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■11月

 アジア共同行動が各地で成功


 
●11・24 京都 

 「生きさせろ!戦争をするな!」

 闘う労働組合、諸団体・個人が3分間リレーアピール



 十一月二十四日(土)、「テロ対策新法を廃案へ!米軍再編・憲法改悪反対!生きさせろ 戦争をするな 11・24 International Action in 京都」が開催された。今回の十一月アジア共同行動京都集会は、第一部がウイングス・京都での屋内集会、第二部が隣接する御射山公園での集会とデモという初めての構成で行われた。

 午後一時三十分、きょうとユニオンの卜部さんの司会で第一部の屋内集会が開始される。最初に主催者あいさつに立ったアジア共同行動・京都の共同代表の瀧川さんが今回の集会の趣旨を提起する。瀧川さんは、十月二十一日の円山集会、十月二十七日・二十八日の岩国国際集会が大成功したことを報告し、戦争国家化と生活破壊が一体のものであること、そのなかで「生きさせろ 戦争をするな」というスローガンを掲げてともに本日の集会・デモの成功をかちとろうと呼びかけた。続いて、十一月韓国労働者大会の報告が行われる。アジア共同行動・京都の共同代表の野坂さんが報告に立ち、権力の源泉封鎖という大弾圧のもとで実力闘争をもってたたかい抜かれた労働者大会、翌日の被拘束労働者への面会、釜山の民主労総・民主労働党の代表との交流の報告などを行った。

 そして、メインゲストである元民主労総委員長のイ・ガムニョンさんが講演を行う。イ・ガムニョンさんは、韓国労働運動の現場で、資本の側がいかに労働者を取り込み、労働組合を切り崩していくのかを生々しく報告し、これらの戦闘的な労働運動を崩壊させようとする攻撃のなかで、韓国の労働運動もまた厳しい局面にあること、日韓労働運動の連帯を強化し、新自由主義グローバリゼーションに対決していくことを提起した。続いて、洛南ユニオンの服部恭子さんが、岩国国際集会の報告をDVDの映像をまじえて行った。そして、憲法九条改悪を許すな!アジア・メッセージプロジェクトのリーフレットを発行したことの報告と引きつづき改憲阻止に向けて運動を推進していこうという呼びかけが行われ、第一部は終了した。

 その後、会場をウイングス・京都の横の御射公園に移し、郵政ユニオンの酒井さんの司会で第二部の決起集会が開始される。野坂さんからの力強い主催者あいさつの後、「生きさせろ!三分間リレーアピール」が開始される。洛南労組連・洛南ユニオン、闘う国労闘争団を支援する京都の会、連帯労組関西生コン支部、元ユアサ請負労働者の解雇を撤回させる会、ユニオンらくだ、ユニオンぼちぼち、均等アクション・京都、きょうとユニオン・第一物産分会が、短い時間ではあったが熱意のこもった報告、呼びかけを次々と行っていく。新自由主義政策のもとで、いかに労働者が搾取され、無権利と不安定雇用を強いられているのか、生存権すら脅かされるような事態に直面しているのか、たたかいの現場からの発言が続くなかで、このことが鮮やかに浮かびあがってくる。まさにこのような厳しい現実のなかで、多くの先進的な労働者が歯を食いしばり、労働者の団結を力としてたたかい抜いているのだ。とりわけ、事業所閉鎖による全員解雇の攻撃を受け、職場を占拠してたたかうきょうとユニオン・第一物産分会の労働者の発言に対しては、熱い連帯をこめた拍手が送られた。

 これらの発言を受けてアピールに立ったイ・ガムニョンさんは、「ここで発言を聞いているとまるで韓国にいるようだ。韓国も日本も違いはない。労働者の団結と連帯で、新自由主義政策と対決していこう」と力強く発言した。この段階で、集会参加者は約六十人にふくれあがった。

 続いて「戦争をするな!三分間リレーアピール」が開始される。最初に、大川清さん(住民投票の成果を生かす岩国市民の会代表)、川野純治さん(一坪反戦地主会北部ブロック・官公労共済労)からの連帯メッセージが紹介される。そして、宇治市議会社会議員団、辺野古新基地建設に反対し、普天間基地の即時撤去を求める京都緊急行動、工藤美彌子さん(東西本願寺共同行動/10・21反戦共同行動実行委員会代表世話人)、反戦生活、新自由主義・国家主義と対決する学生・青年ネット(SYN)、反侵略アジア学生共同行動(AASJA)が次々と発言を行った。とりわけ、AASJAの若い学生の発言は、岩国国際集会の成功に触れつつ、広島での米海兵隊員の集団レイプ事件が不起訴処分になったことを怒りをこめて弾劾し、そのような女性差別社会の変革を掲げ、国際共同闘争をもって米軍再編・戦争国家化と対決していくことをしっかりと提起するものであった。最後に集会参加者は、夕闇が迫る都大路を京都市役所前までのデモに出発した。

