共産主義者同盟(統一委員会)


1593号(2021年6月5日






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イスラエルの土地強奪、空爆弾劾!
 
 反帝国際連帯運動を前進させよう






●1章 イスラエルによる虐殺弾劾! パレスチナ解放闘争断固支持

 ユダヤ人入植者によるパレスチナ人民の土地と家の強奪策動に端を発するパレスチナとイスラエルの対立は、抗議行動と弾圧、一一日間にわたるロケット弾発射と空爆の応酬にまで激化した。五月二〇日に双方が停戦に応じ二一日午前二時、停戦に入った。停戦までに、犠牲者は少なくともパレスチナ側二三二人、イスラエル側一二人に達し、無数の負傷者を出した。われわれは、パレスチナ人民に対するシオニスト・イスラエルの強奪・弾圧・虐殺、および、それらへの帝国主義者の加担を徹底的に弾劾する。パレスチナ人民の闘いを支持する集会が世界各地で取り組まれている。われわれも国際主義の旗を掲げてパレスチナ解放闘争に連帯し、起ち上がっていこう。
 自由と民主主義の価値観を中東で唯一持つイスラエルに対してテロ組織のハマスが住民の盾を使いながらロケット弾発射というテロ攻撃をまた仕掛けてきた。イスラエルは自国民を守るために応戦し、ハマスの軍事拠点を破壊するための空爆を行った。パレスチナの市民は決して標的ではなかったが犠牲が出た。しかし、イスラエルにも死者が出ており、やむを得ないものだ。イスラエルのガザ空爆はテロリストに対する自衛権の発動であり正当だ――。こうした「ハマス=加害者、イスラエル=被害者」という構図が今回の事態に対する日・米帝国主義者の共通認識だ。
 全くのでたらめだ。事の発端はイスラエルの入植政策にある。東エルサレムに住むパレスチナ人の土地と家屋をユダヤ人入植者が強奪しようとしたことをイスラエル司法が合法と認めたことだ。イスラエルの人権団体と国際人権組織のヒューマン・ライツ・ウォッチがイスラエルの国内居住パレスチナ人に対する政策をアパルトヘイト政策と規定している。イスラエルは「東エルサレムのパレスチナ住民の排除と入植を強行。退去命令もその一環だが、国際法に反する暴挙と言える」(東京新聞)。「武力で併合した土地に入植するのは国際法違反であり、イスラエルの責任は重い」(朝日新聞)。だが、帝国主義者にとって都合の悪い国際法など無きに等しく、連中のほざく「人権・自由・民主主義」が「人権蹂躙・抑圧・独裁」そのものであることが今回の事態を通じて全面暴露された。
 イスラム教の断食月(ラマダン)終盤の五月七日、エルサレムにありイスラム教の聖地の一つであるアルアクサ・モスクで礼拝に集まった数万人が上記の土地・家屋強奪に抗議し、イスラエル警察がこれを弾圧し、同モスクに突入までした。その結果、重症者も含めて少なくとも二〇〇人が負傷した。
 九日は、一九六七年の第三次中東戦争で東エルサレム占領を祝う「エルサレムの日」であった。今年はラマダンと重なるため、イスラエル内でも自重を求める慎重論があった。しかし、イスラエル極右派はこの行事を強行した。これがパレスチナ人民の怒りに油を注ぐことになり、イスラエル国内各地で抗議行動と弾圧、ユダヤ系(人口の約八割)とアラブ系(同約二割)の住民間の衝突が激発した。そうした状況の中で、国際法違反の武力占領とその後の隔離政策への抗拒として一〇日のハマスのロケット弾ミサイル発射があったのであり、それへの報復として質量ともにはるかに凌駕するイスラエル軍の空爆が一一日間、「天井のない監獄」にいる逃げ場のないガザ地区在住のパレスチナ人民に無差別に加えられ続けたのだ。
 一五日、ガザ地区にあるビル一棟がイスラエル空軍の空爆で完全に破壊された。このビルはカタールの放送局アルジャジーラと米国通信社APの通信拠点であり、フリージャーナリストの事務所も多数あったが、イスラエル軍はハマスの活動拠点があるとして爆撃の一時間前に退去を通告し、予定通り破壊した。人命被害はなかったが、通信機器はほぼすべて壊滅した。取材をさせずに軍事作戦を好き放題やりまくるという意思の表明であると同時に、ハマスを支援するカタールへの宣戦布告でもあった。批判的な取材活動を封殺するのは独裁者に共通する発想と実践だ。くどいが、バイデンと菅はネタニヤフと価値観を共有する同じ穴のムジナだ。
 今回の事態に関するバイデンの発言がどう変遷したのかを見れば、その中東情勢に対する認識が分かる。米国大統領の最初の発言はイスラエルの自衛権支持のみで、パレスチナ人民及び停戦に関する言及はなかった。その思考がネタニヤフにほぼ同調していたことが分かる。与党民主党内は圧倒的多数の親イスラエル派と極少数の親パレスチナ派(パレスチナ人民にも生存権があると主張)に分裂した。米国がイスラエルに七億三五〇〇万ドル(約八〇〇億円)の武器を売却しようとしていることが後者の暴露で一七日に発覚。その結果、この交渉は停戦に至るまで中断することになった。実際、ガザを爆撃するF16などの戦闘機は米国製だ。一八日には史上初のパレスチナ系議員のトゥライブがブッシュに直談判してパレスチナ人民の生存権への配慮を要請。同日、バイデンはネタニヤフに戦闘激化を抑制するよう要請した。結局、ハマスとの直接接触を忌避した米帝にとって頼みの綱のエジプト軍事独裁政権が仲介者となり、米帝の圧力にイスラエルが屈して二〇日に停戦が成立した。バイデンはこれを歓迎し、イスラエルだけでなくパレスチナ人民の生存権にも初めて言及するとともにガザ地区の復興に米国が関与すると言明した。だが、空爆が続く中でネタニヤフは「ハマスは大きな対価を払うことになる」「目的を達成するまで戦闘を続ける」と強硬発言を重ねたが、バイデンは「静かな外交」を続けることで実質上これを容認した。イスラエルに対してやりたいだけやれと露骨に肩入れし、ガザに住むパレスチナ人の死者がどれだけ増えても構わない、殺してよしとゴーサインを出したわけだ。これが米帝のいう人権と民主主義だ。
 この間、シオニスト・イスラエルを弾劾しパレスチナ人民の抵抗闘争を支持する行動が世界各地で展開された。パレスチナ解放闘争は全世界人民の解放闘争の中心課題であると同時に、帝国主義の中東支配に楔を打ち込んでこれを粉砕するための核心だ。プロレタリア国際主義と組織された暴力を掲げて日本階級闘争の最前線に登場し闘ったブントとしてパレスチナ解放闘争連帯の意義を改めて確認し、起ち上がっていこう。

