共産主義者同盟(統一委員会)

 

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戦術テーゼ

 

 統一党の戦術に関して私たちは以下の見解を提起する。

(1) 戦術観の転換

 統一党の戦術を確立していくために、ブントに代表されるこれまでの革命的左翼の戦術観を総括づけ、マルクス・レーニン主義に立脚した新たな戦術観を明確にしていかねばならない。

 マルクス主義における戦術の基礎は『党宣言』において提起されている。ここにおいては、プロレタリアートの革命性に依拠し、階級闘争としてあらわれるプロレタリアートの自己解放闘争を資本主義の廃絶と共産主義の世界的な実現という最終日標に向けて発展させつづけること、そのような革命の主体としてのプロレタリアートを形成すること、ブルジョアジーの支配を転覆してプロレタリアートの政治権力を獲得し、これを通してプロレタリアートを支配階級に高めあげていくこと―共産主義党の戦術はこれらに目的づけられねばならないことが明確に規定されている。レーニン主義の戦術観もまた、基本的にこのようなマルクス主義の戦術観に立脚し、これをさらに発展させようとするものであった。

 私たちはマルクス・レーニン主義の戦術観を復権し、これに依拠していかねばならない。そうしたとき、かつての第一次ブント、第二次ブントの戦術観を克服していくことが問われる。それらは大きな限界と誤りを内包するものであった。

 第一次ブントは、日本共産党の議会主義・平和革命、プロレタリア独裁の否定、一国主義と分岐し、暴力革命・プロレタリア独裁・世界革命を原則的立場として結成された。ブントは日本革命党建設の最初の基礎をしくとともに、六〇年安保闘争という歴史的大闘争をその前衛として牽引した。しかし、第一次ブントはこうした原則宣言以外には戦術についての明確な立場をもっておらず、結果的には社共・総評を中心とした六〇年安保闘争の最左派という位置にとどまらざるをえなかった。第二次ブントは第一次ブントの実践の地平を大きく乗り越え、先進的労働者・学生を反帝統一戦線と階級的労働運動のもとに独自に組織した。そして、六〇年代末の階級闘争の高揚を自国帝国主義打倒の革命に転化するためにたたかいぬいた。だが第二次ブントは、権力闘争の組織化とプロレタリアートの革命的階級への形成という二つの基本的任務を原則的に結合することができず、いわゆる「政治過程主義」「戦略・戦術主義」として批判される誤りにおちいった。

 第二次ブントの戦術観の混乱と誤りは、この「戦略・戦術の党」という党の欠陥と結びついた誤りであった。すなわち、党が綱領において結束しているのではなく、高揚する階級闘争をいかに権力奪取に接近させるのかという当面の戦術において結束しているという転倒である。このような党の欠陥を克服し、プロレタリアートの自己解放闘争の前衛として結束した党を建設していくこと、これが第二次ブントの戦術観の混乱と誤りを突破していく前提となる。

 また、第二次ブントの戦術観は、プロレタリアートの圧倒的多数を社共・総評のもとにゆだねたままで、主要には少数の先進的労働者・学生のたたかいを戦術的に先鋭化させていくことにしか責任を負わないものであった。この意味においてそれは、社共・総評に対する左翼反対派の戦術という性格を色濃くもつものであった。

 私たちは戦術についての意志一致の中心を権力奪取の方法におくという一面的な戦術観から転換していかねばならない。マルクス・レーニン主義の戦術観において、権力奪取の方法は決定的に重要ではあっても党の戦術の一部を構成するものにすぎない。重要なことは、さまざまに変化する階級闘争のあらゆる局面・段階をつらぬく党の戦術の目的を明確にすることである。それは全体としての労働者階級の階級形成に責任をもつということであり、権力奪取が直接の課題となる以前の時代においては、プロレタリアートの階級意識と革命性を発展させ、その階級的団結組織を革命の組織―ソビエトへの組織化にまで発展させ、プロレタリアートを新たな支配階級へと高めあげていくことである。戦術原則という表現をもちいるならば、このことが私たちの戦術を規定する原則にほかならない。

 現実のプロレタリアートを革命的階級へと形成し、現社会を根本的に変革していく新たな支配階級へと高めあげていくための党の長期的な実践的任務が明確にされねばならない。

(2) めざすべき革命と権力奪取の戦術

打倒すべき敵

 日本は高度に発達した資本主義国―帝国主義国であり、日本のプロレタリアートが打倒すべき敵は日本帝国主義である。日本帝国主義は、日本のプロレタリアートと被抑圧人民・被差別大衆を支配するだけでなく、現在ではアジアを中心とした他国のプロレタリア人民を搾取・収奪・支配し、米帝を中心とした帝国主義による世界支配の重要な一部を構成している。

