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 ■5・4  沖縄

  基地を押し付ける鳩山に徹底した弾劾の嵐




 五月四日、現代の琉球処分官となった鳩山が、日の丸自衛隊機で沖縄に乗り込んできた。普天間基地の県内移設に反対して九万人余が総決起した四・二五県民大会の熱気も冷めやらない中、「政府の考え方を説明し、地元の意見を聞く」との触れ込みだ。だが、鳩山政権は、マスコミリークを通して、辺野古修正案=くい打ち桟橋案と徳之島への一部移転を明らかにし、首相秘書官・佐野は「県民が反対しても強行する」とまで言い放っていた。同日防衛省においては日米実務者協議も行なわれたのだ。鳩山のドス黒い野望は明確であった。
 鳩山は、自衛隊機で那覇空港に到着後、沖縄戦没者墓苑での「献花」と平和の礎を訪れ、「空涙」すらないアリバイ参拝をした後、知事、県議会議長、基地所在市町村長などと面談し、普天間基地に隣接する普天間第二小学校屋上から普天間基地を視察、同小体育館で宜野湾市民との「対話集会」を持ち、キャンプ・シュワブ視察、名護市長との面談という日程で沖縄を蹂躙した。
 しかも各地で発言した鳩山の内容たるものは、沖縄人民大衆が四・二五県民大会へ押し上げてきた「最低でも県外」という期待と希望に冷水を浴びせるばかりか、日米安保の名の下に新たな重圧と負担・隷属を強いる徹頭徹尾反革命そのものであった。いわく「日米同盟を維持していく中での抑止力の観点から、沖縄の皆さん、あるいは沖縄周辺の皆様方に引き続いてご負担をお願いする」「現在の北東アジアの現実を考えたときに抑止力は特にアメリカの軍事力による日本の防衛も含めて必要であり、陸上部隊との共同訓練を行なう必要性から遠くに普天間の移転先を求めるのは現実的ではない」「(最低でも県外発言の政治責任について)公約は選挙のときの党の考え。党としての発言ではなく、私自身の代表としての発言」等々、満腔の怒りなしには聞くことのできない許しがたい言辞だ。断じて許さない。
 沖縄人民大衆は満々たる怒りに燃え、抗議・糾弾の闘いに那覇・宜野湾・名護をはじめ全琉で立ち上がった。那覇では午前九時、六百名の人々で「県」庁前の県民広場が埋めつくされた。基地の県内移設に反対する県民会議の呼びかけに呼応したものだ。名護や高江からも参加、情報を聞き駆けつけた一般市民も多く見られた。事前集会がおこなわれた後、「県」庁入口へ移動。道路の両端に長蛇の抗議団が陣取り、十時半頃到着した鳩山に対し怒りのシュプレヒコールを容赦なく浴びせた。知事・仲井真との会談で「県内移設」方針が伝えられると、怒りは絶頂に。さらに高嶺県議会議長・会派代表との会談を終えて出てくる鳩山を弾劾するため県議会入口、駐車場入口で抗議の嵐をたたきつけた。
 宜野湾市民「対話集会」では、入場規制の中百名の市民代表が参加。鳩山に対して口々に普天間基地の被害を訴え普天間基地の即時撤去を要求した。それに呼応して会場外からも多くの市民が抗議と基地撤去のシュピレヒコールを浴びせた。約二十分の普天間基地「視察」でヘリ墜落の恐怖・爆音下にさらされてきた宜野湾市民の、沖縄人民の苦しみがわかるのか!米海兵隊はイラク・アフガンなどへの侵略突撃部隊でしかないのだ。何が「抑止力」だ。会場で発言の機会がなかった市民の一人が、鳩山に詰め寄り直接訴える行動も展開されたが、宜野湾市民の怒りの発露として当然の行動であった。
 キャンプ・シュワブ前でも、ヘリ基地反対協・命を守る会・二見十区の会などの住民がゲート前で迎え撃った。海上からは二隻の抗議船が出航し、海上保安庁警備艇の敵対をはねのけ抗議活動を展開した。
 名護市民会館には三百名を越す市民が結集した。稲嶺進名護市長は、四月三十日のメーデー北部大会において、「県民大会代表団として政府要請行動に行った際は会おうともせず、何を説明に来るのか。旧来の市長と違い、ホテルの密室では会わない。海でも陸でも新基地建設はノーだという名護市民の意思を伝える」と会場の名護市民会館への結集を呼びかけていた。事前の市民集会が開かれ、稲嶺市長は断固たる決意を表明し、会談に臨んだ。もはや鳩山に一切の幻想もない。一月市長選でかちとった名護市民の良識と良心は不動のものだ。
 会館裏口からコソコソ入った鳩山が一メートル先のガラス越しにいる。何と四・二五県民大会実行委員会が呼びかけていたシンボルカラーの黄色のかりゆしウェアを着用しているではないか。盗人猛々しいとはこのことだ。集まった市民は一斉に「怒」のプラカードを掲げ、弾劾のシュプレヒコールを叩きつける。「うそつき」「公約違反だ」「基地の押し付け許さんぞ」「辺野古新基地阻止」等々、約二十分の会談中抗議の嵐が市民会館に響き渡った。
 会談後、鳩山は再び裏口から逃げ去った。構内ではヘリ基地反対協の進行で報告集会が開かれた。万雷の拍手で迎えられた稲嶺市長は、「辺野古に戻ってくるようなことは絶対にあってはならない。これ以上の基地の押し付けは沖縄差別だ」「公約を実現せよ」と厳しく鳩山を追及・糾弾し、名護市民の要求を断固としてつきつけたのだ。最後に全員でガンバロー三唱を行ない、絶対に辺野古新基地建設策動を粉砕する決意を固めた。
 ところで、幸福実現党(幸福の科学)の反革命宗派集団が、沖縄人民大衆の怒りと抗議行動に恐怖し、「日米安保賛成」「辺野古移設賛成」を掲げ敵対してきた。当然ながら、各会場において実力で粉砕したが、今後沖縄階級闘争において激烈となる排外主義敵対集団との闘いにも勝利していかなければならない。


 

 

 

 

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