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 ■2・25 天神峰現闘本部裁判

  
反動判決弾劾!「仮執行宣言」をうち破ったぞ!


記者会見にのぞむ反対同盟

 二月二十五日、千葉地裁において天神峰現闘本部をめぐる裁判闘争がたたかいぬかれた。これまで二十二回にわたる裁判闘争の過程を経た上での、判決闘争だ。反対同盟を先頭に、支援の労働者・市民・学生など三百八十五名が結集してたたかい抜かれた。
 当日は、早朝から支援連絡会議が地裁前でビラまき情宣を行い、反対同盟は千葉中央公園において集会、そして千葉地裁に向けたデモをやりきって、裁判闘争に臨んだ。
 現闘本部裁判では、成田空港会社(NAA)が、地代の支払いによる有償の地上権をもつ反対同盟に対して、証言をデッチ上げて地上権を否定し、現闘本部建物そのものについては仮執行による強制収去を要求してきていた。裁判長仲戸川は、そうした空港会社の要求を押し通すために、北原さん、萩原さんの証言を行わせない、空港会社側の証人に対する反対尋問をやらせない、そして何より、現闘本部建物の実地検証を最後まで拒否するという反動的な訴訟指揮をもって、裁判をおしすすめてきた。
 こうした仲戸川の反動的訴訟指揮に対して、反対同盟は実地検証を行わないなら理由を説明せよと求め、説明を一切拒否する仲戸川に対して裁判官忌避を申し立て、千葉地裁前での情宣を連続的に取り組み、一度取り消された北原さん、萩原さんの証言をかちとり、空港会社のデタラメ、それに荷担する裁判長仲戸川の無法ぶりを徹底的に暴露してきた。
 こうしたたたかいの過程を経た上での判決闘争だ。仲戸川が入廷すると、真っ先に反対同盟弁護団から、この間の空港会社による訴状訂正に対して、反対同盟の防御権を否定することは許されないと弁論再開を要求した。続いて、北原さんが立ち上がり「なぜ実地検証をやらないのか、理由を言ってください。実地検証をやらなければ、かたよった判決しか書けないでしょう。はじめに結論ありきの裁判だということになります。では、裁判では何を争うのか、仲戸川裁判長のようなやり方では、裁判とはいえません。みんなが納得できるような説明をしなさい」と再度、仲戸川の姿勢を弾劾した。
 仲戸川は、反対同盟・弁護団を先頭とした追及を受けて、一度休廷して合議するといって法廷から出て行った。再開した法廷で仲戸川は、反対同盟の質問に何も答えることなく判決を言い渡そうとしてきた。反対同盟・弁護団・傍聴席から怒号が飛び交う中、仮執行は否定しながらも空港会社の明け渡し要求を認めるとした。反対同盟の地上権を否定する不当判決だ。
 判決後は、再び千葉中央公園において、記者会見と総括集会が開かれた。まず司会の鈴木謙太郎さんが「反動判決だった。しかし仮執行は阻止した。即日控訴して、たたかい続ける」と宣言して集会を開始した。
 弁護団からは判決内容の批判が明らかにされた。「『覚書が無い』『地代の支払いは否定する』ということで反対同盟の地上権を否定してきた、まったく強引なやり方だ。一九六六年十二月の実行役員会で満場一致での合意だった。これは確固たる地上権の根拠だ。そして地代については、地代を受け取ってからすぐにカンパで返しているから、地代の支払いは無い、というものだ。論理そのものが無茶な上に、領収書があるにもかかわらず、地代の支払いを否定した。これは、NAAのでっち上げによる石橋証人の陳述書だけが根拠となっているが、その証人尋問はビデオリンク方式で行われ、石橋氏自身が口を開いたのは『陳述書のとおりです』だけというものだ。反対同盟の反対尋問をやらせずに採用した証拠で、全く不当な判決だ」と徹底弾劾した。
