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『戦旗』第1310号(2008年7月20日)




  日帝―文科省の独島「領土」記述弾劾! 民族排外主義扇動を許すな!

  米原子力空母の横須賀配備阻止!

  8・6広島原爆ドーム前に結集しよう

  生存権掲げ最低賃金闘争をたたかおう



 
原子力空母ジョージ・ワシントンが横須賀を母港とするために、今秋入港しようとしている。米軍は当初八月十九日入港を公言していたが、火災事故のために約一カ月遅れての暴挙を強行しようとしているのである。

 我々はこの原子力空母横須賀配備を絶対に許しはしない。広範な反対運動を繰り広げている横須賀市民とガッチリと結合して入港阻止を闘い抜く! 原子力空母の横須賀母港化とは米軍再編攻撃の一環であり、明らかに東北アジアをにらんだ侵略反革命戦争のための準備に他ならない。フィリピンで、韓国で、そして全世界でたたかわれている反米軍再編のたたかいと連帯する国際主義的たたかいとして現地闘争に立ち上がっていこうではないか。

 アジア共同行動日本連絡会議は、今年度のたたかいに洞爺湖サミット粉砕のたたかい、岩国国際集会とともに、原子力空母横須賀入港阻止を掲げている。そのために八月の反戦合宿を横須賀現地で開催し現地攻防をたたかうことを方針化している。

 我々はこのAWC日本連の方針を断固支持し、ともに原子力空母横須賀母港化阻止をたたかっていこうではないか! 洞爺湖サミット粉砕から、7・19横須賀一万人集会に決起し、八月AWC横須賀反戦合宿の成功を勝ち取ろう! 今秋ジョージ・ワシントン入港阻止現地闘争を爆発させ、岩国国際集会へ攻めのぼろうではないか!



  ●第1章 サミット粉砕闘争の地平で今夏秋の闘いへ



 
我々は六月、全国でG8サミット各閣僚会合反対闘争を連続してたたかった。そして七月洞爺湖現地闘争に全国から決起して、帝国主義強盗会談粉砕を明確に主張してたたかいぬいた。このたたかいの地平は今夏の反戦闘争に断固として継承・発展されなければならない。

 我々はG8サミットに対して一切の幻想をもつことなく帝国主義打倒のたたかいとして位置付けきり、これを貫徹した。G8という帝国主義の首脳どもにたいして、「提言」をして考えてもらうだとか、人民の苦悩を理解してもらうだとかいう態度をとることは誤りである。それは帝国主義者どもを喜ばすだけの主張である。G8サミットに集結する者に人民の苦悩を理解することは不可能である。いや、やつらこそが全世界で吹き荒れる貧困・抑圧・そして戦争の責任者ではないか。その責任を糾弾することはあっても、「提言」などという助言を与えてやる必要はない。

 帝国主義強盗会談粉砕を掲げ反帝闘争としてたたかうという主張こそが、G8サミットの本質を暴き、全世界で吹き荒れているグローバリゼーションとのたたかいを鮮明にする主張である。そのことを実践的に明らかにしたのが洞爺湖サミット粉砕現地闘争の重要な地平である。

 我々は、サミット反対闘争を日帝国家権力の弾圧を突破してたたかい抜いた。6・10デッチあげ弾圧を粉砕して、六〜七月のサミット反対闘争を貫徹したのである。

 六月十日京都府警は労組活動家に対して「失業給付を不正受給した詐欺」という容疑を捏造し不当逮捕した。そしてこれを口実として労組事務所など全国数カ所の家宅捜査を強行した。まさに、サミットを直前にした事前弾圧以外のなにものでもない。しかし我々とたたかう労働者階級人民はこの警察権力による政治弾圧を粉砕し、洞爺湖サミット粉砕現地闘争の爆発を断固としてかち取ってきたのである。
 また政治警察は入管当局と一体となり、あろうことかサミット反対闘争に結集しようとする海外の仲間を不当にも拘束するという暴挙を行った。絶対に許すわけにはいかない。

 人民のたたかいが高揚するとき帝国主義国家権力は必ずこれに対する弾圧を発動する。デッチあげ弾圧を濫発することをもって、労働者階級人民の反帝決起を圧殺することを至上命題としてくる。しかしこの不当弾圧の嵐、すなわち密集した反革命を突破し、反戦闘争の人民規模の高揚を勝ち取ることこそが革命党派と革命運動にとって最大のたたかいでもある。国家権力による政治弾圧に対しては、政治組織を防衛し、反戦・反帝運動の高揚をもって反撃していかなければならない。

