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『戦旗』第1348号(2010年4月20日)





    普天間基地即時撤去―「県内移設」反対! 米軍再編粉砕!

  5・16普天間基地包囲へ

  団結街道廃止絶対阻止!

  10春闘の勝利めざして奮闘しよう




 一定の期待を集め幻想を抱かせた鳩山連立政権は、発足半年を経てすでにガタガタの状況に追い込まれている。自民党政権を追い落としてそれになりかわろうという意志・目的は確かにはっきりしていた。しかしただそれだけの集団であり、破裂した日帝の危機をいかんともしようがないことが誰の目にも明らかになってしまっている。プロレタリア人民に矛盾を強いることでしか危機を乗り切ることが出来ないことが見え透いてしまっている。既に、政権を維持することのみに汲々とする、自民党政権時代と何ら変わらない姿をさらけだしている。
 日帝ブルジョワジーどもは途方に暮れている。自民党による政権運営を放棄し、少しばかり清新なイメージをまとわせて鳩山を押し出してはみたものの、その反人民性を糊塗しようもない。破裂してしまった資本主義の危機は、オバマであろうと鳩山であろうと乗り切れるものではないことがあらためてはっきりした、ということだ。
 ブルジョワ政治への幻想など、とっとと消え去った方が良いのだ。自民党は葬り去られ、「再生」など既におぼつかない状況だ。それに替わり得るかと思われた民主党中心の政権もこのていたらくである。われわれの任務・課題は、ポスト自民党の時代にあっても何ら変わらない。その確信をポケットに、晴れやかな気分で人民にたたかいへの決起を訴えよう。混迷しているのは帝国主義者のみなのである。革命派は反帝国主義のたたかいに、国際連帯のたたかいに起とう。



 ●1章 鳩山政権の裏切り許さず基地撤去の闘いの前進を


 同志諸君、『戦旗』読者の皆さん。かかる情勢下でたたかいの季節がやって来ようとしている。沖縄の軍事基地を撤去させる好機がやって来ようとしている。この四月から五月にかけては、沖縄民衆の怒りを前にがたがたになっている鳩山連立政権に、痛撃を与える好機である。
 沖縄のたたかいは、昨年の総選挙で自民党勢力を駆逐し切った。一月名護市長選で勝利し、辺野古沖合への新基地建設のもくろみを木っ端みじんに粉砕した。沖縄民衆のたたかいは、いよいよ燃え盛って鳩山連立政権を追いつめている。鳩山に選挙時の公約を履行せよ、裏切りは許さない、と迫っているのである。
 昨年総選挙の過程で鳩山は「米軍再編計画を見直す」「普天間基地を最低でも沖縄の外に」と表明せざるを得なかった。沖縄民衆の、積年の差別軍事支配に対する怒りの凄まじさを目の当たりにしたからだ。何も鳩山が良識的であったわけではない。仮にも目前の国政選挙で政権をうかがおうという議会内政党の指導者であるならば、あの時期沖縄を訪れてあれ以外の公約を掲げる選択肢などなかったのだ。
 しかしながらその後の政権の現実は、沖縄民衆の意志を裏切り、コケにし続けている。五月いっぱいで普天間問題の決着をはかると大見得を切り、そのためにも政府としての方針をまとめるとされた三月末時点で、普天間の「移設候補地」の「案」として浮上しているのは大きく二つである。
 一つが名護市キャンプシュワブ内の陸上部に五百メートルほどの滑走路を建設し、ヘリ部隊を移すというもの。もう一つはうるま市沖の勝連半島沿岸部を埋め立てて巨大な人工島を作り、三千六百メートルもの滑走路を設置。ゆくゆくは自衛隊基地までも含めた一大軍事基地としようというものである。そして海兵隊部隊を沖縄以外には移さないかわりに、訓練を鹿児島県徳之島など「本土」の他地域に分散するのだという。勝連沖については三月三十日段階で社民党と国民新党が共に反対の方針を決定したが、シュワブ陸上案については土建屋である国民新党下地が積極的に推している。一応「十五年」という使用期限を定めた「暫定的なもの」だとしてはいるが、言うまでもなく何の保証もありはしないのだ。
 これら構想のどこが「最低でも県外」の中身なのか!沖縄の民衆でなくとも怒りなしには聞くことは出来ない。キャンプシュワブ陸上案については名護市の稲嶺市長も繰り返し、「辺野古の海上にも陸上にも新たな基地は作らせない」と反対を表明して来た。三月八日に名護市議会は反対の意見書と抗議決議を全会一致で採択した。一月の市長選で示された名護市民の新基地建設反対の意志は言うまでもなく鮮明である。
 鳩山政権の裏切りはそれだけにとどまらない。鳩山は三月二十三日、参議院の予算委員会で「普天間基地の全面返還についてもゼロベースで考える。危険性の除去と騒音の除去と防止が最優先」だと言い放った。許しがたい暴言である。SACO合意にうたわれた「全面返還」の水準をすら後退させ、基地の問題をただ「ヘリの騒音と墜落の危険性」の問題のみに切り縮めてしまったのだ。また、たとえ普天間基地が米軍の手を離れたとしても、侵略反革命戦争に備えて日本軍=自衛隊が使う、ということに言及したのだ。絶対に許してはならない。この鳩山の発言を引き出したのは誰あろう、かつてイラク・サマーワに侵略軍として乗り込んだあの「ヒゲの隊長」、自民党の佐藤正久だ。