 このような日本帝国主義の国家権力は、ブルジョアジーの独裁権力である。日本帝国主義は、すでに世界で有数の軍隊を保持し、高度に発達した官僚機構・警察機構を中心にしたブルジョア独裁支配のための機構を有している。日本のブルジョアジーは、階級支配の道具として天皇制を強化し、ブルジョア独裁権力の重要な支柱としてきた。また、日米安保にもとづいて駐留する米軍は、侵略反革命戦争のために全世界に展開する軍隊であるとともに、日帝ブルジョアジーの独裁権力を補完し、本質的に日本における階級闘争と革命運動の発展に敵対する反革命の軍隊である。

依拠すべき階級

 日本の被支配階級層の圧倒的多数を占めるのは六五〇〇万人のプロレタリアートである。いま日本のプロレタリアートは帝国主義グローバリゼーションのもとで、正規に雇用された大企業基幹労働者を中心とした少数の上層労働者と、不安定雇用労働者・非正規雇用労働者を中心にした多数の下層労働者に分解し、失業者もますます増大しつつある。帝国主義超過利潤を経済的根拠として成立した「総中流社会」とかつて言われた社会は大きく変貌し、日本のような帝国主義国においても階級矛盾が先鋭化しつつある。他方で、農民や自営商工業者などの小ブルジョアジーもまた帝国主義グローバリゼーション・新自由主義政策によって大きな打撃をうけている。

 帝国主義グローバリゼーションと日本帝国主義の延命戦略は、多くの被支配階級層の人民に厳しい犠牲をもたらしてきているが、私たちが依拠すべきは人民一般ではなくプロレタリア階級であり、とりわけその多数を占める下層プロレタリアートである。これらのプロレタリアートだけが、ますます激しくなる犠牲と苦悩からの解放を資本主義の廃絶と結びつけ、世界的規模で社会主義・共産主義社会を建設していくことができる革命的階級としての本性を持ち合わせていると考えるからである。

 同時に私たちは被抑圧人民・被差別大衆の解放闘争の発展のために努力し、日本帝国主義の打倒に向けてともにたたかう。

権力奪取の戦術

 日本のプロレタリアートがめざすべき革命は、日本帝国主義を打倒するプロレタリア社会主義革命であり、警察・官僚・軍隊・天皇制を重要な支柱とし米軍によって補完されたブルジョア独裁権力を打倒し、プロレタリア独裁権力を樹立することを目的とした革命である。

 この革命にあたって、プロレタリアートはブルジョア議会などできあいの国家機構の利用を主要な方法とすることはできない。現在の日本の国家権力は、いかに民主主義的装いをこらそうともブルジョアジーの独裁権力であり、その国家機構はブルジョアジーが他の被抑圧階級を支配するための暴力装置である。プロレタリアートは、このブルジョアジーの国家権力を暴力革命によって打倒し、警察・官僚・軍隊・天皇制などの権力機構を解体することなしに、自らの権力を樹立することはできない。

 日本における権力奪取のための主要な戦術は、プロレタリアートの全国一斉武装蜂起である。高度に中央集権化されたブルジョアジーの国家権力機構が狭い国土にはりめぐらされ、プロレタリアートが被抑圧人民の圧倒的多数を占める日本においては、農村・山岳地帯に解放区を建設し、都市を包囲するという解放区戦術は成立しない。また、都市ゲリラ戦術も権力奪取の主戦術としては成立しない。日本においては、ソビエトに団結したプロレタリアートが他の被抑圧人民・被差別大衆を引き入れ、労働組合のゼネストや軍隊内の反乱などと結合しつつ、全国の主要都市において武装蜂起することによってのみ権力奪取に成功することができる。