 この集会は、「行きさせろ 戦争をするな 国際連帯でたたかおう」という基調を前面におしだした行動として組織された。新自由主義政策のもとで、労働者がますます無権利と生活破壊を強いられていくなかで、労働者の不安と怒りはますます広がってきている。そこに、現在の社会を根本的に変革していくためのエネルギーがいやおうなく蓄積されてきている。このような時代にあって、この集会の基調的な内容はまさに的確な呼びかけであったと言える。だからこそ、京都のたたかう労働組合、諸団体・個人が広く結集し、三分間リレーアピールを行ったのだ。来年には、洞爺湖サミットと京都外相会議、横須賀への原子力空母「ジョージ・ワシントン」配備、三度目の岩国国際集会の開催など、大きなたたかいの課題がある。岩国国際集会の成功、十一月二十四日のInternational Action in 京都の成功を踏まえて、ともに来年のたたかいを切りひらいていこう。



●11・25 東京

 AWC首都圏が渋谷で集会とデモ

 韓・比・沖・岩国からアピール



 十一月二十五日、東京・渋谷区勤労福祉会館において「給油新法反対! 自衛隊イラク撤兵! 米軍再編反対! 生活破壊をやめろ! 11・25アジア共同行動首都圏集会」がアジア共同行動首都圏の主催で開催された。

 午後一時半すぎ、司会のあいさつで集会が開始された。はじめにアジア共同行動日本連共同代表の鴨居さんがあいさつに立った。鴨居さんはまず、「十月二十八日の岩国集会に、首都圏からも多く集まってたたかった」ことを報告した。そして、「オーストラリアは、労働党が勝利して、イラクからの撤兵を明らかにした。ポーランドもイラクから撤兵する方針だ。このような情勢のなかで、日本では、給油支援を再びおこなうために給油新法案を福田政権は出してきている。給油新法案を阻止するために私たちのたたかいは、重要だ。ともに現在の状況を打ち破っていこう」と訴えた。

 つづいて、岩国国際闘争の報告を自治体労働者の方がおこなった。十月二十七日におこなわれた、フィールドワークや、学生、労働者、地域の反戦運動の交流会などの各種プレ企画が成功したことや、翌二十八日の総決起集会・岩国デモでは、岩国市民から声援を受けたことを力強く報告した。そして、「ともに、反戦・平和を訴えていこう」と呼びかけた。

 つづいて、沖縄反基地アピールと題して、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの方が発言した。沖縄の辺野古では、基地建設へむけた調査を阻止し続け、高江でも、ヘリパッド建設を阻止し続けていることを報告。沖縄の米軍再編に関わっていた前防衛事務次官の守屋が、軍需業者とゆ着していたことを徹底弾劾した。そして「今こそ沖縄の基地強化をとめよう!11・28集会」への結集を訴えた。

 つぎに、海外ゲストの発言だ。

 はじめに、「朝鮮半島の政治情勢と労働者のたたかい」と題して韓国の元民主労組委員長のイ・ガムニョンさんが発言に立った。イ・ガムニョンさんは、一九八七年から今日までの二十年間のたたかいについて次のように簡潔に明らかにした。「韓国政府と企業は企業の維持のために労働者を弾圧してきた。八七年以降、労働者のたたかいによって、賃金の引き上げとボーナスのアップをかちとってきた。しかし、企業の利益は一兆五千億ウォンもあるのに対して、労働者へはその10%しか支払われなかった」。そして、このような状況の中で、労働者がどれだけ搾取されてきたかを、労働者自らがたたかうなかでつかみとってきたことを明らかにした。「現在の新自由主義―グローバリゼーションの下、企業は労働者の賃金を引き下げようとしてきている。企業は、労働者への懐柔やどう喝、あるいは果敢にたたかう労働組合の組合員の弱みにつけこんで切り崩しをやるなど、あらゆる手口で闘争破壊をかけてきている。しかし、特別な管理・監視と労働者の団結で、敵の切り崩しに屈せずたたかいぬいている」。そして最後に、「労働者の解放の日までたたかおう」と発言した。

 つづいて、「アロヨ政権の反テロ法による政治的抑圧―虐殺攻撃とのたたかい」と題して、フィリピンの滞日BAYAN(新民族主義者同盟)のドナ・ベルトランさんが発言した。まずドナ・ベルトランさんは、一九九一年、フィリピン人民のたたかいによって米軍基地は撤去された。しかし、一九九九年に米比がVFA(駐留米軍地位協定)に調印し、それ以降、米軍とCIAがフィリピンで動きまわっていることを明らかにした。そして、米帝は米軍基地の復活を狙っていること。米帝はフィリピンを「テロとの戦いの第二戦線」と位置づけて新人民軍や、モロ民族解放戦線への弾圧を強行しつつ、フィリピンの資源を収奪しようとしていること。同時に、米軍が駐留するなかで、米兵によるフィリピン人女性へのレイプが引き起こされ、加害米兵の法的処罰がなされないことなどを明らかにした。さらに、アロヨ政権がこのような状況を作り出し、たたかいに起ちあがるフィリピン人民を弾圧していることを徹底弾劾した。

