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 ■11・8 沖縄

  
県民大会に2万1000人の大結集


宜野湾海浜公園野外劇場に2万1千人

 米大統領オバマ初来日・日米首脳会談を前に、「十一・八辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」は、二万一千名もの大結集で、沖縄人民の怒りと不退転の決意が大爆発した。前日は、嘉手納統合案粉砕!嘉手納町民大会に二千五百人が結集して闘った。まさに沖縄は「怒りの島」として燃え上がっている。

 十一月十八日午後二時、開会を前に会場の宜野湾海浜公園野外劇場は、文字通り蟻の子一匹も通れない位びっしり埋まり、隣接する公園も見るみる間に人で埋まっていった。自治労・高教組・沖教組など労働組合の部隊は当初より野外劇場を取り囲むように陣取り、林立する赤旗が県民大会の参加者を鼓舞した。

 開会あいさつに立った玉城義和共同代表(県議会副議長・名護市選出)は開口一番、渉外知事会会長(神奈川県知事)松沢のワシントン市内の講演での「辺野古へ移設すべき」発言を厳しく糾弾、また同席した仲井真沖縄「県」知事の「やむを得ない」と容認したことも弾劾した。そして民主党政権のぶれも糾弾し、大会の成功で、国民・県民の意志を日米両政府に伝えよう、と訴えた。

 主催者あいさつに立った伊波洋一共同代表(宜野湾市長)は、「この県民大会を開催するのは、鳩山政権に県民の思いを正しく伝え、戦後六十四年も続く米軍基地の負担、苦しみと悲しみに終止符を打つ英断をもとめるためだ」と県民大会の意義を明確にのべ、「沖縄の未来は私たちのものだ。新基地断念、普天間基地の閉鎖と海兵隊部隊を撤退させよう」と普天間基地を抱える地元首長として力強く訴えた。

 大会は、会場カンパ要請、大会参加の首長・議員等の紹介の後、意見表明に移った。共同代表の翁長雄志那覇市長は、「私は保守系の政治家」と断った上で「県民の心は基地の整理縮小という一点で一つになれる。名護市長選の結果を見て判断するという鳩山政権の態度は言語道断だ。何回市民に踏み絵を踏ませるのか」と怒りを露わにし、「私も保革の枠を一歩踏み出した。力を合わせて頑張ろう」と訴えた。さらに、嘉手納基地強化・統合案に反対する野国昌春北谷町長、昨年七月辺野古新基地反対決議を採択し、今回の県民大会の原動力になった県議会の高嶺善伸議長、地元宜野湾市の女性団体連絡協議会の屋良千枝美会長がそれぞれ決意表明をおこなった。

 意見表明の最後に登壇したのは、名護・二見以北十区の会で闘ってきた渡具知武清ファミリーだ。渡具知さんは緊張と感動の余り時々絶句しながらも、「十三年前、やっと子どもが授かった矢先に新基地問題が起きた。この子の未来に基地はいらないという思いで反対運動を始めた。計画は拡大されてきたが、まだくい一本も打たせてはいない。」と満身の怒りで決意をのべた。小学六年生となった武龍君は、「大人になると約束したことを守らなくてもいいのですか!」「海を、未来を壊さないで下さい」と堂々の決意を披露、双子の和紀・和奏さんは「がんばりましょう。エイエイ、オー」とエールを叫び、会場は大いに沸きあがった。
 大会はその後、民主党・喜納昌吉(県連代表・参議院議員)、社民党・照屋寛徳(県連委員長・衆議院議員)、共産党・赤嶺政賢(県委員会委員長・衆議院議員)、沖縄社大党・糸数慶子(副委員長・参議院議員)、国民新党・下地幹郎(衆議院議員)の各政党代表あいさつを受けた。

 さらに大会決議、大会スローガンを採択した後、行動提起に立った新里米吉大会事務局長(県議)は、会場に前岩国市長の井原勝介氏が参加していること、神奈川の仲間が松沢知事への抗議決議を送ったことを報告、大会名によって松沢知事への抗議文と抗議活動を行なう緊急提案も承認された。さらに会場カンパが二百五十万円余あったことも報告され、十二日に予定されているオバマ来日・日米首脳会談に向けての代表団の東京行動も確認された。まさに、十一・八県民大会の大爆発は、沖縄―「本土」を貫く米軍再編粉砕への橋頭堡ともなった。

 沖縄人民の闘いの決意は磐石だ。大会の意義そのままに、怒涛のように二万一千名のこぶしが突き上げられ、ガンバロー三唱がなされた。十一・八県民大会、否、百三十八万沖縄人民の「普天間基地即時閉鎖・撤去、辺野古新基地建設阻止、基地の県内移設反対」の新たな戦闘宣言が発せられたのだ。帰路につく人々の顔は皆自信にあふれている。

 十一・八県民大会の成功は決して一日動員集会ではない。県議会野党会派の呼びかけで準備が進められた実行委員会は、十月十七日に結成総会を開催、それを受けて最初に十月二三日北部地区実行委員会が結成され、その後次々と各町村で実行委員会が結成された。ビラ・ポスター・横断幕、街頭宣伝、バス配置等々、その成功に向けて短期間にあらゆる戦術が計画的に配置された。北部では、事務局が把握しているだけでも十五台のバスが配置され、地域住民の参加をサポートした。まさにオバマ来日・日米首脳会談という政治日程にたいする沖縄人民の政治闘争として組織されたことに、従来の「抗議大会」の域を超える格段の意義がある。
 米軍は、この県民大会当日、キャンプ・シュワブでの上陸演習を強行した。また大会前の七日には、読谷村でYナンバー(米軍人・軍属専用)車両によるひき逃げ死亡事件が発生した。繰り返される軍事演習と米軍事件事故、「基地あるゆえ」の現実を絶対許さない。

 オバマ来日を前にした米帝のどう喝に屈し、「県外移設・国外移設は『選挙公約』ではない」とうそぶき、動揺と敵対を繰り返す鳩山民主党連立政権に対し、沖縄人民の立場と方針は鮮明で、不動のものだ。十一・八県民大会大爆発を起点に、普天間基地の即時閉鎖・撤去、辺野古への新基地建設阻止、県内移設粉砕へ怒涛の進撃をかちとろう。

 
 

 

 

 

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