(3) 階級闘争の再建と革命の準備期における党の戦術

 日本帝国主義の打倒とプロレタリア社会主義革命の勝利に向けて、日本における階級闘争を再建し、プロレタリアートを革命的階級へと形成していくために全力をあげてたたかわねばならない。一九九〇年代初頭のバブル経済の破たん以降、日本帝国主義は十年を越える深刻な長期不況におちいり、経済的危機を深めてきた。その根拠は、日本帝国主義がグローバリゼーションへの対応において立ち遅れ、ますます激しくなる帝国主義間抗争、世界的な資本間競争のなかで劣勢に立たされてきたことにある。この危機から脱出するために、日本帝国主義は次のような延命戦略を推進してきた。すなわち、@帝国主義間抗争、国際的な資本間競争に勝利しうる巨大独占資本・多国籍資本を編成し、東アジアをみずからの支配圏として再度確立すること、A自国の海外権益をみずからの軍事力によって防衛できる帝国主義へと飛躍すること、有事法制・憲法改悪による侵略反革命戦争態勢を確立し、国家権力機構を再編していくこと、B労働者の非正規雇用化、社会保障・社会福祉の切り捨てなど労働者人民に犠牲を集中させていくことである。そしてこのもとで、差別・排外主義扇動が強まり、民間ファシズム勢力も伸張している。

 日本における階級闘争は、一九六〇年代後半から一九七〇年代前半を項点とした高揚期が過ぎ去って以降、長期にわたる後退期・低迷期のなかにあった。しかし、グローバリゼーションとこれに対応しようとする日本帝国主義のこのような延命戦略は、日本の被支配階級層の状態をいま大きく変貌させていこうとしており、そして、そのなかに階級闘争の新たな条件が生み出されてきている。この客観条件の変化と共産主義運動の主体の側の条件の変化が結合するならば、階級闘争の新たな前進を切りひらいていくことができるという可能性がはっきりと示されつつある。

 日本における階級闘争がなお低迷期を脱していない主体的根拠は、ブルジョアジーの側が「連合」による労働運動の支配を基礎にした新たな階級支配の構造を編成してきたにもかかわらず、共産主義運動の側が崩壊した戦後階級闘争構造に代わる新たな階級闘争構造の建設に立ち遅れてきたことにある。その結果、プロレタリアートは階級闘争に立ち上がっていく水路を断ち切られ、現在の階級闘争の否定的状況がもたらされてきたのである。私たちは階級闘争の一部だけではなく、階級闘争の全体に責任を負う党をこそめざす。崩壊した戦後階級闘争構造に代わる新たな階級闘争の全国的・地方的な構造を建設していくたたかいを通じて、こうした現状を根本から変えていくことが求められている。ここにおける私たちの主要な任務は次の諸点にある。

1 階級的労働運動

 まず、階級的労働運動とその全国的・地方的構造を建設していくことである。私たちは、日本の階級闘争を基礎から再建し、プロレタリア階級に根をはる革命的労働者党の建設をおし進めていくために、多くの先進的労働者とともに階級的労働運動とその全国的・地方的構造の建設をめざす。プロレタリアートのもっとも広範で基礎的な階級的団結組織は労働組合である。各地方において労働組合の共闘体・連合体をつくりだし、この基礎のうえに労働組合のナショナルセンターの建設を展望する。

 下層プロレタリアートの過半が非正規雇用労働者になっていくという条件の変化に対応して、新たな地域労組の組織化と企業内労組の変革、これらの結合によって地方的・地域的な労働運動の新たな拠点となる構造が編成されねばならない。私たちは重大な決心をもって新たに党員を労働運動内部に配置するとともに、労働者党員を新たな任務へと出撃させていく。

2 全人民政治闘争

 階級的労働運動は全人民政治闘争と固く結びつけられねばならない。経済闘争と政治闘争の結合という観点をふまえ、もっとも広範なプロレタリアート人民を、ブルジョア政府の政策と支配に反対する闘争に組織していくためにたたかわねばならない。そして全人民政治闘争のための政治的統一戦線を建設するとともに、これをプロレタリア国際主義に立脚し、日本帝国主義の打倒とプロレタリア社会主義をめざすものへと変革していくことである。私たちが組織すべき政治闘争は、日本共産党のように議会選挙におけるみずからの議席の増大に収れんするような政治闘争であってはならない。また革共同革マル派のようにみずからの党の同心円的拡大を目的とした宗派主義的なものであってもならない。私たちの組織すべき政治闘争は、その政治要求においていまだ未発展なものであっても、階級的労働運動を中心とした全人民政治闘争のための政治的統一戦線の建設を推進し、これをその内部から反帝国主義をもって変革していくことをめざすものでなければならない。

 私たちはこの十年をかけて、アジア共同行動(AWC)日本連に結集する人々とともに、アジア人民への連帯と国際共同行動を推進するというたたかいを組織してきた。このたたかいをさらに発展させつづけることを主体的条件にして、私たちは全人民政治闘争を変革し、日本の広範なプロレタリアート、被抑圧人民・被差別大衆を日本帝国主義打倒とプロレタリア社会主義革命にまで領導するという新しい努力へと向かわねばならない。

