共産主義者同盟(統一委員会)

 

■政治主張

■各地の闘争

■海外情報

■声明・論評

■主要論文

■綱領・規約

■ENGLISH

■リンク

 

□ホームに戻る

 ■10・19京都

 反戦・反貧困・反差別共同行動に850人が参加



反戦・反貧困・反差別共同行動(京都)

 十月十九日、午後一時二十五分から円山野外音楽堂で、「このままでええの?!日本と世界 10・19反戦・反貧困・反差別共同行動in京都」が京都を中心に関西各府県からの八百五十人の結集で開催された。この集会は、昨年十月二十一日の約千二百人が結集した10・21京都集会の枠組みを継承する二回目の集会であった。

 さわやかな秋晴れのもと、集会開始前から続々と多くの労働者・市民が会場に結集してくる。午後一時二十五分に瀧川順朗さん(アジア共同行動・京都)と高橋幸子さん(はなかみ通信)の司会で集会は開始された。最初に主催者あいさつに立った仲尾宏さん(実行委員会代表世話人)は、「昨年の10・21集会以来の一年間の取り組みの結果を検証する場として今日の集会がある」と述べ、昨年の集会で報告をしていただいたウトロの立ち退き問題では解決に向かって前進していること、在日障害者無年金訴訟では敗訴したがなお運動は続いていること、また10・19実行委員会として日本軍性奴隷問題での学習を行ったことなどが報告された。そして、闘いの手をゆるめるならば自公政権の悪辣な政治をおしとどめることができないこと、今日の集会で集会資料のなかに四十枚を越えるビラが折り込まれたが、それは運動の広がりを示しているのであり、ともに頑張ろうと訴えた。

 続いて会場演壇に飾られた縦三メートル、横十メートルの巨大な舞台絵の紹介が行われた。この舞台絵は、京都造形大学教員の相原さんと三人の学生が集会の前に壇上で書き上げたもので、「目」をテーマとするものであることが説明された。そして、趙博さんのライブが始まる。趙博さんは、「橋」「老人革命」「光のエチュード」など数曲を熱唱し、その合間の語りでは「『格差社会』とは階級社会がむき出しになっただけだ」と現在の社会を痛烈に批判し、戦争が近づいてくることへの危機感を訴えた。

 この日のメイン講演は、佐高信さんが行った。佐高さんは、「小泉改革によって日本の社会はめちゃくちゃになった」とまず新自由主義構造改革を厳しく批判した。佐高さんは、新自由主義とはあらゆる規制を取り払えというもので、社会を弱肉強食のジャングルに変えてしまうものであること、現在の金融恐慌もその結果であることを述べ、また官僚こそ「厄人」であって、小泉もまたこれらの「厄人」の主張を代弁したこと、そして安倍・麻生はこのような小泉よりももっと悪いと面白おかしく講演を行った。

 カンパアピールの後、社民党参議院議員の山内徳信さんとその秘書の服部良一さんが国会報告を行った。山内徳信さんは、沖縄県議会の与野党が逆転し、知事を追いつめてきたことを報告し、院内外連携してたたかうと決意を述べた。服部良一さんは、自公政権を倒す絶好の機会が訪れており、辺野古新基地建設を阻止し、生活を守るためにともにたたかおうと呼びかけた。続いて、連帯アピール・現場報告にうつる。在日無年金障害者訴訟原告のキム・スヨンさん、DPI(障害者インターナショナル)日本会議副議長の楠敏雄さん、ユニオンネットワーク・京都の田村隆洋さん、ウトロ町内会副会長のオム・ミョンブさん、沖縄・辺野古への新基地建設に反対し、普天間基地の撤去を求める京都行動の館山真太郎さんが発言を行った。

 これらの発言を受けて、集会宣言がアジア共同行動・京都の山本純さんから提起される。集会宣言では、「自公連立政権を打倒するためにたたかうとともに、総選挙の結果いかなる政権が成立したとしても、反戦・反貧困・反差別という民衆の要求を突きつけていこう」「格差ではなく平等を要求し、競争ではなく連帯と共生にもとづく、戦争のない人らしく生きられる世界をめざしてたたかおう」と力強い呼びかけが発せられた。最後に、代表世話人の一人である千葉宣義さん(日本基督教団)がまとめの発言を行い、集会参加者全員でインターナショナルを歌って集会をしめくくった。その後、集会参加者は京都市役所前までのデモを行った。

 昨年からの一年間の努力を通して、この10・19集会の枠組みは、京都を中心にして関西的な広がりをもった非共産党系左派の広範な共同行動のための枠組みとして定着してきた。年一回の秋の大集会の組織化を焦点にしたものではあるが、このような形で超党派的な形で共同行動を組織できることの意義は大きい。昨年の10・21集会以降、実行委員会は毎月一度の会議を積み重ねてきた。そうすることで、京都をはじめ関西各地でのさまざまな取り組みを媒介し、提起しあうネットワークとしての性格を強めていった。今年六月二十五日・二十六日のサミット外相会議反対!京都行動にあたっても、このネットワークは、少なくない寄与をはたした。また、アジア共同行動・京都は、昨年春のこの枠組みが立ちあがっていく過程から積極的に関与し、その発展のために奮闘してきた。世界と日本を貫く激動のなかで、引き続きこの取り組みを発展させていくことが求められている。

 

 

 

 

当サイト掲載の文章・写真等の無断転載禁止
Copyright (C) 2006-2007, Japan Communist League, All Rights Reserved.