 休憩をはさんで、集会第二部が開始された。はじめに、ノレの会による韓国のたたかいの歌が披露され、会場の参加者も一緒になって歌った。

 反基地アピールとして、神奈川から駆けつけた基地撤去を目指す県央共闘会議の事務局長の檜鼻さんが発言した。米軍再編について檜鼻さんは、「厚木や座間では、米軍基地内で作業が進められているので、基地の外からでは手が届かないもどかしさを感じる。『米軍再編にNOを叩きつける』勢力を大きく持つことと、米軍再編と他の問題、例えば格差社会の問題などを一体に取り組めるたたかいへと広がりを持っていくことが必要だ」と、現状のたたかいから、さらなる飛躍が求められていることを強調した。

 つづいて、沖縄の一坪反戦地主会北部ブロックの川野さんと、岩国の住民投票の成果を活かす岩国市民の会代表の大川さんから連帯メッセージが寄せられていることが紹介され、拍手で確認された。

 連帯アピールでは、郵政労働者の徳差さん、教育労働者の青木さん、持たざる者の国際連帯行動、反侵略アジア学生共同行動、日韓民衆連帯全国ネットワークからそれぞれたたかいの報告と連帯の発言がおこなわれた。そして、集会決議を参加者全員の拍手で採択し、アジア共同行動首都圏幹事の高槻さんのまとめの提起と、団結ガンバローで集会はしめくくられた。

 いよいよデモ行進だ。渋谷区勤労福祉会館前から、寒風を吹き飛ばして意気高くアジア共同行動のデモ隊列が出発する。「給油新法案を粉砕するぞ」のシュプレヒコールなど反戦を訴える声に、沿道の労働者市民は注目している。デモ参加者は渋谷駅前を通って、宮下公園までのデモ行進を貫徹し、この日の行動を終えた。



●11・27 大阪

 日韓労働者連帯集会が成功

 洞爺湖G8粉砕呼びかける



 十一月二十七日、大阪で、日韓労働者連帯集会が反戦実(イラクへの戦争許すな!有事法制反対!第二次朝鮮戦争反対!実行委員会)の主催で開催された。この集会は、全国で開催された十一月アジア共同行動の一貫として開かれたものである。韓国からは、民主労総第二代委員長であったイ・ガムニョンさんが参加し、「韓国労働運動の現状と課題」をテーマに講演を行った。

 イ・ガムニョンさんは、@ストライキを組織するなかで韓国の労働運動がどのように変わってきたのか、Aこれに対する資本の反撃と弾圧が韓国労働運動をどう変えてきたのか、という二つの視点から話された。それは、韓国労働運動の強さの根源を明らかにするとともに、資本による弾圧や懐柔政策によって労働運動が変質させられる危険性とたたかうことの重要性を訴えるものであった。それはいわば万国共通の課題とも言える。

 講演の後の質疑では、特にイーランド闘争についての質問が集中した。非正規雇用労働者のたたかいとして、この闘争の重要性が明らかにされた。また、イ・ガムニョンさんが、イーランド闘争の報告のなかで、「女性は男性より徹底してたたかうというのは韓国では当たり前の事実だ」、と述べたことが特に印象的であった。

 その後、参加した諸団体からの発言が行われた。全日建運輸連帯労組関西生コン支部の仲間は、関西生コン支部にかけられている弾圧とのたたかいを訴えた。また、岩国国際集会に参加した関西生コン支部の仲間は、岩国国際集会に参加した感想を報告した。

 また、反戦反天皇制をたたかう労働者ネットからは、十一月十一日にたたかわれた琵琶湖海づくり大会での反天皇闘争の報告を行った。「持たざる者の」国際連帯行動・関西実行委員会からは、十二月二日に開催されるNO―VOXのアニー・プールさんを迎えた集会の提起がなされた。

 反戦実構成団体からは、労働者共闘から来年の洞爺湖サミット反対闘争への呼びかけがなされた。アジア共同行動(大阪)からは、岩国国際アピールの紹介や岩国基地の米兵による集団レイプ事件への弾劾が訴えられた。十二月一日の岩国一万人集会への呼びかけもなされた。集会には、全港湾の仲間も参加し、労働者集会として成功した。反戦実は、大阪でサミットに反対する実行委員会の結成を呼びかけている。提言ではなく反対を、話し合いではなく抗議の大衆闘争を、と呼びかける反戦実の呼びかけに応え、全国の仲間と共にサミット反対闘争を準備していこう。

 

 

 

 

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