共産主義者同盟(統一委員会)


1532号(2018年9月5日) 政治主張






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  改憲阻止―安倍打倒

 9月、名護市議選―沖縄知事選に勝利しよう
  

 

 ■秋期政治運動方針

 全国で闘いぬいている同志・友人の皆さん!
 今秋期、安倍政権を打倒する、反戦・反基地闘争、改憲阻止闘争、反帝国際連帯に、立ち上がっていこう。
 安倍首相は、自民党総裁選三選から、戦争国家づくりの総仕上げとしての改憲に突き進んでいる。総裁選は石破との一騎打ちだが、すでに国会議員票の七割を固め安倍は三選を確実にしている。三選を見越して、安倍は改憲への決意を語り、来年参議院選挙までの改憲国民投票を、安倍の盟友・麻生が要求する動きもある。今秋から安倍の改憲攻撃との闘いを開始しなければならない。
 そして改憲と一体に、辺野古新基地建設強行―埋め立て着手も目論まれている。沖縄では、九月九日名護市議選挙、九月三〇日知事選挙と、辺野古新基地建設阻止の闘いの極めて重要な選挙決戦に突入している。オール沖縄として島ぐるみで辺野古新基地建設に立ち上がる沖縄人民と固く連帯し、選挙決戦勝利・埋め立て阻止・新基地建設断念を安倍政権に迫っていく闘いに断固として立ち上がろうではないか!
 反帝闘争拠点―三里塚闘争は、市東さんの農地をめぐる決戦を迎えている。九月二七日請求異議裁判最終意見陳述が行われる。市東さんをはじめとした反対同盟とともに強制執行を許さない決戦本部の陣形を強化しよう。農民の生活、権利、誇り、そして農業と地域共同体を破壊する空港への根底的な怒りをもって立ち上がる市東さんとともに、不当弾圧を恐れず農地決戦を闘いぬこう。

 ●1章 辺野古新基地建設阻止! 沖縄人民連帯!

 辺野古新基地建設阻止の闘いは、決戦局面を迎えている。情勢は大きく動いている。翁長知事の埋め立て承認の撤回決断とその直後の急逝という事態によって、安倍政権は、工事の中断を余儀なくされている。知事選挙への影響を考慮して八月一七日強行を予告していた土砂投入も、九月三〇日知事選終了まで先送りせざるを得なくなっている。まさに身命を削るごとくオール沖縄の知事として、安倍政権の新基地建設強行と闘い、病に力尽きようとする直前に埋め立て承認の撤回を決断した翁長知事の最期の闘いが沖縄人民を勇気付け、知事選挙と埋め立て阻止に大きな力を与えている。「本土」労働者人民も、翁長知事の遺志を受け継ぎ、沖縄人民と連帯し埋め立て阻止、新基地建設阻止を闘わなくてはならない。
 安倍政権は、知事選挙で新基地容認の知事を誕生させるために、手段を選ばない選挙戦を仕掛けてくるだろう。ばら撒きのための振興策やオール沖縄の保守層の切り崩しなど、なりふりかまわぬ選挙戦を展開することが予想される。すでに埋め立て承認の撤回によって工事が遅延した場合、一日二千万円の損害が生じ、その損害請求を検討する、などと撤回を阻止するため恫喝を行なっている。
 九月九日、名護市議選挙が迫っている。安倍政権に屈服し、稲嶺市政とは真逆の、新基地受け入れを前提とした市政を強行する渡具知市長の専横を許さない野党多数の議会を堅持する重要な市議会選挙だ。
 これまで名護市議会は、辺野古新基地反対議員が過半数を獲得し稲嶺市長を支えてきた。基地容認の渡具知新市長が誕生したが、これまで過半数の野党議員が渡具知市長の新基地推進に歯止めをかけている。名護市議選挙勝利を全国の支援で支え、知事選挙勝利へとつなげていかなくてはならない。
 安倍政権は警察権力による弾圧を前面に、力ずくの工事強行によって埋め立てを既成事実化し、諦めさせ抵抗を押さえつけ、屈服させようとするだろう。安倍政権は、新基地建設の強行によって、自己決定権と基地の島からの解放を要求する沖縄人民の総意を踏みにじり、差別軍事支配への屈従を強いようとしているのだ。
 キャンプシュワブゲート前、海上での粘り強い不屈の抗議行動が勝利のための前提だ。現地への支援をさらに強化しよう。また全国各地で支援集会・行動をこれまで以上に強化し、大衆を組織し、闘いを広げていかなくてはならない。
 辺野古新基地建設は、活断層の存在や軟弱地盤問題が明らかになり、建設計画の大幅な変更は避けられない。これらの問題が技術的に解決できる展望は無く、浅瀬部分の埋め立ては強行できても、基地建設は必ず行き詰る。決してあきらめず、最後の勝利を信じて、沖縄人民とともに闘いぬこう。

 ●2章 市東さんの農地を守り抜こう!