 そして、最後に萩原進さんが今後の行動提起を行なった。「実に不当な判決であり、激しい怒りを覚える。だけども、本当にたたかい抜いたという満足感もある。その怒りとたたかい抜いた地平をもって、高裁段階でもたたかっていきたい。現闘本部は、反対同盟が建てた最初の建物だ。それを超法規的な成田治安法でもって封鎖されるという状況が続いてきた。そして突如として現闘本部を明け渡せというかたちで、空港会社がわれわれに迫ってきた。国の封鎖措置と空港会社の空港用地としての使用という矛盾で、自ら首を絞めていたわけだ。現闘本部はそのような建物であったし土地であった。であれば、われわれは、この裁判を逆手にとって、現闘本部はわれわれのものである、同盟が建てた建物であり、私たちの権利である、という形で、裁判闘争をもって、われわれの手に奪還するという気持ちをもってたたかい抜いてきた」
 「仲戸川は、われわれの主張を抹殺するがごとき主張で自らの判決を組み立ててきた。しかしこのやり方は、決して社会に通用するものじゃないし、これからのたたかいの中で通るものでもない。これまでもくり返し言ってきたが、裁判でどのような方向が出てきても、現地でのたたかいがある。これまでも多くの民衆のたたかいの中で、仲戸川を窮地に追い込んできた。地裁を包囲するたたかい、仲戸川に対する裁判官忌避、早朝ビラまき宣伝活動などを展開することをもって、今日のような判決になったと考えている。すなわち、空港会社が要求する仮執行による建物破壊は阻止した。仲戸川は仮執行宣言を出せなかった、そういうところまで追い詰めてい
るのだ」
 「このたたかいは市東さんの農地強奪、第三誘導路建設に対するたたかいにつながるものだ。また空港会社が年初に宣言した用地問題に決着をつけるという問題、そして新たな滑走路建設といった問題もある。羽田のハブ化によって成田の没落は目に見えている。それに対して空港会社などはあせりにあせって、およそ常識では考えられないことをやってくる。この間でも、団結街道を廃道にして、そして現闘本部を囲い込んで破壊する、あたり一帯を囲い込んで、中に入れないようにして第三誘導路道路を建設するという攻撃が一挙に来ていたわけだ。この攻撃を見てもはっきりするように、これは相手方にとっても非常に困難な作業になる。いかに空港会社
と権力が一体となってやっても、大きな問題を抱えざるを得ない。われわれがたたかい抜いてきたことで、相手のそういう状況を引きずり出してきたわけだ」
 「今日の現闘本部のたたかいでも、『撤去する』こと自体の攻防があった。それと同時に、現闘本部をいつ撤去するのか、市東さんの農地と結びつけながら、どういう形でやるのかという問題で、仮執行という焦点があった。その仮執行攻撃を、こっぱ微塵に打ち砕いたという勝利を確認しなければならない。どんなに証拠をデッチ上げても、どんなに反動的な訴訟指揮をもってしても、仮執行はできなかった、ということを明らかにしたわけだ。今度は、もう一歩すすんで、現闘本部撤去そのものを打ち砕いていく。法廷闘争と同時に現地闘争、団結街道封鎖におけるたたかい、あるいは工事そのものに着工したときのたたかいなど、われわれは現地での闘争
の土俵をいくらでも見出せる」
 「われわれは、そういうことを見据えてたたかい抜いていく。とくに団結街道を廃道にするという攻撃が、目前のたたかいとして登場してきた。いま刻々と成田の状況は変化している。その状況の変化を、一刻も早く全国の皆さんに知らせたい。そして、なんとしても三里塚に駆けつけていただきたい。そういう全国と結合したたたかいを作り出していきたいと思う。三月二十八日の全国集会の爆発が決定的に重要になる」
 「明日、われわれは市議会に対してたたかいを挑む。廃道をなんとしても阻止する、そういうたたかいを展開する。そういうなかで、市東さんに対する農地強奪と第三誘導路建設に対するたたかいを、もっと大きく広げてたたかっていきたい」。
 この萩原さんの発言に明らかなように、反対同盟は仮執行攻撃を粉砕した。この勝利を確認して、反対同盟は東京高裁での法廷闘争・現地闘争を通じて、現闘本部を取り戻す決意を明らかにしている。現闘本部奪還、市東さんに対する農地強奪阻止するたたかいに、反対同盟とともに立ち上がろう。


 

 

 

 

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