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『戦旗』第1312号(2008年9月5日)





  自衛隊・米軍一体となった軍事訓練(防災訓練)の強行弾劾

  9・25横須賀現地争闘へ

  辺野古・高江の闘いの支援・連帯を

  10・5三里塚現地闘争へ決起しよう




  ●1章 サミット粉砕闘争の勝利固め秋期闘争を闘いぬこう


 
G8サミット粉砕闘争が各地―洞爺湖を貫いてたたかわれた。

 われわれは、G8サミット粉砕闘争を反帝派、国際主義派として、6・10弾圧、海外の仲間に対する入国拒否の弾圧をはねのけてたたかいぬいた。前号でも提起しているが、こうしたG8サミット粉砕闘争の意義をしっかりと確認しよう。

 われわれは、アジア共同行動日本連絡会および反侵略アジア学生共同行動のたたかいを全力で支持し、五月神戸での環境相会合、六月東京での司法・法務相会合、大阪での財務相会合、京都での外務相会合を各地で迎え撃ち、七月一日には、東京と大阪で洞爺湖サミット粉砕闘争をたたかい、七月七日〜九日にかけて行われた洞爺湖での首脳会合に対しては、「反G8サミット北海道(アイヌモシリ)連絡会」に結集してたたかった。このたたかいには、米国ANSER、韓国全国貧民連合、台湾労働人権協会、フィリピンBAYAN、更に、在日フィリピン人の仲間、ASA(アジア学生協会)の仲間が結集しともにたたかった。

今回のサミットをめぐる全体的な反対闘争の特徴は、国際的な反戦反グローバリゼーション闘争の地平から見れば、その闘争規模、また、国際的結集という面でも、率直に言って、決して大きなものではなかったと言える。しかも、福田政権は、韓国の民主労総、農民連盟に対する徹底した入国拒否政策を貫き、反サミット闘争の国際的結合を阻止するためになりふりかまわぬ挙にでた。また、更に、国際的な反戦反グローバリゼーション闘争の地平からして、その戦闘性という面においても、「暴力行為反対」という、一部には容認しがたい傾向も現れた。

 こうした現実は、国際的な反戦反グローバリゼーション闘争の地平からすれば、大きな課題を残した。昨年のドイツでのたたかいからすれば、その格差は一目瞭然であった。にもかかわらず、アジア共同行動日本連絡会議や反侵略アジア学生共同行動、「反G8サミット北海道(アイヌモシリ)連絡会」に結集した勢力は、反帝国主義派の国際的結集を実現し、反帝国際共同闘争派としての成功を実現した。特に、国際的な反戦反グローバリゼーション闘争の地平を継承しようと、何よりも首脳会合に対して連日、抗議デモを敢行することを重視したその姿勢は大きく評価されるべきである。反帝国際主義派たるわれわれにかけられた6・10弾圧、そして六月末のアジア共同行動が招請した韓国活動家への入国拒否、こうしたサミット弾圧をはねのけ、反帝派、国際主義派として、反サミット闘争をたたかいぬいた意義を改めて確認し、反戦反グローバリゼーション闘争の発展を、拡大する反貧困闘争と結合し引き続き推し進めていこう。



  ●2章 全国を貫いて闘い抜いた夏期、反戦・国際連帯闘争


 サミット粉砕闘争を各地―洞爺湖を貫いてたたかい、その成果をもってたたかわれた八月の闘争は、第一に、8・6広島反戦反核反原発闘争としてたたかいぬかれた。

 先進的労働者学生は、8・6青空集会をたたかいとった。そして反侵略アジア学生共同行動に結集する先進的学生は、平和記念式典へ出席した福田首相に肉薄する断固たる抗議闘争をたたかった。公安警察は、福田首相の眼前で抗議のプラカードをかかげようとする先進的学生を大挙して取り囲み、抗議行動の封殺にやっきになった。そして、平和記念式典に参加した人々とたたかう学生との合流を何が何でも阻止しようとした。にもかかわらず、先進的学生は、抗議行動を貫き、平和記念式典に出席した福田への実力抗議闘争を唯一貫徹する闘争をやりぬいた。8・6広島、8・9長崎と、被爆二世のたたかいを先頭に、反戦反核闘争をやりぬいたのだ。

 第二に、8・15反靖国闘争を、右翼の妨害をはねのけたたかいぬいた。

 第三に、アジア共同行動日本連絡会議に結集する労働者、学生は、八月十六〜十七日と、夏期反戦合宿を横須賀で開催し、ジョージ・ワシントン横須賀母港化に反対する独自集会と横須賀市内デモ、米軍基地と海上自衛隊への抗議行動をたたかった。反サミット闘争から八月闘争の成果を踏まえ、今秋闘争に突入しよう。