 農地法を悪用し、市東さんの農地の強奪を企てる空港会社の強制執行を阻止してきた請求異議裁判では九月二七日最終意見陳述が行われる。裁判闘争の中で、市東さん・反対同盟・弁護団は、強制執行の違憲違法を明らかにし、空港会社を追い詰めてきた。
 耕作する者の権利を守るべき農地法を悪用し、小作人である市東さんに秘密のまま地主から底地を買収するなど、農地法違反を犯したのは空港会社であり、農地法を根拠に耕作している農地を奪うなど本来ありえないことだ。
 国策裁判として、裁判所が収用委員会となって空港会社と一体に、市東さんの農地強奪を強行しようとしている。市東さん・反対同盟とともに、強制執行阻止を闘おう。決戦本部に労働者人民の砦を築き、強制執行を阻止しよう。
 市東さん・反対同盟は、強制執行と闘うために、決戦本部を立ち上げ、全国に強制執行を阻止するために、三里塚への結集を訴えてきた。また反対同盟自ら空港周辺地域に情宣を行い、交流と支援を求める行動を展開してきた。
 その成果は、空港会社の空港機能強化策―夜間早朝の飛行時間帯の拡大、B’滑走路の北延伸、第三滑走路建設を空港会社が画策し、周辺地域に騒音被害の拡大・農業破壊・地域破壊が策動されるなか、あらためて徹底非妥協の反対同盟の闘いへの共感が広がり、新たな闘いの動きが始まっている。
 市東さんの農地の強制執行阻止を闘おう! そして飛行制限時間帯の拡大、第三滑走路建設攻撃と闘おう。

 ●3章 安倍改憲を絶対に阻止しよう!

 森友・加計疑獄の追及を、開き直りとうそで逃げ回った安倍は、九月自民党総裁選挙で三選をなそうとしいる。
 安倍は、この間自衛隊を憲法に明記する改憲原案を次の国会に提出することを表明し、安倍の盟友・麻生は、改憲の国民投票を来年夏の参議院選挙前に実施するよう求める政策提言を行なっている。参議院選挙の結果、改憲勢力が三分の二を割り込んで改憲の発議が出来なくなることを危惧した提言だ。
 安倍の改憲原案の内容はまだ明確ではないが、二〇一七年一二月に自民党憲法改正推進本部が「憲法改正に関する論点取りまとめ」として、1自衛隊について 2緊急事態について 3合区解消・地方公共団体について 4教育充実について の「改憲4項目」を掲げており、これが基になることは間違いない。
 この中で安倍が執着するのが、憲法に自衛隊を明記し、自衛隊の違憲論争を終わらせる、という改憲案だ。具体的には、九条一項二項を維持した上で、三項を加え、ここに自衛隊を明記するとしている。戦争放棄、戦力の不保持を規定する条項に、自衛隊という軍隊の根拠を加えるという、法律的にはありえない無茶苦茶な改憲案だが、集団的自衛権の「合憲」化、戦争法、特定秘密保護法、共謀罪と、法的整合性や厳密性をないがしろにして数の力で成立を強行してきた安倍独裁政治の手法そのものといえる。
 また一項二項を残すことで、自衛隊の無制約の海外派兵や武力行使を危惧する批判をかわし、あたかも歯止めがかけられているかのごまかしを行なう手法でもある。
 自衛隊の米軍との一体化、侵略反革命戦争への参戦を視野に入れた安倍改憲を絶対に阻止しなければならない。

 ●4章 11月岩国行動に結集しよう

 アジア共同行動(AWC)日本連は、二〇一八岩国行動を一一月二四・二五日に開催することを決定し、その組織化を始めている。空母艦載機の移駐が強行され、配備された航空機数では嘉手納基地を凌ぐ極東最大の基地に強化された岩国基地は、住民無視の訓練が強化され新たな爆音被害が広がり、生活・環境破壊が深刻な事態となっている。岩国住民は、爆音被害を弾劾し,爆音被害を許さない署名運動に立ち上がっている。基地強化を決して容認せず、愛宕山の集いを継続し、基地と闘いぬいている岩国市民と連帯し、粘りづよく現地での闘いに取り組むAWC日本連とともに、二〇一八岩国行動の成功のために奮闘しよう。
 またAWC九州・山口では、岩国闘争とともに、イージスアショア配備が狙われる萩、陸上自衛隊が導入するオスプレイの拠点として位置づけられる佐賀、基地拡張が計画される築城基地の各地で、地域住民と交流しながら闘いに取り組んでいる。これらの動きはまさに具体的な戦争国家づくりであり、自衛隊の米軍との一体化、朝鮮・中国を見据えた自衛隊強化を強行する安倍政権と対決する重要な課題だ。
 岩国闘争とともに、関西の京丹後Xバンドレーダー基地撤去闘争、首都圏における横田基地オスプレイ配備阻止の闘いにも、AWC日本連とともに立ち上がろう。
 米空軍・横田基地には、一〇月一日正式にオスプレイが配備される。あわせて特殊部隊の配備も行なわれ、これらは朝鮮半島・中国を射程に入れた米軍強化だ。基地周辺住民に騒音と墜落の恐怖を撒き散らすオスプレイの配備を弾劾し、撤去に向けた闘いを周辺住民の反基地運動とともに取り組んでいこう。
 安倍政権の下で、原発の再稼働が続いている。原発は安全で経済的だという神話は完全に崩壊したが、安倍政権は核武装を念頭に、原発を決してやめようとはしない。一方で福島第一原発の事故収束の見通しは立たず、福島の「復興」が粉飾され喧伝されている。
 原発の再稼働阻止の現地闘争を闘い、すべての原発の停止・廃炉を要求し、闘いを継続しよう。
 これらの改憲阻止、辺野古新基地建設粉砕、反戦・反基地、反原発の諸闘争は、安倍の戦争国家づくり、民族排外主義、戦争動員への反撃であり、安倍打倒の根拠がまさにこれら諸闘争の勝利にこそあることを確信として、闘いぬこう。安倍右翼反動政権を打倒しよう!



 

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