共産主義者同盟(統一委員会)


1511号(2017年9月20日) 政治主張






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  朝鮮戦争阻止! 日米帝は戦争重圧をやめろ

 強制執行阻止! 10・8三里塚へ

 「働き方改革」一括法案粉砕!

 被曝労働者の生活と権利を守ろう



 
 小池都知事は九月一日に行われた関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を拒否した。都は都慰霊協会主催の大法要によって「亡くなった人すべてに哀悼の意を表している」から追悼文は不要だと強弁している。これこそ歴史改竄への道である。関東大震災時の朝鮮人大虐殺は一般的災害とは明確に違う。虐殺は軍・警察・自警団をはじめとした日本人によって行われたのだ。われわれは小池都知事による虐殺という歴史的事実の抹消を絶対に許してはならない。九月一日は朝鮮人大虐殺の日として歴史に刻印されているのだ。同様に九月三日の東京都・調布市総合防災訓練の強行を地域住民の戦争動員訓練として弾劾する。
 米韓合同軍事演習に反対しよう。「北のミサイル・核」騒動を最大限利用した排外主義と戦争重圧を許すな。
 今ほどアジア人民―全世界人民のたたかいと結合した反戦運動の高揚が求められている時はない。「アジアからの米軍総撤収」を掲げるアジア共同行動・日本連絡会議とともに、沖縄―岩国―京丹後―神奈川―横田を貫いた反戦・反基地闘争の前進を勝ち取ろう! 十一月岩国闘争に結集して米軍再編と真正面からたたかおう!
 反戦の砦たる三里塚闘争に決起しよう! 北原事務局長の革命的遺志を継承し、市東さんの農地を守る決戦に勝利しよう! 第3滑走路建設を許すな! 農地死守―実力闘争を堅持する反対同盟とともに、十月八日三里塚現地全国集会に結集しよう!

 ●第1章 日米帝の朝鮮戦争重圧弾劾

 米韓合同軍事演習乙支(ウルチ)・フリーダム・ガーディアンが八月二十一日から十一日間にわたって強行された。われわれはこの軍事演習を朝鮮半島における戦争挑発―朝鮮民主主義人民共和国(以下、共和国)への戦争重圧として徹底的に弾劾する。
 米軍一万七千五百人、韓国軍五万人を動員した合同軍事演習は共和国要人の暗殺を意図した「斬首作戦」を含んだ演習であり、共和国への直接攻撃を想定している。共和国が反発するのは当然だ。 そして安倍政権はトランプ政権の好戦的な動きを歓迎し、「2+2」を開催して共和国に対する制裁強化と戦争重圧に全面的に協力する姿勢を鮮明に打ち出している。
 八月十七日の「2+2」で日本側外務・防衛担当閣僚は米国から新たな武器を高額で購入する方針を米側に伝えた。そして翌日、小野寺防衛相はマティス国防長官との個別会談において、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」を購入する方針を米側に伝えている。この方針を受けて防衛省は、「イージス・アショア」の購入を含む防衛費の増額を要求している。安倍政権の下で日本の防衛費は十七年度当初予算まで五年連続で増え、十六年度には五兆円を超えた。安倍政権下において防衛費―すなわち軍事予算は天井知らずの伸びを示しているのだ。
 日本の軍事大国化は飛躍的に進行している。「防衛費を押し上げる一因となっているのが、米国に有利な取引条件で値上げを迫られている構造」(九月一日東京新聞)であるとされている。共和国敵視を煽ることをもって、膨大な軍事費が米帝―トランプ政権と軍需産業に流れている。もって日本の軍事大国化を飛躍的に進行させ、戦争重圧を加速させているのだ。日米軍事一体化を阻止していこう!

 ●第2章 安倍政権の戦争総動員体制構築を許すな

 労働者階級人民からの批判が強まるトランプや安倍が、国外的な軍事的緊張を強めることで国内的批判をかわそうとしていることは明らかである。
 トランプは人種差別主義者を公然と擁護する発言を行い、その差別主義者としての本性を露わにしている。これに対して全米で反トランプの街頭行動がたたかわれている。さらにトランプは、幼少時に親に連れられて「不法入国」した若者の強制送還猶予撤廃を決定した。明確な排外主義政策である。しかし、米国内の反排外主義団体はもとより、移民労働者を活用する米企業からも、トランプに対する反発が起こっている。
 一方、安倍政権は加計疑獄・森友疑獄等の利益供与が明らかになり、支持率が大幅に下がった。それもそのはずで、政権トップという位置を利用して、友人・知人に利益供与を計り、そのために制度・政策を誘導していくなど政治家として言語道断の所業である。
 トランプ並びに安倍は、その反人民的本性が明らかになり、国内的矛盾が噴出してきている。こうした批判の矛先を戦争的手法によって乗り切ろうとしているのだ。
 われわれは、日米帝による労働者階級人民の戦争総動員攻撃を絶対に許しはない。プロレタリア国際主義を掲げて戦争総動員とたたかっていく。