  ●3章 格差拡大―生活破壊許さず労働者人民を日帝打倒闘争へ


 
今秋闘争の第一の任務は、福田政権を倒すことだ。福田政権は、内閣改造に踏み切り、九月中旬に開催予定の国会で、給油継続法案を強行し、同時に、衆議院解散―総選挙にむけた背水の陣を敷こうとしている。福田政権は、グラグラである。小泉―安倍と続いた新自由主義路線は、貧富の格差を拡大し、広範なワーキングプア、働く貧困層を生み出した。同時に、投機資本による石油、穀物価格の高騰が、労働者、農漁民の生活を直撃している。漁民は、ストライキに立ち上がった。労働者は、怒りと不満をますます拡大させている。福田政権は、消費者庁の新設など、労働者、農漁民の不満と怒りを懐柔し抑え込むことに汲々としている。だが、その一方で、今秋国会において、インド洋で米帝を先頭としたアフガニスタン、イラクへの対「テロ」戦争=侵略戦争のための艦船に対する燃料補給を続行する給油継続法案を強行しようとしている。絶対に許してはならない。

 福田政権は、安倍政権同様に、新自由主義がもたらした階級矛盾の激化の前に人民の支持を得られず、いまや崩壊寸前の状態にある。米帝の対「テロ」戦争にのみ忠実に付き従うだけで、人民にはより一層、生活苦を強制する福田政権を打ち倒そう。

 他方、「生活第一」を掲げて自公政権を批判する民主党は、解散―総選挙で勝利し自らを中心とする政権の樹立を狙っている。しかし、民主党が政権を握ったら、何か、事態が根本的にかわるとでも言うのか? そんなことはない。民主党は、その基本路線において自民党と同一である。そもそも、民主党は、小泉政権下では、新自由主義「改革」を民主党こそが徹底して推し進めることができるのだと主張し、自民党と争ってきたのだ。それがどうか。新自由主義による矛盾の激化、階級矛盾の顕在化、労働者階級の怒りの増大のまえに、一転して、「生活第一」などと標榜して、あたかも自らが人民の味方であるかのようにふるまいはじめたのである。民主党は、給油継続法案にも反対する。しかし、民主党は、アフガニスタンへの本格的な派兵を主張しており、あたかも、米帝のオバマのように、対「テロ」戦争をいま、どこでどう進めるかをめぐって自民党とは意見が違うだけの存在なのである。

 新自由主義路線を進めてきた自公政権に対する人民の不満を、こんどは民主党がいったんは糾合し、よりスムーズに戦争と改憲の道をつき進もうということだ。

 連合指導部は民主党を後押しし、労働者階級をこの道に動員していこうとしている。労働者階級は、福田政権を打倒するとともに、同時に、それにとって代わろうと狙っている民主党の欺瞞ともまたたたかわなければならない。自民党も民主党も、派兵恒久法の制定という基本方向はすでに一致している。また、こうした歯止めのない自衛隊海外派兵体制の確立をバネに、九条改悪を要とする改憲へという基本方向はまったく同一なのだ。先進的労働者は、今秋からいよいよ秒読みへと入る解散―総選挙に対して、二大保守政党と対決する労働者階級の階級闘争をこそ前進させていくために奮闘しなければならない。



  ●4章 横須賀、三里塚、岩国、沖縄、秋期決戦に総決起しよう


 今秋闘争の第二の任務は、引き続き、反戦反基地闘争を全国で推進することである。反戦反基地闘争の今秋の焦点は、九月二十五日、ジョージ・ワシントン横須賀入港阻止闘争に決起することであり、連動して、岩国市民のたたかいを支持してたたかうこと、アジア共同行動日本連絡会議が呼びかける十一月岩国国際集会に結集すること、また、これらと結合して、沖縄での辺野古新基地建設阻止、高江のヘリパッド建設阻止のためにたたかうことである。

