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 ■5・15-16 沖縄

  反革命統合37年糾弾!現地連続闘争たたかいぬく

 


沖縄・米領事館前で抗議の声を上げる(5月15日)

 ●5・15 宜野湾

 韓国の仲間を迎え
 沖韓民衆連帯が集会



 五月十五日、午後二時から、宜野湾市の沖縄国際大学の米軍ヘリ墜落現場で、沖韓民衆連帯の仲間が韓国から六名の仲間を迎えて約四十名で集会を開催し、その後、米総領事館への抗議デモを行なった。

 集会では、最初に、主催者を代表して島田善次さんが挨拶。グアム移転協定の批准を弾劾し、「米軍に基地は提供するが、運用には一切口を出せないという現実は、沖縄も韓国も同じだ」と批判した。また、普天間爆音訴訟について、「一九七九年から爆音訴訟にむけた活動を開始したが、裁判に入ったのは二〇〇三年から」であることを報告し、「継続こそ力である」ことを訴えた。

 続いて、沖縄国際大学の佐藤さんが、米軍ヘリ墜落時の状況をなまなましく報告した。「墜落した米軍ヘリが積んでいた探知機には放射性物質があった。しかし事故現場の土もすべて米軍が採取してしまい、調べようにも調べられない」という事実などを報告し、一旦、事故があればすべては米軍占領下におかれ、沖縄関係者がまったく関与できない現実を告発した。同時に、普天間基地移設が最初は四十五メートル級の新たなヘリ基地建設が条件であったにもかかわらず、これがいまや巨大な辺野古新基地建設になっている事実を弾劾した。また、グアム移転協定について、「日本は国会決議で批准したが、米議会はこの協定にかかわっておらず義務をおっていない」こと、従って、「日本側のみ一方的に義務をおうものとなっている」ことなどを批判し、「これを守る必要はない」ことを訴えた。そして、「辺野古の問題をもっと世界に訴え、環境を破壊する米軍基地建設に対する国際的な世論をつくる」必要などを訴えた。

 高江で座り込みを続ける仲間からは、「国による東村高江の住民に対する通行妨害禁止仮処分命令の申し立て=反対運動への弾圧を許さずたたかおう」という訴えがなされた。

 最後に、西尾牧師が、「沖縄、『本土』各地、韓国で、ともに米軍基地に反対するたたかいを続けよう」と訴えた。韓国の六名の仲間の自己紹介・活動紹介のあと、全員で、米総領事館へのデモを行ない、米総領事館前で、「米軍はでていけ、アジアからでていけ」と怒りの声をぶつけた。



 ●5・15 那覇

 反革命統合37年糾弾!5・15デモたたかわれる

5.15を問う会が那覇市で集会(5月15日)
 五月十五日、午後六時から、那覇市の牧志公園で「5・15を問う会」の主催で、5・15集会・デモが約八十名の結集で開催された。

 集会では、フォークシンガーのまよなかしんやさんが司会をつとめ、歌を披露しながら「薩摩侵略四百年、琉球処分百三十年、再併合三十七年、アイヌモシリ侵略併合百四十年」を糾弾した。

 続いて、結集団体から発言がなされた。労闘・労活評は、民族自決権を無条件に承認するヤマトでのたたかいこそが問われていること、反天皇制と結合したたたかいの重要性を訴えた。

 小樽市の米空母に反対する市民の会からは全国の港が侵略のために利用されている現実を告発し、ともにたたかうことが訴えられた。

 アジア共同行動日本連絡会議からは、世界恐慌のなか、労働者階級に犠牲をおしつけて乗り切っていこうという資本の攻撃が強まっていること。こうした資本の利益を守る日米軍事同盟の強化が、全国で強まっていること。岩国でも愛宕山を切り崩し、巨大な米軍基地に変貌させられようとしていること、そして、岩国住民の決起に応え、岩国、沖縄、神奈川と連帯した反基地闘争を強め、今秋十一月の岩国国際集会に結集しようという呼びかけが発せられた。沖縄講座からは、六月の横須賀市長選をジョージ・ワシントン横須賀母港化を撤回させるたたかいとしてやりぬくこと、米軍基地とのたたかいを東アジアの地域的広がりの中に位置づけていくことの重要性が述べられ、韓国の反米軍基地闘争との連携などが訴えられた。

 アイヌモシリからは、昨年のサミット反対闘争も報告され、アイヌモシリのたたかい、自立・反基地闘争が訴えられた。

 高江からは、国による住民への通行妨害禁止仮処分命令の申し立てを許さず、あくまで座り込みを続けたたかうことが表明された。

 沖縄日雇労働組合からは、自立・自決・日帝打倒潮流の形成が訴えられた。すべての発言を受けて、国際通りを県庁まえまでデモを行い、道行く人々に「復帰」三七年のもつ意味を訴えた。



 ●5・16 宜野湾

 沖韓民衆連帯が集会を開催アジアから基地をなくす沖縄集会(5月16日)


 沖縄現地闘争の二日目、午後一時半から沖韓民衆連帯主催の「アジアから基地をなくす沖縄集会」(宜野湾市民会館)に参加した。

 はじめに主催者を代表して西尾市郎牧師から挨拶があり、「十二年にわたる韓国の闘いとの連帯のなかで、元気をもらってきた。今後もたたかいを続けていこう」と反戦反基地闘争における韓国との連帯が呼びかけられた。

