破壊を強行している。

 昨年九月からは、北延伸と新誘導路の工事は、滑走路を離着陸で使用している時間帯はできないとの理由で、夜十一時以降の夜間工事が開始された。こんな住民無視の蛮行を許してはならない。暫定滑走路の殺人的離着陸が終わったとたんに、夜通しの工事で騒音・振動を引き起こす。まさに二十四時間にわたって農民の生活・営農をことごとく破壊しようとする攻撃である。

 東峰の森破壊。夜間工事。北延伸工事そのものが生活破壊・営農破壊としてある。この攻撃を粉砕しよう。

 「用地内」天神峰で営農をする市東孝雄さんへの農地強奪攻撃が切迫している。国交省と空港会社は、土地収用法が失効になったため、農地法を逆手にとって農地を奪おうという攻撃にでている。そもそも農業・農民を守るための農地法を空港建設のための土地収用にもちいること自体がデタラメだ。裁判での反動判決を断じて許さず、市東さんを守りぬこう。

 3・30全国集会に巨万の人民の結集を実現しよう。


 ▼A軍事基地撤去の大衆決起を


 辺野古や高江など沖縄現地で粘り強くたたかう沖縄人民に連帯し、また沖縄―岩国―神奈川、そして東京の反戦反基地運動を結びつけて、日帝―防衛省を「人間の鎖」で包囲する取り組みが四月六日におこなわれる。「基地をけとばせ! ストップ! 米軍再編 4・6防衛省『人間の鎖』」行動が、全国に呼びかけられている。

 この行動は、ヘリ基地反対協議会、沖縄平和市民連絡会、辺野古への基地建設を許さない実行委員会の三団体が呼びかけ、横田、座間、相模原、厚木、横須賀、岩国などとと米軍基地の強化に反対する各地元の住民・市民団体がぞくぞくとこの行動に参加し、ともに抗議することを表明している。この全国的な反基地闘争の結合の意義を確認し、職場、学園、街頭などで4・6への結集を呼びかけよう。日帝―防衛省を包囲する広範な人民の決起にむけて奮闘しよう。4・6に総結集し、五月沖縄闘争、七月洞爺湖サミット粉砕、八月原子力空母横須賀母港化阻止の連続闘争に立ち上がっていこう。


 

 

 

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