3 反帝国際共同闘争

 アジア革命と日本革命の歴史的な結合を展望して、アジア人民への連帯と反帝国際共同闘争を推進し、アジアにおける反帝国際統一戦線を建設していくことである。このことがもつプロレタリア国際主義の復権、アジア・インターの建設を焦点とした国際共産主義運動上の意義についてはもはや明らかである。あらためて明確にしておかなければならないことは、崩壊した戦後階級闘争構造に代わって建設すべき新たな階級闘争の構造は、アジアにおける階級闘争と結合し、アジアにおける反帝国際統一戦線の一翼を構成するものとして建設されなければならないということである。私たちは、アジア各国・地域における原則的な共産主義党・先進的部分とともに、アジアにおける反帝国際統一戦線へと発展させるべきAWCを建設してきた。それは日本階級闘争の再建にとってまた不可欠の努力にほかならない。

4 その他の被抑圧人民および諸階層の闘争に対する党の態度

 プロレタリアートは他の被抑圧人民・被差別大衆のたたかいの先頭に立ち、すべての被抑圧人民・被差別大衆による独占資本や政府の圧迫に対する反抗をプロレタリア階級闘争の一翼へと組織しなければならない。とくに当面、次の闘争に積極的に取り組んでいく。

沖縄解放闘争 沖縄人民の自己決定権を支持し、沖縄・「本土」をつらぬく階級闘争の結合を組織する。沖縄侵略反革命前線基地強化との闘争は、ひきつづき沖縄解放闘争と反安保闘争の要である。名護・浦添をはじめとする新基地建設反対のたたかいを推進する。

反基地闘争 日米安保体制のもとで侵略反革命の出撃拠点として存在する全国の自衛隊基地・米軍基地の撤去を求める現地住民の闘争に連帯し、これを促進・発展させて

いく。

女性解放運動 現在の広範な女性運動内部において、プロレタリアートの政治性・階級性を前進させていく。またプロレタリア女性解放運動の独自の建設を進めていく。帝国主義フェミニズムと分岐し、被抑圧民族内の女性解放闘争と結合したプロレタリア女性解放運動としてこれらを発展させていく。

部落解放運動 部落大衆自身の独自団結組織の建設を支持・擁護するとともに、部落解放運動を労働者階級自身のたたかいの課題として組織する。激化する差別・排外主義攻撃と対決し、狭山闘争をはじめとする差別糾弾闘争への決起を組織する。

障害者解放運動 障害者自身の独自団結組織の建設を支持・擁護し、解放闘争の発展のためにたたかう。隔離・抹殺攻撃と対決する精神障害者・障害者による自立解放闘争を支援し、その発展をかちとる。

被爆者解放運動 被爆者・被爆二世のたたかいに連帯し、反戦・反核・反原発運動を推進する。被爆者・被爆二世・三世に対する国家補償を求める。

三里塚闘争 反帝国主義闘争の一拠点として、三里塚闘争を守りぬく。たたかう農民と連帯し、軍事空港粉砕闘争を支援してたたかう。

在日朝鮮人・韓国人運動 在日朝鮮人・韓国人に対する差別・排外主義を許さず、その民族的・民主的諸権利を擁護し、共同のたたかいをつくりだしていくためにたたかう。

在日・滞日外国人運動 差別と分断・同化と追放の入管体制とたたかい、在日・滞日外国人とその家族の諸権利を擁護し防衛する。

NGO運動その他 市民的運動として表出するNGO運動などを、本質的にプロレタリア階級闘争と無縁な他階級の運動とみなすのは誤りである。その多くがプチブル的側面を有しているとはいえ、NGO運動はプロレタリアートの社会運動への参加形態となりうる。こうした運動形態を、党はプロレタリア階級闘争の一翼に包含していかねばならない。また、研究者・大学教官・弁護士などのインテリゲンチヤ・専門家を、共産主義運動と階級闘争の側に獲得していかねばならない。

学生運動 独自の階層的性格をもつ運動として学生運動をとらえ、その大衆的・全国的発展を組織する。同時に、学生運動の内部に階級的分岐を持ち込み、運動の階級的発展を追求する。また先進的学生の階級形成を意識的に進め、先進的学生を党のカードルとして獲得する。

