共産主義者同盟(統一委員会)

 

■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームに戻る

 ■8・29都教委包囲行動かちとる

 担当課の閉め出しに怒り爆発8・29都教委包囲行動




 八月二十九日、東京・新宿区の都庁第二庁舎前において「都教委の暴走をとめよう!『日の丸・君が代』強制・処分を許すな!10・23通達を撤回させるぞ!都教委包囲行動」が「石原・大原都教委の暴走をとめよう! 都教委包囲・首都圏ネット」の主催で、たたかわれた。前日、関東地方を襲った大雨により、JRなどのダイヤが乱れているにもかかわらず、各地から教職員をはじめ多くの労働者が結集した。第二庁舎前は、ゼッケンを身につけ、組合旗やスローガンを大書きした横断幕を掲げる教育労働者らで埋め尽くされた。

 午後三時すぎ、司会の伏見さんが「たたかう教職員に対する処分の乱発に、怒りを込めてたたかおう」と開会あいさつをおこなった。そして、参加者全員が、都教委が入っている第二庁舎に向けてシュプレヒコールをあげ、都庁包囲行動・集会が開始された。

 はじめに「今日の情勢と闘いの意義」と題して、都教委包囲・首都圏ネットの見城赳樹さんが報告に立った。「〇八年三月、文部科学省は新学習指導要領を告示した。改悪教育基本法施行後はじめての改定であり、これまで以上に、『愛国心教育』を掲げた内容になっている。さらに、都教委は七月十五日付けで『分限事由に該当する可能性がある教職員に関する対応指針』(分限対応指針)を出してきた。これは、校長の恣意的な判断で、『不適格者』『指導力不足』教職員だと認定することで、分限処分・解雇に追い込むことが可能になる」という教職員の行動全般を規制しようとする攻撃がかけられていることを明らかにした。まさに、「日の丸・君が代」処分以降もたたかい続ける教職員が多いなかで、なんとしてもたたかいを圧殺するために、ファシスト石原のもと都教委が編み出した攻撃だ。見城さんは、このような都教委を徹底的に糾弾した。

 つづいて連帯アピールが、オリンピックを考える市民の会と破防法・組対法に反対する共同行動からおこなわれた。

 河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会の根津公子さんは、「職務命令じたいがおかしいのに、こんどは、『分限対応指針』でたたかいを封じようとしている。撤回しろという公開質問状を出してたたかいます。都教委の不当な教育行政を粉砕しよう」と意気高く訴えた。

 そして、「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会、「日の丸・君が代」不当解雇撤回を求める被解雇者の会からそれぞれ、裁判闘争の報告とたたかい続ける決意が表明された。
 集会の最後に、「分限対応指針」に抗議し、即時撤回を求める集会決議を参加者全員の拍手で採択し、抗議・要請行動がおこなわれた。

 抗議・要請団は、三十階、二十九階、二十八階、二十七階へと向かうグループに分かれて、都庁第二庁舎内に入っていく。都教委の各課へ各団体・個人が用意した抗議文、要請文、公開質問状などを携えて突き進んでいった。ところが、各階では示し合わせたように、フロアの扉を閉め切り、関係ない部署の職員が出てきて、「要請は教育情報課が受け取る」との返答を繰り返すのみ。要請団の怒りは沸点に達し、「あまりにも不誠実じゃないか。他の県では、担当課の責任者がちゃんと応対にでるぞ!」と官僚的態度を徹底弾劾した。その後、各階の要請団は教育情報課が用意した十階の会議室に移動し、都教委の不誠実な対応に抗議しつつ、各団体・個人が用意した要請文、抗議文、公開質問状などを読み上げ提出した。

 抗議・要請後、代表団は第二庁舎前の集会に合流し、総括集会がおこなわれた。

 抗議・要請行動の報告につづいて、不当処分撤回を求める会、不採用者の会、予防訴訟の会などからつぎつぎと決意表明がおこなわれた。

 都教委包囲・首都圏ネットの青木さんは、文部科学省交渉について報告。「都教委とは違い、交渉には担当者が出てきた」と報告し、あらためて石原都政のひどさが明らかになった。そして交渉では、中教審原案が直前に変更させられ、異例の「修正・追加」で「愛国心教育」が強化された新学習指導要領の作成経緯を追及したことが報告された。そこで明らかになったのは、中教審原案の変更は「文部科学大臣の権限で」おこなったということであり、つまりは、政権に近い「日本会議」などの右翼勢力による圧力が加えられ、そのもとで文部科学大臣の判断で変更が強行されたということが暴露された。

 つづいて、大阪高裁での新任教員の本採用見送り裁判で、逆転勝訴をかちとったことが報告され、すべての発言を参加者全員の拍手で確認し、最後に都庁にむけた怒りのシュプレヒコールで都教委包囲行動はしめくくられた。

 「愛国心」を掲げる新学習指導要領。職務命令に屈せず、反「日の丸・君が代」をたたかう教職員に対し、「分限対応指針」で免職攻撃をかけようとする、石原都政―都教委。これらは、教育現場から戦争動員をおこなおうとする攻撃だ。反「日の丸・君が代」をたたかう教職員に連帯し、ファシスト石原を打倒しよう。

 

 

 

 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006-2007, Japan Communist League, All Rights Reserved.