 ●2章 4・25沖縄―「本土」を貫き反基地闘争に決起しよう


 沖縄民衆は即座の反撃に立ち上がっている。名護市長選での勝利を受け、新基地建設を許さない行動をさらに強めている。二月には地元辺野古区がシュワブ陸上案反対の決議を上げ、シュワブ第一ゲート前では毎週の座り込みが取り組まれている。うるま市議会は三月十九日に全会一致で反対の意見書を可決した。三月二十五日、「与勝海上基地建設計画反対うるま市民協議会」(うるま市民協)主催での市民総決起大会が開催された。参加者は海上基地計画の白紙撤回ばかりでなく、普天間の即時無条件返還を訴えた。海上基地計画は地元ではそもそも何度も浮上しては叩きつぶされて来た代物。民主党沖縄県連の出席者は謝罪に終始し、彼らの中からでさえ政府案は「沖縄を愚弄するもの」「自公政権より悪い」という声があがるほどだ。三月二十七日、シュワブ陸上部に区有地を持つ辺野古、久志、豊原の三区は、仮にシュワブ陸上部への新基地建設となれば、現在の契約期限の切れる二〇一二年五月以降、軍用地主としての契約を更新しないことを決定した。二十八日には辺野古の「普天間代替施設推進協議会」がついに看板を下ろした。沿岸部への新基地建設を推進して来た彼らであってさえ、住宅地により近接する陸上案は到底受け入れがたいということなのだ。
 なんとか沖縄の怒りを押さえ込み、なだめ静めようと、鳩山は自民党政権と何ら変わらない「アメとムチ」を駆使する政策に出ている。国民新党下地の地盤である宮古への「カジノ設置構想」が浮上している。うるまの市議数名を官房長官平野がポケットマネーで東京に呼び寄せ、抱き込もうとしている。そして鳥島と久米島の両射爆撃場の返還と、本島東側の訓練水域「ホテル・ホテル区域」の一部解除を、米帝側に形ばかり求めてみせることでお茶をにごそうとしている。そしてこの期に及んでも社民党はなお、鳩山の姿勢を批判して政権から離脱してみせることをしない。恥を知れ!
 「県外」の「移設」候補地としては、鹿児島の徳之島に狙いを定めている。そこに海兵隊の訓練または部隊そのものを押し付けようとしているのだ。だがここでも政権は人民の反撃に直面した。三月二十八日、徳之島島民は人口二万五千の島のうち四千五百人が参加する「移設」絶対反対の島民大会でこれを迎え撃った。
 沖縄現地ばかりではない。首都圏においては「辺野古への基地建設を許さない実行委」が三月から連続した金曜日行動を取り組んでいる。防衛省、首相官邸前におしかけている。全国署名を呼びかけている。四月六日からは知花昌一氏ら沖縄人民が「公約の履行」を要求して四日間、首相官邸前での行動を取り組んだ。多くの民衆が呼びかけに応えて参集したばかりである。
 鳩山政権が「迷走」している?当たり前ではないか!普天間基地の「代替施設」など、地球上に探してやるいわれなどないからだ。普天間基地だけではない。「本土」人民が拒否せざるを得ないものならば、沖縄もこれを拒絶する、それだけのことだ。米帝の侵略反革命戦争のための軍事基地など、どこにあろうとも即時閉鎖・撤去以外の道などありはしないではないか!米軍人、軍属の起こす事件はあとを絶たない。沖縄では昨年十一月の読谷でのひき逃げに続き、三月十六日には名護市辺野古で泥酔した米軍人によるひき逃げが発生した。
 確認しておこう。揺さぶられているのはひとり鳩山のみではない。現下の事態を、ブルジョワメディアはあたかも鳩山政権のみが右往左往し、米帝サイドは余裕の「模様眺め」を決め込んでいるかのように描き出そうとする。鳩山の右往左往ぶりは確かに見るも無惨なものである。しかしそれだけではない。沖縄の怒りとたたかいを前に、米帝としても打つ手がない状況におちいっていると見るべきだ。
 三月二十九日、外相岡田とワシントンで会談した際、米国防長官ゲーツは「地元自治体の同意が重要だ」と表明している。これは十三年あまりを経たあげくに辺野古沖の新基地建設が事実上葬り去られるという事態を強制されて、もうこりごりだということだ。なんとしても地元の同意を取り付けてスムースな基地建設を進めてくれ、という悲鳴そのものなのである。 
 彼らがいうところの「普天間移設」問題をわれわれは、何がなんでも即時無条件の撤去でこそ決着させなければならない。それが実現できないというのであれば、米軍基地の扱いでもって政権がひとつ倒れる、という事態をブルジョワジーに突きつけてやろう。日米安保、日米の軍事同盟を揺さぶるとはそういうことだ。
 四月二十五日には読谷で十万人の「普天間飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設に反対し、国外、県外移設を求める県民大会」が開かれる。議会内会派総力での結集だ。五月に入ると恒例の十四日からの平和行進に加え、十六日には五年ぶりの普天間基地包囲行動が取り組まれる。アジア共同行動は沖縄に駆けつけよう。宜野湾に馳せ参じよう。首相官邸前に、防衛省前に押しかけよう。一切の「県内移設」を許すな。