 まず、今秋闘争の最初の一大闘争として、九月二十五日、原子力空母ジョージ・ワシントン横須賀入港阻止闘争に全国から結集しよう。米軍は、艦内火災によって八月十九日とされていた配備計画を九月二十五日へと延期した。しかし、こうした艦内火災や、この間、次々と明らかになっている放射能漏れという事態は、原子力空母の危険性を示してあまりある。七月十九日横須賀での大集会を引き継ぎ、九月二十五日、入港阻止へ、全国から決起しよう。同時に、米軍再編―新日米軍事同盟とたたかう各地の反基地闘争を支持し、ともに全力でたたかうことである。
 岩国では、市長選での敗北にもかかわらず、岩国市民の反基地闘争は、爆音訴訟の開始などより広く重層的に発展しつつある。たたかう岩国市民に連帯し、今秋、アジア共同行動日本連絡会議が呼びかける岩国国際集会に結集しよう。また、沖縄では、辺野古での新基地建設、高江でのヘリパッド建設に対する阻止行動が連日たたかわれている。ともにたたかいを一層強化しよう。

 そして、沖縄、岩国、神奈川などをつなぐ、各地の反基地闘争の結合、さらに、韓国をはじめとしたアジア諸国地域の反戦反基地闘争との結合を一層進めていこう。

 アジア共同行動日本連絡会議は、十一月三十日岩国国際集会の開催に続いて、全国各地でアジア共同行動の開催を呼びかけている。韓国や在日フィリピン人の仲間とともに、反戦反基地闘争をともに推進しよう。

  第三に、今秋を通して、アジア共同行動日本連絡会議のたたかいを支持し、ともに奮闘することである。アジア共同行動日本連絡会議は、八月十六〜十七日の二日間、横須賀で反戦夏期合宿を開催し、今秋闘争の方針を決定した。アジア共同行動日本連絡会議は、今秋のたたかいとして、@9・25ジョージ・ワシントン横須賀入港阻止闘争への決起、A11・29―30岩国国際集会への結集、B岩国国際集会に続くアジア共同行動の各地開催、C米軍の性暴力弾劾、被害女性への連帯、D南北朝鮮の自主的平和統一を支持し、今こそ日朝国交正常化の大きな流をつくること、E八月末、ムゴンニでの「アジア民衆平和会議」に結集し、米軍総撤収、朝鮮半島の自主的平和統一を支持するたたかいを韓日共同ですすめる、F十一月九日(予定)韓国労働者大会に結集し、日韓労働者の連帯を進める、G来年初頭のミグランテ・ジャパン結成に連帯し、在日・滞日フィリピン人への支援連帯を進めること、こうした実践方針を決定した。

 アジア共同行動日本連絡会議が呼びかけるこうしたすべてのたたかいを支持し、今秋、ともに推進しよう。

 アジア共同行動日本連絡会議は、一貫して、反帝国主義を掲げた国際的な共同闘争を発展させてきた。反サミット闘争においてもそのたたかいは、国際的な反戦反グローバリゼーション闘争の発展に大きく寄与した。また、帝国主義の侵略反革命戦争と対決し、米軍基地に対する国際的な共同闘争、アジアにおける人民のたたかいにとって不可欠な闘争課題である日米安保に対する国際的な共同闘争を一貫して追求してきた。特に、ここ数年、岩国基地に対するたたかいを韓国をはじめアジア太平洋諸国地域の共通の課題へと押し上げ、かつ、岩国現地で実際のアジア(国際)共同闘争を岩国国際集会として作りあげてきた。また、八月末には、韓国の三十八度線近くの演習場であるムゴンニにおいて、韓日共同で米軍基地の撤収を求め南北の自主的平和統一を求める平和会議を開催する。反帝闘争、国際共同闘争にとって、アジア共同行動日本連絡会議の果たす役割は極めて大きい。こうした反帝国際主義派の潮流をさらに前進させ、アジア共同行動日本連絡会議の大衆的発展のために、全国でともに奮闘しよう。

 
最後に、十月五日、三里塚全国集会に決起することにある。また、十二月、東京、関西、西日本・九州で開催される共産同政治集会に結集することだ。十月五日、不屈にたたかう反対同盟の呼びかけに応え、三里塚現地に全国から結集しよう。不抜の反帝拠点を防衛し、学生戦線は、その先頭にたって全国から結集してたたかおう。そして、今秋闘争のすべての成果を、十二月、共産同政治集会に結集し結実させることである。本年は、一九五八年、共産同結成から五十周年を迎える。共産同は、六〇年安保闘争の先頭に立ち、また、六〇年代後半の階級闘争の高揚期をその最先頭でたたかった。

 いま、新たな時代と新たな階級闘争が明らかに台頭し始めた。この時代に対応し、再々度、新たなたたかいを切り開く展望は、共産同のたたかいを継承しその発展を目指す、新たな革命的労働者党の建設にかかっている。今秋闘争をたたかい、すべての先進的労働者、学生は、十二月、共産同政治集会に結集しよう。

 

 

 

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