5 国際活動と新たなインターの創設

 日本におけるプロレタリア社会主義革命に向けたたたかいと、国際的な階級闘争・革命運動を発展させていくプロレタリア国際主義にもとづくたたかいを、私たちはしっかりと結びつけて組織していかねばならない。日本におけるプロレタリア社会主義革命は、プロレタリア世界革命の一部という性格をもつものであり、世界革命へと転化されていかねばならない革命である。とりわけ、アジア革命と日本革命は、きわめて緊密な相互関係にある。それゆえアジア革命―世界革命の準備は、私たちの戦術の重要な一部を構成する。

 資本主義の廃絶―社会主義・共産主義の実現は世界的にしかありえないという確信に立ち、全世界のブルジョアジーの打倒とプロレタリアートの解放をめざして国際プロレタリアートの連帯と団結の形成を進めた第一インターナショナル以来のインターの歴史を私たちは継承する。また私たちはプロレタリアートが抑圧民族と被抑圧民族とに分裂し、国家によって分断されているという帝国主義段階において、プロレタリアートの国際性に立脚して全世界のプロレタリアート人民に分断の壁を越える団結の重要性を訴え、世界党の建設をめざしたレーニン第三インターのプロレタリア国際主義を継承する。とくに、帝国主義国の抑圧民族プロレタリアートがあらゆる排外主義とたたかい、被抑圧民族の民族自決権を擁護し、被抑圧民族プロレタリアートの階級闘争に連帯・援助することが決定的に重要であるというレーニンの提起を、私たちは帝国主義国の共産主義者としての責務にかけて復権していかねばならない。

 レーニン主義・第三インターを継承し、新たなインターを創設するための努力が全世界の共産主義者によって開始されていかねばならない。時代はまさにそのことを要求している。私たちはこの新たなインターを創設していくための歴史的な努力をまずアジアに焦点づけ、アジア・インターの創設を展望する。

 日本革命とアジア革命―世界革命の結合を展望し、日本階級闘争とアジア・世界の階級闘争を結合していくことを重点におきながら、国際活動を政治闘争、労働運動、党関係の三つの領域で進める。日帝の位置からして国際活動においてはアジアを重視し、次のような活動に取り組む。

 @AWCをアジアにおける反帝国主義国際統一戦線として建設・強化する。A労働運動のアジア的ネットワークの形成を追求する。Bアジア・インターの創建という歴史的展望は、各国階級闘争の発展とその結合という基礎があってはじめて実践的なものとなる。当面、政治闘争や労働運動における国際的共闘を基盤にして、反帝国主義を基軸にした党間の連帯関係の形成を積極的に推進する。

 新たなインターの創建を展望した時、アジアだけでなく欧米諸国や旧ソ連・東欧圏などの左翼との交流や意見交換も必要となる。その場合には、スターリン主義支配の崩壊以降、これを克服しようと志向し、新たな共産主義運動を追求しようとする部分に着目する。当面、国際反戦闘争を実践基軸とした全世界の左翼政党との共闘関係の形成を展望する。

6 ブルジョア議会に対する態度

 ブルジョア議会での多数派形成を通した議会革命の道を私たちは否定する。しかし、ブルジョア議会を革命的に利用することは否定してはならない。選挙活動や議会活動は、大衆的政治暴露と人民の組織化の有効な手段たりうる。まず拠点地域における自治体議会への進出をめざし、広範な大衆のなかでの党活動を大胆に推進する。

7 諸政党に対する態度

 日本共産党はスターリン主義党としての本質を温存したまま、現在、政治路線上は社会民主主義路線に純化している。だが日本共産党は、労働者・被抑圧人民の不満を広範に糾合する側面を保持しているがゆえに、人民の組織化をめぐる最大の党派闘争の対象である。日本共産党は帝国主義国内で発生する社会排外主義の政治的代弁者である。また、革マル派をはじめとしたすべての宗派主義との分岐を鮮明にし、その敵対とたたかわなければならない。反帝国主義・プロレタリア主義・国際主義を基軸にして、日本共産党・革共同両派と分岐した独自の革命勢力の形成を展望する。

 全人民的政治闘争を組織する政治統一戦線上は当面は、日本共産党を含むもっとも広範な統一戦線政策を承認し促進する。現在の局面では、広範な階級闘争の条件を形成すること自身が重要な意味をもつからである。

8 宣伝・扇動活動

 中央機関紙(全国政治新聞)『戦旗』を発行し、その大衆化・発行頻度の短期化を実現する。他方で、中央機関誌(理論誌)『共産主義』の定期的発行をめざす。各地方あるいは各産別・各戦線で独自の機関紙・誌の発刊も追求する。また党のホーム・ページを開設し、インターネットなど最新の情報伝達手段を活用した宣伝扇動活動も発展させていく。

 

 

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