 ●3章 学生、青年労働者の憤激を反帝闘争へと領導しよう


 全国学園で新歓闘争が取り組まれている。わが学生戦線は、学生のみならず青年労働者をも視野に入れながら、新たな仲間を獲得するたたかいに邁進している。
 鳩山政権は沖縄への裏切りを公然化させるのみならず、掲げたはずの「友愛」「いのちを守る政治」のスローガンをも反故にし続けている。かつて小泉政権に対して新自由主義的「改革」競争を挑もうとした政党としてのその本性をあらわにしようとしている。労働者人民の生活や命を大切にするかのごとき言い草は選挙向けのごまかしに過ぎなかったことが露呈している。鳩山は三月十二日の参院予算委員会で「法人税減税を行うべき」と答弁した。それを埋めるために、消費税引き上げによる労働者人民からの収奪がもくろまれている。
 鳩山の文部科学政策、教育・学園政策も、自公政権時代と大きく変わるものではない。
 国立大学の独立行政法人化強行から六年が過ぎた。国立大学法人は毎年1%の交付金削減と〇六年度から五年間で5%の人件費削減を強いられている。教員一人当たりの研究費は、法人化前に比して実に半減した。教員も経営も、独自の資金獲得に追われるばかりである。その現場に対し、行政刷新会議は昨年十一月の「事業仕分け」で「国立大学法人には経営努力が足りない。まだ出来ることがあるはずだ」と迫った。国立大学でこうなのであるから、私立大学においては学生はより悲惨な状況に置かれている。昨年末までに募集停止、廃校を決めた私立大学が一気に五校現れた(過去には二校だった)。理念もない、ただ生き残るだけが目的の競争が強いられ、しかし勝ち残る大学が学生、労働者にとって「よい大学」であるという保証はどこにもないのだ。肥え太るのは経営陣ばかりである。まさに文教政策の不在・貧困によってこそ花咲く「貧困ビジネス」モデルとなっている。
 不況下であるにもかかわらず、大学・短大への進学率は下がる気配がない。それはしかし、高校を卒業してもそもそも働き口がないゆえ無業者となるよりはという労働者家庭の消極的な、あるいは切実な選択の結果でもある。必ずしも希望に満ちたものでなく、権利保障の結果としての進学ではないという現実だ。多くの保護者が無理をし、学生自身もアルバイトをし、奨学金(実態はローンでしかない)と言う借金を背負い込みながら生活を維持せざるを得ない。また卒業単位を満たしていても就職出来ない学生を、わざわざ学籍を残させて「新卒」扱いにしておく、「希望留年制度」を多くの大学が導入する事態となっている。大学により状況に差があるとはいえ、少なくないキャンパスが行き場や展望を持つことのできない青年層の滞留する場となっている。
 かかる中でこそ差別排外主義のあだ花が咲こうとする。「在日特権を許さない市民の会」などのデマゴギーが青年学生層の中にはびこる余地が生じる。鳩山政権の目玉政策として挙げられていた高校無償化法が三月末に成立、新年度より直ちに施行されたが、朝鮮学校はその対象から外された。いかなる意味においても筋の通らぬ差別である。学園においても反撃が求められている。
 われわれはこの情況に切り込み、学生、青年たちにこの現実をもたらしている帝国主義との対決を呼びかけるのだ。貧困ゆえキャンパスにたどり着くことさえ出来ない友人たちと、「自己責任論」によって分断されるのではなく、たたかいの現場での合流を果たすこをこそ呼びかけなければならないのだ。沖縄、三里塚、横浜APEC、岩国へのたたかいを、青年の中に、学友たちの中に持ち込もう。
 

 

 

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