 我々は六〜七月洞爺湖サミット反対闘争の貫徹のなかで勝利をつかみ取ってきた。日帝国家権力がいかに弾圧しようとも、我々と労働者階級人民の闘いの火の手を消すことはできないことを実践的に証明したのである。

 さらに我々は国際共同闘争でサミット粉砕をたたかった。

 具体的に韓国、フィリピン、台湾をはじめとしてアジア各国・地域、アメリカの反戦組織と共同してたたかった。まさに国際連帯の内実をもった実践的な共同闘争としてサミット粉砕をたたかい抜いたのである。日帝による入国拒否攻撃を粉砕し国際主義の実践を貫いたということである。

 総じて言うならば、我々は洞爺湖サミット粉砕を掲げた六〜七月の激闘を反帝闘争として位置付けきり、国家権力による政治弾圧を突破して具体的・実践的な国際共同闘争としてたたかい抜いたということである。

 全国の同志・友人諸君! 我々は六〜七月洞爺湖サミット粉砕闘争で切り開かれた地平をうけ、今夏反戦闘争の爆発につなげていかなければならない。サミット粉砕闘争の勝利から、原子力空母ジョージ・ワシントンの横須賀入港を阻止し、今秋岩国国際集会の成功をもぎとっていこうではないか!



  ●第2章 米原子力空母の横須賀入港を阻止しよう!



 
米海軍は原子力空母ジョージ・ワシントンの横須賀入港を八月十九日と公言し、横須賀の原子力空母母港化を強行しようとしてきた。しかし、五月の船内火災事故による損傷のために、横須賀配備は一カ月遅れると報道されている。

 我々は7・19横須賀闘争を突破口に、今夏、全力で横須賀闘争に決起する。

 アジア共同行動は、今夏、横須賀への連続的な行動を打ち出している。我々はこのアジア共同行動の連続的行動を断固支え抜き、神奈川―横須賀市民と結合して横須賀現地闘争をたたかおうではないか!


  ▼1節 横須賀での原子炉稼働を許すな!


 原子炉を動力として搭載した空母が横須賀に入港し、母港化し、演習を展開しようとしている。横須賀で原子炉が恒常的に稼働する事態を許してはならない。

 五月ジョージ・ワシントンの火災は、原子力空母の「安全性」など根拠のないデマゴギーにすぎないことを自己暴露した。今回の火災事故の具体的内容そのものが即座に報道されなかったことこそ、原子力空母の危険性といわゆる「軍事機密」の危険性を鮮明にする事態である。

 原子炉火災―炉心熔融の危険性を日常化する兵器が横須賀に常駐することを許してはならない。実際、横須賀市民は原子力空母が横須賀を母港とし常駐するとなれば、原子力発電所が沖合に浮遊しているようなものだ、としてその危険性を指摘している。空母自身の事故もそうだが、例えば地震などの天災が勃発した場合、果たして原子力空母の「安全性」などというものがどこまで信用できるのかという問題である。原子炉火災はその周辺に対して甚大な被害を及ぼす。また例え事故が起きなくとも、原子炉を搭載した兵器そのものが「安全」なわけはない。廃棄物の処理、原子炉のメンテナンスなどの日常的作業そのものが放射能を撒き散らす作業でもある。実際、横須賀では原子力軍艦の寄港中、異常な放射能が繰り返し検出されてきた。

 原子力空母の母港化とは、日常不断に原子炉による放射能被害の危険性に周辺住民をさらすことなのである。いわば、横須賀市民が原子力空母の母港化に反対することは自らの生命と安全を守るための当然の主張でもある。

 であるからこそ、我々は神奈川―横須賀市民と結合した現地闘争の展開をもって、原子力空母の母港化を阻止しなければならない。
 横須賀での原子炉稼働を絶対に許すな。


  ▼2節 新日米軍事同盟強化を粉砕しよう


 米原子力空母ジョージ・ワシントンの横須賀母港化とは、「不安定の弧」の東端に位置する東北アジアへの新たな空母の配備である。それはとりもなおさず、米第七艦隊の強化であり、新日米軍事同盟総体の強化を意味する。すなわち、米原子力空母の横須賀母港化とは、日帝・米帝のアジアにおける軍事的覇権の強化、支配の強化・拡大を目的としたものであることは明らかである。