 続いて、読谷の知花昌一さんが登壇し、三線と唄が披露された。沖縄で戦後最初に作られたと言われる曲や有名な恋歌がウチナーの言葉で情感豊かに唄われた。唄の間には、読谷で「象のオリ」撤去を勝ち取り、今後の跡地利用に取り組んでいくことが報告された。

 続いてヘリ基地反対協の安次富浩さんが発言に立った。「沖縄防衛局のアセス準備書に対する意見書が五千通をこえた。怒りの声が意見書となって那覇防衛局にたたきつけられた。新聞の世論調査でも、沖縄住民の70%が新基地建設に反対している。これまでの闘いに自信を持って、今後も闘いぬく」、と工事強行に向け杜撰極まりないアセス準備書を出してきた那覇防衛局―日本政府を弾劾し、厳しい闘いの中でも勝利の展望を切り開いていることが報告された。また「いかに沖縄の基地をなくしていくのか?まず普天間を返還させる、新基地を許さん、ということから始まる。そのことで韓国、グアムとも本当の連帯ができる」と沖縄と韓国・グアムを結び米軍を追い詰めていく壮大かつ実践的な闘いの方向性が示された。

 次に彫刻家の金城実さんが発言に立った。金城さんは、三十七年前の五・一五の記憶から話し始め、当時の沖縄青年の事件やコザ暴動のことなどを語り、沖縄人民がこれまで刻んできた闘いの歴史の一端を明らかにし、「復帰」とはなんだったのかという問題を提起した。そして今後の闘いは「琉球民族としての誇りをもてるのかもてないのかの問題となってきている」と述べた。

 次に「沖縄における米軍基地問題」として崎原盛秀さんが発言に立った。崎原さんは、母親の靖国神社合祀取下げを求めた靖国裁判の話や、米軍の軍事植民地とされた沖縄で、どのような闘いがなされてきたかを紹介していった。そして「沖縄をアジアの侵略拠点にしてはならない」と訴えた。

 続いて、那覇防衛局による前代未聞の通行妨害禁止の仮処分の申し立てと闘いながら、座り込みを貫徹しヘリパッド建設を阻止している高江の住民が発言にたち、高江の現況と裁判への支援が訴えられた。

 以上で沖縄からの報告・発言が終わり、続いて韓国からの報告が行われた。韓国からの発言は、労働運動における文化活動の紹介やピョンテク、グンサンといった在韓米軍基地における基地被害の報告、さらには今年一月におこったヨンサン撤去民惨死事件の報告など、盛りだくさんの内容だった。また今回来沖するはずであったが、ヨンサンの事件の対策に追われ、来れなくなったムン・ジョンヒョン神父のビデオ・メッセージも紹介された。

 最後に、海勢頭豊さんが登壇し、すばらしい唄を聞かせてくれた。



 ●5・16 浦添

 「5・15を問う会」が集会


 昼間の沖韓民衆連帯の集会に続いて、夕方からは五・一五を問う会主催の「琉球処分百三十年・アイヌモシリ併合百四十年・『日本復帰』三十七年を問う沖縄集会」(浦添市社会福祉センター)に参加した。

 始まりはまよなかしんやさんの発言と歌で、十一年続いているキャンプ・キンザーデモとアイヌ民族を呼んだ闘いの意義が提起され、歌で会場は盛り上がった。

 続いて仲里効さんによる基調講演が行われた。講演は、一九七二年五・一五をどのように捉えるべきか、という設問から始まり、戦後沖縄の民衆意識の変遷が語られ新たな琉球人としての政治的共同性の獲得や主体の確立といった問題が提起された。沖縄・琉球が、日本というフレームの外部に出て、日本の南からアジアの南へ新たな友を探しにでなければならないと主張された。

 基調講演に続いて、金城実さん、安次富浩さん、高江から佐久間さん、小橋川さん(泡瀬干潟を守る連絡会代表)が発言に立ち、闘いの状況や今後の取り組みなどが報告された。

 闘いの現場からの報告の後は、琉球とアイヌから民族自決、自己決定権について発言が行われた。渡名喜守太さん(先住民族の会)は、国連人権規約委員会が日本政府に対して琉球民族を先住民族して認めるように勧告を出したことを受けて、この勧告を武器に生かしていきたい、と述べた。また川村シンリツ・エオリパック・アイヌさん(ピリカ全国実)は、日本・ヤマトによるアイヌ迫害の歴史を明らかにしつつ、先住権を認めさせアイヌの自治区を獲得していく闘いについて報告した。

 以上で発言は終わり、続いてアイヌと沖縄から見事な踊りと歌が、披露された。アイヌからは、アイヌレブルズという女性を中心に構成されたグループが登場し、伝統の楽器―ムックリの演奏や十勝や旭川のアイヌに伝わる歌や踊りが行われた。本当に興味深く見させてもらった。沖縄からは、海勢頭豊さんが登場し、これまた見事な歌を聞かせてくれた。

 最後に一坪反戦地主会浦添ブロックの黒島さんが閉会の挨拶を行って、集会を締めくくった。

 
 

 

 

 

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