●2章 反帝国際連帯闘争を前進させよう

 ミャンマー軍部の弾圧と虐殺に抗し、二重権力段階に入りつつあるミャンマー民主化闘争を支持しよう。
 ドゥテルテ・ファシスト政権と対決するフィリピン労働者民衆の闘争と連帯しよう。
 米韓首脳会談が二二日開かれ、共同声明が発表された(四月には日米首脳会談があったが、菅と文在寅に対するバイデンの対応はそっけなさと手厚さが露骨に対照的で、泥と雲そのものだった。一八年の南北板門店宣言と米朝シンガポール宣言の内容に基づいて行動することが確認された。日本の方針が否定され、韓国側の方針を米国が全面的に受容したわけだ。同会談に先立ち、米議会では一九五三年の朝鮮戦争停戦協定を平和協定に変えるための法案も提出された。対北国連安保理制裁決議と国レベルでの制裁の取り下げ、米韓合同軍事演習の中止、朝鮮民主主義人民共和国の核実験場閉鎖に対応する措置の即時実施などがそれで、それ抜きに南北対話と米朝対話の再開はない。米帝が共和国との接触を今も試みているが、それが拒絶されているのは当然なことだ。上記の宣言の精神から離反していた米韓がそれを反省して立ち戻るべきなのだ。そのように各国の政権を突き動かす根底的な力は南北在外朝鮮人民の闘いに他ならない。連帯闘争をさらに推し進めていこう。

●3章 菅政権の反動立法を許すな

 新型コロナ感染者は緊急事態宣言後も都市部で高止まり、地方ではむしろ拡大している。菅政権は緊急事態宣言を延長し、そして対象地域を拡大するという対応だけだ。「そのうち何とかなるだろう」という根拠なき楽観主義の思考故に危機を危機として認識できず、対処もできず、何が本当に必要なのか、何をすべきなのかが全く分からず混迷する危機管理能力ゼロ政権だ。天皇制イデオロギー、反共、日本民族優越主義、民族排外主義、大日本帝国美化という反動イデオロギーに染まった閣僚で構成される「日本会議」政府としての菅政権は、反動諸法案の国会審議を強引に進めている。
 菅政権は五月一二日、デジタル庁創設をはじめとするデジタル関連法案を、参院内閣委員会、参院本会議で強行可決した。菅はデジタル化を政権の看板方針としてきた。デジタル庁は内閣直轄の組織として九月に発足することになっている。首相がトップとなって行政のデジタル化を推進するとしている。しかし、「デジタル監視社会」の出現として批判されているように、デジタル化によって社会の隅々まで監視、統制することが、その目的である。
 国民投票法改悪案は五月六日の衆議院憲法審査会で電撃採決され、一一日に衆議院本会議で可決された。今年の衆院選挙で国民民主党との選挙協力関係を考慮した立憲民主党の「決断」が決定打になったが、同党は元々護憲ではなく改憲政党だ。改憲勢力としての本質が自民党との握手で明々白々になった。立憲ではなく改憲民主党だ。幻想を持っている人は今すぐ捨てるべきだ。
 日本政府は入管法改悪案を今国会では審議を進めないことを決めた。事実上、廃案となった。労働者人民の反対闘争の成果だ。本年三月に名古屋入管で収容中だったスリランカ人女性が死亡した事件に関して、出入国管理庁の報告は事実が歪曲されていたことが明らかになった。この真相究明もされないままに、菅政権は、さらに強制退去を強める改悪法案を押し通そうとしたが、都議選と衆院選を心配する公明党の制動もあり、菅は断念に追い込まれた。闘えば勝利できるのだ。
 五月一一日には重要土地規制法案の国会審議が始まった。監視・弾圧をもっての基地機能強化策動を粉砕しよう。
 アジア共同行動日本連を支持・支援しよう。六月に全国各地で開かれる国際連帯集会を成功させよう。さらに、全国各地で、憲法改悪反対、沖縄辺野古新基地建設反対、老朽原発再稼働反対、自衛隊大規模軍事演習反対、階級的労働運動、青年学生運動、性的少数者解放闘争など、様々な闘いを推し進めていこう。
 ともに闘おう。


 


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