 ●第3章 今こそ反戦・反基地闘争の高揚を

 沖縄の辺野古新基地建設や岩国基地の再編強化が、この朝鮮戦争重圧の中で日米安保の最重要課題として強行されている。いまこそ朝鮮戦争反対を掲げて反基地闘争をたたかう時にほかならない。
 8・12沖縄県民大会四万五千人の怒りに呼応して、東京・京都をはじめとする全国で連帯行動が取り組まれた。われわれは、こうしたたたかいを断固として推進し辺野古新基地建設阻止のたたかいをさらに強化していく。沖縄人民の怒りと結合し、沖縄現地と全国各地で辺野古新基地建設阻止の大衆的闘いを巻き起こしていこう。
 沖縄のたたかいと一体のものとして、岩国基地強化に反対するたたかいを推進していこうではないか。2017岩国行動に結集し米軍再編強化を粉砕しよう。アジア共同行動、岩国労働者反戦交流集会実行委の呼びかけに応えて反基地闘争の全国的拡大を勝ち取ろう。
 今年六月、福田岩国市長は厚木の空母艦載機移転容認を決定した。八月九日には移駐の第一陣としてE2D早期警戒機が厚木基地から岩国に飛び立った。この米軍再編によって米軍の航空戦力は西日本に集中し、岩国基地は朝鮮半島に近い基地として嘉手納に並ぶ極東最大の航空基地になる。
 加えて、岩国基地が米軍オスプレイの運用拠点となっていることを見落としてはならない。本年八月五日、オスプレイはオーストラリアで墜落―死亡事故を起こした。さらに、八月二十九日にオスプレイはエンジン事故を起こして大分空港に不時着し、エンジンを交換しなければならなくなった。その後、岩国基地に移動したが、さらにトラブルを続けている。
 しかし、岩国移駐によって厚木の被害がなくなったわけではない。九月一日から五日まで、空母艦載機の離着陸訓練が厚木基地で強行された。「台風で洋上の訓練ができないため」と米海軍は言い訳しているが、厚木基地の使用を続ける米軍の意図は明確である。
 岩国基地強化は朝鮮半島有事を想定した米軍再編の要であることは間違いない。すなわち岩国基地強化を許さないたたかいとは、米軍再編と真っ向からたたかうということでもあり、日米安保の根幹を揺るがすたたかいでもある。岩国市民はこの艦載機移駐に断固として反対の声をあげている。岩国基地近くで集会を開催し、移駐に抗議する意志を表明している。われわれは、こうした岩国市民のたたかいと結合し、岩国基地強化阻止をたたかわなければならない。沖縄―岩国―京丹後―神奈川―横田を貫いたたたかいの前進で米軍再編を打ち砕こう。
 さらにわれわれは改憲阻止のたたかいと反戦闘争の前進をかけて、全人民的反戦闘争の課題としてある左派勢力の結合した総行動をたたかっていく。
 われわれは「戦争・治安・改憲NO! 総行動」実行員会が呼びかける「9・25霞ヶ関デモ」に結集し、改憲を強行しようとする安倍政権とたたかう。権力中枢の霞が関での戦闘的デモを貫徹しよう。議会主義勢力が反戦闘争から逃亡する中、左派は総結集して反戦―反改憲をたたかっていこう!

 ●第4章 10・8三里塚全国集会に全国から結集しよう

 「反戦の砦」である三里塚闘争―10・8全国集会に結集しよう。
 八月九日、六六年の空港反対同盟結成から事務局長を務めてきた北原紘治さんが亡くなった。われわれは、五十一年にわたって三里塚闘争の先頭に立ってきた北原さんの遺志を引き継ぎ、三里塚闘争勝利に向けてたたかいぬく決意である。
 10・8集会は重要である。われわれは十月全国集会を市東さんの農地強奪を粉砕する決戦として三里塚現地に結集する。請求異議裁判と耕作権裁判は、市東さんと弁護団・傍聴団によって攻勢的にたたかいぬかれている。この地平をもって、署名運動・裁判闘争・周辺地域への一斉行動などあらゆる取り組みを行ない、市東さんの農地を守り抜いていこうではないか。
 成田空港会社が「機能強化」と称して、深夜・早朝の離着陸時間制限の短縮と第3滑走路建設を狙っている。しかし、周辺住民の反対の声はますます高まっているのが現実なのだ。
 三里塚闘争の拡大が改めて問われる時代となっている。われわれは反対同盟のたたかいを断固として支えぬき、周辺住民総体の利害として三里塚空港反対をたたかっていかなければならない。農地死守―実力闘争を貫く反対同盟とともに、10・8三里塚全国集会をたたかおう!



 

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