 ジョージ・ワシントンが属する第七艦隊は、米海軍のなかで最大の規模と戦力を誇っている。中東湾岸戦争からアフガニスタン、イラクへと連続する侵略反革命戦争において、その最前線には空母打撃群と水陸両用即戦団が配置されていた。特に空母打撃群は「動く海上基地」として配置され、「海上から陸上への力の投射」として威嚇と攻撃を行うことで絶大な威力を発揮してきた。

 アジア太平洋地域には、現代にあって最も重要な資源である石油の安定的確保、米帝が「支配の挑戦者」とみなす中国の軍事的封じ込め、巨大市場の形成と防衛、そして最も基軸的要素としての反帝民族解放闘争の鎮圧という米帝にとっての世界支配を貫徹するうえで重要な政治経済的要因が存在している。

 とりわけ東北アジア地域は米帝の政治軍事的世界支配の重要な地域として存在しており、ここに最大の戦力を誇る第七艦隊の原子力空母を配置することをもって、即戦型に対応する米軍再編を行おうということである。

 一言でいえば、東北アジアにおける侵略反革命戦争に対応するための、原子力空母の配置に他ならない。

 そして日帝にとっては空母の母港として横須賀を位置付けることをもって、この侵略反革命戦争策動に積極的に加担するとともに、将来的には一層の海外展開を可能とする軍隊の創出をめざしていることは間違いない。すなわち、自衛隊の恒久的派兵法成立策動と関連付けた攻撃ということをはっきり捉えて、たたかっていかなければならない。

 我々は米軍再編とたたかうアジア人民との連帯、そして日米の軍事一体化を粉砕するするたたかいとして、ジョージ・ワシントン横須賀配備を阻止していかなければならない。原子力空母の横須賀入港を阻止し、新日米軍事同盟を粉砕せよ!


  ▼3節 厚木、岩国への艦載機配備阻止を


 そしてこの米原子力空母ジョージ・ワシントンの横須賀母港化は、神奈川県厚木、山口県岩国への艦載機配備を現実に強行する攻撃である。

 ジョージ・ワシントンが横須賀に配備されることになれば、戦闘攻撃機ホーネットと改良型ホーネット、電子戦機ブラウアー、早期警戒機ホークアイなど約七十機からなる第五空母航空団を搭載することになる。しかし、空母はこれら艦載機を積んだまま帰港することはできない。空母は帰港時に攻撃を受けたときの事態に対処することはできないために、艦載機は厚木や岩国基地に移ることになるのである。

 厚木基地の空母艦載機の移駐先となっている山口県岩国基地では、五十九機の移駐が予定されている。そのことによって騒音や事故などの基地被害・負担が増えることは確実である。また艦載機がやってくるということはNLP(夜間離発着訓練)もやってくることを意味している。いまだ訓練地こそ未決定であるが、米軍はすでに岩国基地周辺での訓練地確保を要求している。

 ジョージ・ワシントンの横須賀入港・母港化とは、まさに岩国基地への艦載機移駐攻撃と一体のものである。であるからこそ、横須賀入港阻止のたたかいは全国の反基地・反戦をたたかう勢力が結集してたたかわなければならない。

 まさにかかる観点を実践的に具体化するたたかいとして、アジア共同行動反戦合宿の横須賀開催がある。

 原子力空母の横須賀母港化を許すな! 岩国への艦載機移駐を阻止しよう! 全国の反戦・反基地団体の結集をもってジョージ・ワシントン入港を迎え撃とう!



●3章 アジア共同行動の仲間とともに横須賀現地へ



 すべての同志・友人諸君! 今夏、全国から横須賀に結集しジョージ・ワシントン横須賀入港阻止―原子力空母の横須賀母港化阻止をともにたたかおうではないか!

 アジア共同行動日本連は、八月横須賀での反戦合宿を提起している。全国からの反戦・反基地そしてたたかう運動体の結集をもって成功させていこう。たたかいの経験の交流、そして学習を蓄積しジョージ・ワシントン入港を迎え撃て!

 そして九月のジョージ・ワシントン配備に対して、横須賀市民と結合した断固たる阻止闘争の大爆発を勝ち取っていこう。7・19闘争は、これらのたたかいに向けた出発点だ。アジア共同行動の仲間とともに、7・19横須賀決起から八〜九月横須賀行動に連続して立ち上がっていこう! 六〜七月の洞爺湖サミット粉砕の激闘を継承し、今夏期反戦闘争の大爆発をかちとっていこう!

 そして、八月六日の広島反戦反核闘争を米原子力空母入港阻止と一体のたたかいとして8・6闘争に断固決起していこうではないか!

 

 

 

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